国際学部国際学科の教育研究上の目的

国際学部国際学科は、異文化理解と多文化共生を育み、豊かな国際感覚と優れたコミュニケーション能力を身につけるとともに、幅広い教養と専門性を備え、チームワークとリーダーシップをもって、国際的なビジネス・市民社会で活躍できる人材の養成を目指して、教育研究を行う。(学則第2条第2項(4))

学位授与の方針(DP)、教育課程の編成・実施の方針(CP)、入学者受入れの方針(AP)

国際学部国際学科の学位授与の方針(DP)

国際学部国際学科は、「異文化理解と多文化共生を育み、豊かな国際感覚と優れたコミュニケーション能力を身につけるとともに、幅広い教養と専門性を備え、チームワークとリーダーシップをもって、国際的なビジネス・市民社会で活躍できる人材の育成を目指して、教育研究を行う」。この教育研究上の目的に鑑み、学士課程を通じて以下の能力を身につけている学生に対して「学士(国際学)」の学位を授与する。

  • グローバリゼーションにより相互依存を深める現代社会の諸課題を理解する観点から、歴史、政治、経済、経営、文化、社会等の幅広い分野における基礎的知識及び英語・日本語運用能力を修得するとともに、各コースにおいて求められる専門的な知識・技能を身につけている。
    • (1) 英語コミュニケーションコース:国際通用性のある英語能力を中心としたコミュニケーション能力を修得するとともに、社会や文化の知識を用いて、グローバル・イシュー及び各国・地域の諸課題を把握し、課題解決に向けて取り組む力を身につけている。
    • (2) アジア太平洋コース:アジア太平洋地域に関する現状と歴史の理解を土台に、国際政治及び国際経済・経営の知識や理論を用いて、日本を含むアジア太平洋地域の諸課題やそれらが日本並びに国際社会に与える影響を分析・思考する力を身につけている。
  • 国際社会の多様性を尊重しつつ、異文化理解と多文化共生の精神を育み、豊かな国際感覚と自己のアイデンティティをもって行動する力を身につけている。
  • 異なる価値観や文化的背景をもつ他者と協働しながらリーダーシップを発揮し、グローバル社会の一員として活躍できる能力と生涯にわたる就業力を身につけている。
  • 情報処理や語学等に関する基本的な知識・技能とともに、現代社会で起きている様々な事象をグローバルかつローカルな視点から考えることができる幅広い教養を身につけている。

国際学部国際学科の教育課程の編成・実施の方針(CP)

国際学部国際学科は、学位授与の方針に基づき、以下のとおり教育課程の編成・実施の方針を定める。

1.コースの設定

各自の興味・関心、将来の進路志望を踏まえた2コースを設定し、その中から2年次に1つのコースを選択して主体的に専門的・順次的学修を行えるよう、専門科目を配置する。

  • (1) 英語コミュニケーションコース

    国際通用性のある英語能力を中心としたコミュニケーション能力を修得するとともに、社会や文化の知識を用いて、グローバル・イシュー及び各国・地域の諸課題を把握し、課題解決に向けて取り組む力を身につけるために、外国語発展分野、コミュニケーション分野、社会・文化分野、観光・ホスピタリティ分野の科目を中心に学修する。

  • (2) アジア太平洋コース

    アジア太平洋地域に関する現状と歴史の理解を土台に、国際政治及び国際経済・経営の知識や理論を用いて、日本を含むアジア太平洋地域の諸課題やそれらが日本並びに国際社会に与える影響を分析・思考する力を身につけるために、各国・地域事情分野、アジア太平洋地域研究分野、SDGs関連分野、国際関係分野、国際経済分野、国際経営分野の科目を中心に学修する。

2.順次性に基づく教育課程

学生が基礎から応用へと順次性に基づき専門学修を進めていくことができるように、以下のカリキュラムを編成する。

  • (1) 必修外国語科目

    英語運用能力の基礎を固めるための英語科目を配置し、必修科目とする。また、外国人留学生については、日本語運用能力を高める日本語科目を配置し、日本語運用能力に応じて、日本語科目又は英語科目の選択必修とする。

  • (2) 専門基礎科目

    国際学の基礎的知識を修得する科目である「国際学基礎A」と「国際学基礎B」を必修科目とする。また、国際学部での専門学修の基礎形成に資する情報、歴史、言語、社会、文化、政治、経済、経営等に関する基礎科目を配置し、選択必修科目とする。また、情報処理において必要となる基礎的な知識・技能を身につけるため、「情報処理基礎」及び「データサイエンス基礎」を必修科目とする。

  • (3) 専門発展科目

    学生個々の興味や将来の進路に対応した専門的な知識・技能を学修するため、外国語発展、コミュニケーション、社会・文化、観光・ホスピタリティ、各国・地域事情、アジア太平洋地域研究、SDGs関連、国際関係、国際経済、国際ビジネスに関する専門発展科目を配置し、その中から、コースごとに必修科目または選択必修科目を設定する。

