2023.12.08 トピックス 【国際学部】2023年度 国際学部学生研究発表大会(3・4年生の部)を開催 教育・研究


 国際学部は毎年各学年の研究発表大会を実施しています。12月5日(火)に、第8回となる「2023年度国際学部学生研究発表大会(3・4年生の部)」が開催されました。3・4年生研究発表大会では、学生が自身の研究を卒業論文につなげるための重要なステップと位置づけられており、それぞれが日頃の研究成果を発表しました。


 国際学部は、グローバル化が進む現代社会の諸課題を、政治や経済・経営に加え、歴史・言語・文化・社会などの専門分野から理解する学際学部です。今回の大会では、発表テーマをもとに「経済・経営」「情報・社会」「法・政治」「社会・文化」の4セッションが設けられ、各会場で発表と討論が行われました。


 国際学部では1年次からの英語学修を基礎に、留学を通じてアカデミック・イングリッシュを修得します。それまでの英語学修の成果は、研究発表や卒業論文に活かされ、実用的な英語力として結実します。


 

今後の研究に向けて



「経済・経営」の分野では、外食フランチャイズにおける情報通信機器の利活用、マーケティングでのAIの活用、SNSマーケティングの可能性、アパレル産業におけるAIの活用状況と人的資源が果たすべき役割などをテーマとした発表が行われ、現代の情報社会の状況とビジネスの関係について議論が行われました。
 
「情報・社会」の分野では、仮想現実(VR)・拡張現実(AR)・複合現実(MR)に関する発表、私たちが夏と春に熱狂する高校野球で使われるデータ分析ツールに関する発表、さらには日々の生活を支える輸送業や物流とロジスティクスの問題を日米比較の観点を盛り込み、そのデータ利活用の最前線を示した研究など、興味深い発表が行われました。
 
「法・政治」の分野では、日本の安全保障政策における「拒否戦略」、台湾問題をめぐる対立が激化した原因、経済制裁の有効性を分析した発表、新たな展開を迎えたアフガニスタンの平和構築への示唆に富んだ発表、生物多様性を文理融合的な観点から考察するもの、国外逃亡犯に関して国際法・国内法さらには司法実務を踏まえて深く考察した発表などが行われました。
 
「社会・文化」の分野では、性的少数者の権利に関して法的観点と社会的な観点の双方から総合的に考察する発表や、日本の近現代史における鉄道・列車の役割に関する踏み込んだ考察などの発表が行われました。
 

 今回の研究発表大会は発表者にとって自分の研究成果を発信する練習の場だけでなく、分野横断的で学年を超えた切磋琢磨の場でした。そして、留学生たちの活躍により、大会は多様な立場や価値観を超え交流の場となりました。学生たちは今回の研究発表大会で学んだことを自分の研究に役立て、今後の成長につなげることとなるでしょう。


 

入賞者・入賞者発表


 
4年生入賞者
【最優秀賞】
馬場 雄司 「生物多様性条約から日本政府のブラックバス対策を考える-ブラックバスのもたらした矛盾-」
 
【優秀賞】
齊藤 優芽 「性別取扱いの変更における手術要件の妥当性-社会的要因を解決する方法の模索-」
 
前田 樹里 「自国民不引き渡しの原則を有する国籍の犯人が逃亡した場合どう逮捕するのか」
 
青野 空 「アフガニスタンにおける伝統的社会と中央国家による平和構築の検討」

 
3年生入賞者 
【最優秀賞】
金 智源 「アパレル業界のAI活用動向とそれに伴う課題について」
 
【優秀賞】
吉村 優大 「野球におけるICTの利活用」
 
佐藤 美羽 「ロジスティクスにおける人手不足の解消」