2021.07.14 トピックス 【経済学部】藤田ゼミ・演習Ⅱ(3年生)でグループディスカッションを実施 学生生活 教育・研究

 7/13(火)、経済学部・藤田准教授の演習ⅡA(3年生)では、学生研究発表大会に向け、4グループがそれぞれ、ディスカッションを中心に自グループの研究を検証し、考察を深めていました。
 水道管や下水道管、保育所など、老朽化したインフラの更新を行う際における、国・都道府県・市町村の負担割合の決まり方を研究しているグループでは、最初の基礎として費用負担に関する各主体のインセンティブを明らかにするため、戦略形ゲームにおける『利得表』を使用し、分析を行っていました。分析の結果は、国・都道府県・市町村のいずれかがインフラ更新を行うなら、自分は参入したがらない(費用を出したがらない)という、いわゆるフリーライドの典型が見えてきました。しかし、これは互いが提携することができるという現実的な前提を含まない分析であったため、今後は、シャプレイメカニズムなどの費用分担メカニズムの考え方も踏まえ、更に分析を進めることとなりました。
 
第二価格オークションの研究グループでは


 また、第二価格オークション(最も高い金額を入札した人が商品を落札するが、その人の支払額は2番目に高い入札額であるようなオークション)の応用について研究しているグループでは、本日、第二価格オークションの入札を行う際は、自分が考える価値(評価値)の金額をそのまま入札することが最適であることを、2020年のノーベル経済学賞受賞分野でもある『オークション理論』に基づき証明することに取り組みました。変数を特定の数値に固定した場合は、確かに正直な入札が最適であることを確認できたのですが、一般的に証明するためには変数等を記号で設定して抽象的な検証を行わなければならず、そこに苦戦している様子が伺えました。
 
 今後も、各グループにて研究をさらに深め、秋学期に実施予定の学生研究発表大会でのプレゼンテーションに備えて参ります。
 なお、次回の演習Ⅱは、2回目の新型コロナワクチン接種(職域接種)のため、全てオンデマンド型にて実施します。