2022.07.15 トピックス 【経営学部 アクティブラーニング】日本マイクロソフト株式会社 松本様による特別講演『外資系の戦略的営業』から理論を学ぶ 教育・研究



大手外資系企業マイクロソフトで働いておられる松本様から『外資系の戦略的営業-価値創造営業の勧め-』というテーマで特別講演を行っていただきました。

Microsoft』は皆さんもご存じの通りWindowsなどのOS(Operating System)や、Word・ExcelといったソフトウェアからSurfaceなどのハードウェアの開発、豊富なリソース(経営資源)を活用した企業のDX化などを手掛けおり、GAFAMとも呼ばれる世界トップクラスの外資系IT企業です。
 

【GAFAM】
Google、Amazon、Meta(旧FaceBook)、Apple、Microsoftの頭文字をとった世界のIT市場を牽引する企業の総称。


マイクロソフトの日本法人である日本マイクロソフト株式会社に努める松本さんに来学して頂き、マイクロソフトの企業文化や外資系企業の営業について講義を行っていただきました。

 

外資系企業の営業

「営業職は、お客様に対しての『CEO(最高経営責任者)』であり、『戦略家』であり、『シナリオライター』である」と松本さんは言います。その言葉通り、営業に求められる役割は非常に多彩です。
営業の最終的な目的は「売り上げを上げること」ではありますが、ただ製品を売るだけならば競合他社との勝負に勝つことはできません。顧客の課題を見つけ、ともに解決へ導き、新たな価値を創造していくことこそが、真に営業に求められる力なのです。

そのために、顧客へのヒアリングを何度も重ね、「どんな事業体で、何をめざしているのか、どんなことに困っているのか、どんな組織なのか」顧客が行っているビジネスを深く理解してくことが重要となるのです。

 

企業の抱える課題に対して何を行うのか?

多様なソリューション(問題の解決方法)と、世界中の事例をもつマイクロソフトの営業は、顧客の課題解決のために、情報を分析し、課題解決に必要な仮説・戦略を立て、解決までのシナリオを作ります。大きなプロジェクトになれば、数年単位のシナリオが必要になるそうで、一見関係がないように感じる「シナリオライター」としての役割も、いかに大切なマインドなのかが伺えます。
作り上げたシナリオを実現していくためには、営業ひとりの力だけでは進みません。社内の人間やパートナー企業との協力は必要不可欠です。時にはコーディネーターとして、社内でビジョンを共有したり、相手の意見を聞いたりして同じ目標に向かうために調整していく必要もあるとのこと。
常に人と関わり続ける仕事だからこそ、営業には、その時々によって多彩な役割が求められるのです。
 

 

松本さんは講義の中で、若手社員の方が作成したアカウントプラン(ビジネスプラン)を解説してくださったり、ご自身の経験談から情報収集の重要性を話してくださるなど、外資系企業の営業に求められるマインドについて、実務経験を元に語ってくださりました。最後には営業職に求められる資質や、これからの到来する人生100年時代における人生モデルや就労環境の変化、その時に求められる能力など、これから社会に挑戦する学生たちに向けてのメッセージをいただきました。

 

学生たちは、松本さんの話を真剣に聞き、最後には質疑応答の時間もいただけました。
中には、現在外資系企業IT企業をめざしている学生もおり、講義終了後にも話を聞きに行くなど、熱心な様子も見られました。

「営業」ってなんだか面白そうかも。そう感じた方は、ぜひ経営学を学んでみてください。
きっと世界が広がりますよ。


上記は、2022.6.17 【専門演習Ⅱ A】登坂ゼミの3年生を対象に行われました。

登坂教授
国内及び外資系大手企業で営業、新製品の導入及び新規事業の立上げを担当。
市場調査から制度設計まで幅広く従事。教員紹介はこちら