  • (4) 演習・卒業論文

    1~4年次に演習科目を配置し、国際学の知識や技能、論理的思考方法等について、基礎から応用へと順次性に基づき学修を進めることができるようにする。また、学生の興味・関心、将来の進路志望に合わせて専攻分野、テーマを選択し、学士課程の集大成として卒業論文を執筆することができるように指導する。基礎演習A・B、専門演習ⅠA・B及び専門演習ⅡA・Bは履修指定科目とし、専門演習ⅢA・Bは必修科目とする。

  • (5) 留学・体験科目

    留学・海外体験を国際学部教育の重要な柱として位置付け、短期の語学研修やフィールド・プロジェクト、中長期の留学(英語圏1セメスター留学および交換留学)に対応する科目を配置し、選択必修科目とする。

  • (6) キャリア形成科目

    学生が卒業後自らの資質を向上させ、社会的及び職業的自立を図るために必要な能力を身につけられるようキャリア形成科目を配置する。

  • (7) 共通教育科目

    国際学部における専門教育とともに、情報処理や語学等に関する基本的な知識・技能や、現代社会で起きている様々な事象をグローバルかつローカルな視点から考えることができる幅広い教養を身につけるために必要な科目群を共通教育科目として配置する。

3.学修方法・学修過程

各科目の学修目的に応じて、学修方法・学修過程を定める。

  • (1) 理論学修と合わせて、ディスカッション、グループワーク、プレゼンテーションなど、アクティブラーニングを効果的に取り入れる。

  • (2) 少人数教育、ICTなどの教育支援ツールを使用した学修空間を形成する。

  • (3) 一般学生及び留学生が学び合いを通じて、相互理解・交流を深める国際共修を推進するとともに、短期および中長期の海外体験・留学の積極的な参加を促し、異文化理解と多文化共生を育む教育機会を提供する。

  • (4) 学修の成果を発表する機会(学生研究発表大会など)を設定し、自身の学修・研究を深める重要な機会とするとともに、多様な交流活動を通して、異なる価値観や文化的背景をもつ他者を理解し、尊重し、協働しながら、自己表現することの大切さを学ぶ機会を設ける。

4.学修成果の評価

  • (1) 各科目の学修成果の評価は、授業への出席・参加状況のほか、中間試験、レポート、定期試験など、各シラバスに定める成績評価の方法・基準に基づき行う。

  • (2) 卒業までの教育課程を通じた学修成果の評価は、各科目の成績、修得単位数、GPA、卒業論文、英語外部試験、取得資格及び進路等により総合的に行う。

国際学部国際学科の入学者受入れの方針(AP)

  • 本学の建学の理念、使命及び国際学部国際学科の教育目的を理解し、以下のような目標、意欲を持っている。
    • (1) 異文化理解・多文化共生への関心を高め、グローバル化する現代社会の諸問題について理解しようとする意欲を持っている。
    • (2) 海外体験・留学など多様な機会を活かし、豊かな国際感覚と英語を中心とした国際コミュニケーション能力を身につけようとする意欲を持っている。
    • (3) 幅広い教養と専門性を備え、チームワークとリーダーシップを発揮して、国際的な領域におけるビジネス・市民社会で活躍しようとする意欲を持っている。
  • 高等学校で学習する国語、英語、歴史、公民、地理、数学などについて、高等学校卒業相当の基礎学力を有している。
  • 高等学校等での学習・活動を通して、英語をはじめとする外国語の資格を取得したり、様々な国際交流活動やスポーツ・文化活動、ボランティア活動などに取り組んだ経験を有している。
  • 社会的事象に対して知的関心を持ち、自身の考えをまとめ、その考えを表現することができる。また、主体性を持って多様な人々とともに学ぶ態度を持っている。
  • 上記のような資質ある者に対して、素養をはかるためにAO入試、推薦試験、一般試験などの入学者選抜を実施して、多面的・総合的に評価することによって多様な個性・能力を持つ人材を受け入れる。

留学生受入れの方針(AP)

本学は、建学の理念の一つである「教育研究を通じた人権の伸長と国際平和への貢献」を具現化させるため、今日まで長年にわたり、海外から外国人留学生を受け入れ、優れた人材を数多く輩出してきました。多様な価値観を持つ留学生と日本人学生とが学内での学修や交流を通して互いに影響を与えながら成長を遂げ、日本と自国の友好関係と産業社会の発展に貢献できる人材として活躍しています。
本学が留学生に求めるものは、グローバル社会の諸問題を理解しようとする意欲、学部において専門知識を身につけるために必要な日本語能力と基礎学力、平和を希求し、異文化並びに異なる法社会制度を尊重する良識などの能力とマインドであり、それらを自国又は日本での学校教育などを通じて身につけている必要があります。
本学はこのような多様な個性や能力をもつ留学生を受け入れるための留学生入学試験制度を用意しています。
そして、本学入学後は、留学生の皆様が、自国の教育や様々な活動から得た知識や経験と、本学での学修と実践を通じて修得した専門性とを併せ持ち、将来、母国と日本、広く世界で活躍できる人材へと成長していくことを期待しています。