学生生活
スポーツ憲章
大阪経済法科大学 スポーツ憲章
本学では、学生が自らの成長を実感し、充実した学生生活を実現できるよう、スポーツや文化活動を中心とした課外活動の環境整備や指導体制の充実に取り組み、課外活動の活性化と大学全体の活力向上を図ってきました。
しかし、2020年に世界的に拡大した新型コロナウイルス感染症の影響により、学生たちは課外活動をはじめ、学生生活そのものの機会を大きく制約されることとなりました。この経験は、課外活動の意義を改めて問い直し、その教育的価値を再定義する契機となりました。
本学はこうした状況を踏まえ、スポーツが持つ教育的価値と社会的役割を再確認し、ワールドラグビーが掲げる5つのコアバリュー(品位・情熱・結束・規律・尊重)の考えをもとに、競技の枠を超えて教育・社会生活に広く通じる普遍的価値として、このスポーツ憲章を制定しました。
スポーツは、心と体を鍛えるだけでなく、多様な価値観を理解し、他者への敬意を学び、仲間と協働する力を育む「実践的な学びの場」です。本学は建学の理念のもと、スポーツを含む課外活動を、学生が未来を切り拓くための重要な学びの機会として捉え、「社会で求められるたくましい精神力、目標達成に向かう実行力、逆境へのしなやかな対応力」を磨く場として重視しています。
不確実性が高まり、将来の予測が困難な現代社会において、学生が仲間と支え合いながら壁を乗り越え、自ら未来を切り拓く力を身につけることは、これまで以上に重要となります。
本学はスポーツ憲章を通じて、課外活動におけるスポーツの意義と役割、そして育成すべき人材像を明確に示すとともに、学生と教職員が憲章の理念を共有し、その価値を日々の活動の中で実践して共感し、さらには自らの行動指針として深く共鳴しながら日々の取り組みを進めていきます。
今後も本学は、スポーツ憲章を基盤として、学生の全人的な成長を支え、社会から信頼される大学をめざしてまいります。
■スポーツ憲章 全文
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大阪経済法科大学 スポーツ憲章
私たちは、スポーツを「心と体を鍛える場」であるとともに、自らの可能性を広げ、 未来を切り拓くための実践の中から真理を探求する「学びの場」であると捉えます。 スポーツがもたらす価値は、勝利を目指す挑戦の中で心身を鍛え、確固たる自己の 軸を確立する営みと、勝敗を超えた楽しみや交流によって自己を深める営みの両面に わたります。 日々の鍛錬と仲間との協働は、たくましい精神力、目標に向かう実行力、逆境への しなやかな対応力を養います。仲間と支え合い、互いに高め合う中で、自分自身の壁 を乗り越えていく経験が、自己肯定感を高め、誇 りと自信を培います。 この信念のもと、スポーツの実践を通して、一人ひとりが全人的な成長を遂げ、社 会に貢献できる人材となることを目指します。
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■スポーツ憲章に込められた思い
1.限界への挑戦による競技力向上と人間力の涵養
本学は、スポーツに取り組むことを、単なる競技成績の向上にとどまらず、学生一人ひとりが自らの限界に挑み、内面的にも成長していく営みとして重視しています。
困難に立ち向かい、情熱をもって能動的に取り組む姿勢は、将来にわたって自身を支える「人間力」の礎となるものです。
「涵養を追求する」という言葉には、競技を通じて人として深く成熟し、よりよい自分をめざし続ける強い意思を込めています。
2.品位ある競技姿勢と相互の尊重
スポーツには、勝敗を超えて、人としての品位や態度が問われます。本学は、競技規則や社会的ルールを形式的に守るだけではなく、誠実さに支えられた行動を重んじます。
競技に関わるすべての人々—仲間、対戦相手、指導者、審判、支援者—を尊重する姿勢は、健全なスポーツ文化の基盤です。
「すべての人々を尊重する」という原則は、本学が大切にしている普遍的価値であり、スポーツを通して社会に対して示すべき姿勢でもあります。
3.仲間と高めあうことによる自己の飛躍
スポーツを通じて、多様な感情を共有し、励まし合い、ぶつかり合いながら築かれる信頼関係は、学生時代にしか得られない貴重な学びの場です。
本学が重視するのは、勝利のみに価値を見いだすのではなく、「切磋琢磨する過程そのもの」に大きな意味を見出す姿勢です。
他者との協働があってこそ、より高い自己成長や「新たな自分」への飛躍が可能になると考えています。
4.安全で健全なスポーツ環境の構築
本学は、すべてのスポーツ活動において、安全性と倫理性を最優先に位置づけています。
暴力、ハラスメント、薬物乱用、不正行為など、スポーツの価値を損なうあらゆる行為を決して許容しません。その根絶に向け、大学として強い姿勢を示すとともに、学生・指導者・関係者が一体となり、安全で健全な環境づくりに継続的に取り組んでいきます。
「安全で健全なスポーツ環境の構築に尽力する」という言葉には、大学としての責務と覚悟が込められています。
5.スポーツを通した国際共修の実践と、多様性を尊重した協働力の育成
本学には多様な国籍・文化的背景を持つ学生が学んでおり、スポーツはその架け橋となる力を有しています。
異なる価値観を持つ人々と共に活動する経験は、相互理解や寛容さを育み、国際社会で求められる協働力の基盤となります。
「多様性を認め合い、理解を深めながら」という表現には、対立ではなく対話によって関係を築く姿勢、そして異文化を尊重するしなやかな強さを大切にする本学の理念が反映されています。
6.体得した力の社会生活とキャリアへの展開、そして社会への貢献
スポーツを通じて培われた力—主体性、協働性、倫理観、しなやかな対応力などは、社会に出てからも大きな価値を発揮します。
大学での学びと競技の双方に真摯に取り組む経験は、自己のキャリア形成や地域・社会への貢献につながる普遍的な力となります。
また、本学はスポーツ基本法に示された大学スポーツの役割を踏まえ、スポーツ文化の発展や地域社会との連携を通じ、よりよい社会の実現に寄与することをめざします。