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留学・国際交流 2015.03.26

マレーシアで海外フィールドスタディを実施、マレーシア国立大学で学生が「大阪の文化」を英語でプレゼン

 海外フィールドスタディは、海外における体験と学修を主な内容とする短期プログラムです。近年は、ネパール、ミャンマー、ベトナムなど、東南アジア諸国でのボランティアや現地の学生、市民との交流などを盛り込み、多くの学生がここに参加しています。
 同プログラムは、異なる国の人々との現地での心温まる交流によって、個々の学生が大学での学修や留学などへの動機と意欲を形成あるいは向上を図れるよう、様々な工夫が凝らされています。
 3月上旬、昨年度に引き続き2回目の海外フィールドスタディをマレーシアで実施しました。受入先であるマレーシア国立大学と本学は2014年2月に大学間協定を締結して以後、様々なプログラムを共同で実施し、友好的な関係を積み上げてきました。温まった両大学の関係のもとで実施される今回のプログラムは、前回のプログラムにも増して充実した内容となりました。

アクティビティを通じたマレーシア国立大学学生との交流

 マレーシアの公用語はマレー語ですが、歴史的背景もあり(1967年までは英語が公用語)、現地では英語が日常的に使用されています。そのためプログラム期間中の共通言語は全て英語、それも「生きた」英語です。「生きた英語」に触れることで、英語の実践的運用能力の向上を図ること、このプログラムの大きな目的の一つです。
 プログラムでは、キャンパスツアー、クアラルンプール市内のフィールドワークに加え、スポーツ大会(ハンドボール)、クアラルンプール市内の高等学校訪問など、様々なアクティビティが準備され、学生たちの相互交流が促進されました。勿論、すべての行程にマレーシア国立大学の学生が同行します。参加学生たちは、言葉の壁に四苦八苦しながらも現地の学生との間でしっかりと友情を育んでいました。
 今回初の試みであり、目玉プログラムのひとつであった「日本語学科訪問」では、本学学生たちが、マレーシア国立大学文学部日本語学科の授業にゲストスピーカーとして参加し、大阪の文化(大阪弁など)を紹介するプレゼンテーションを英語で行いました。

アジア有数の多民族国家、マレーシアの共生社会とイスラム教を学ぶ

 マレーシアは、国民全体のおよそ7割(マレー系)がイスラム教であり、イスラム文化が色濃く反映された社会を形成しています。その一方で、残り3割を中華系・インド系などの民族が占め、それらが調和して共存するアジア有数の多民族国家として知られています。
 マレーシアのような、日本と全く異なる文化や生活様式・価値観を持った社会のなかに身を置き、それに触れ、自身の存在について考えることも、今回のプログラムの大切な目的です。グローバルな舞台での活躍を目指す学生たちにとって、マレーシアという多民族社会の諸相に直に触れ、自分自身について考えることは、大変貴重な経験となります。
 プログラム中には、チャイナタウンや、中華系マレー人の居住区を訪問する傍ら、イスラム教を身近に感じることができる様々なアクティビティに参加しました。なかでもプトラモスク(イスラム寺院)を訪問した際に実施された、イスラム教聖職者による ”イスラム教談義”は本学の学生たちの心に響く内容でした。「イスラム教は元来、過激思想を肯定するものではありません。イスラム教は平和と他者の尊重を大切にする宗教だということ、どうかみなさんに知ってもらいたい」と語りかける聖職者の言葉に、学生たちは身じろぎもせずに聞き入っていました。寺院を後にするとき、「イスラム教に対してのイメージが大きく変わった」、「果たして自分たちに何ができるだろうか」と、語る学生たちの横顔が印象的でした。

参加学生のコメント

 今回プログラムに参加した学生のほとんどは1回生でした。参加した学生にとって今回のプログラムは大変意義深かったようで、帰国後には一様に「楽しかった」、「英語の勉強をしたい」、「またマレーシアに戻りたい」など、思い思いの感想を述べていました。ここでは、その一部を紹介します。

●倉本 征哉くん [経済学部1回生]
マレーシア国立大学の学生をはじめとする様々人たちとの交流のなかで、今まで知らなかった色々なことを体験しました。なかでもマレーシアのトイレ事情は僕にとって衝撃的でした。日本ではごく当たり前のことが、海外ではいとも簡単に否定されました。これらの体験は、日本に生まれ育った自分がいかに恵まれているかを痛感させてくれました。

●陳 歓くん [経済学部、1回生]
イスラム教の戒律では、豚肉と酒は禁止され、また女性はどんなに暑い気候でも、皆ヒジャブを被ることが当たり前とされていました。イスラム教の厳格さを感じました。そのなかで自分にとって「宗教とは?」という問題にぶつかりました。また、マレーシアの総人口のうち、4分の1は華人ということから、プログラム中、様々な中国系マレーシア人の方々と交流しました。彼らはみな、初対面の僕にやさしく接してくれました。

●花岡 良太くん [法学部、1回生]
今回のプログラムが初の海外渡航でした。見たもの、聞いたもの、食べたもの、全てが新しい経験でした。プログラム中、英語が話せないことによるコミュニケーション障壁に苦しみました。語学の勉強は、今の自分にとって、本当に必要であると感じています。とても楽しいひとときでした。また機会があればすぐにでも海外に出たいと思います。

●河内 重貴くん [法学部、1回生]
プログラム中は、慣れない環境に「辛さ」ばかり感じましたが、いざ日本に帰ってみるとマレーシアが恋しくなりました。日本に帰るまではなかなか意識しなかったのですが、寛容なマレーシアの文化に魅力を感じていたみたいです。

●北川 大智くん [経済学部、4回生]
マレーシア国立大学に1セメスター留学していた自分にとっての、今回の一番の収穫は、イスラム教再発見です。このプログラムへの参加を通じて、イスラム教を新しい角度から捉えることができました。報道や書物から得る知識も大切ですが、その地に生きる人の肉声に耳を傾けることで初めて知ることのできる事実がある、改めてそう感じました。

 海外フィールドスタディは毎年行われます。2015年度もマレーシアプログラムは実施予定です。一度国際部を訪ねてください。「世界への扉」があります。

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