トピックス

「国境を越える学び」:韓国フィールドスタディ/フィールド・プロジェクトより ー(1) 韓国を舞台とした経済学部の「実学としての経済学」

  • 学部・大学院/教育
  • 留学・国際交流

2025年8月3日~23日にかけて、韓国フィールドスタディ/フィールド・プロジェクトを実施しました。本年度は、経済、経営、法、国際の全4学部から43名もの学生が参加しました。近年、韓国留学・体験は学生から大変な好評を博しており、昨年度に引き続き40名を超す学生が韓国・ソウルの崇実大学校を拠点とした3週間の「国境を越える学び」を体感しました。

本プログラムは、ソウル市にある崇実大学校のサマースクールを利用する形で行われています。そこには、本学の学生だけでなく、日本の他大学、そして世界中から韓国や国際交流に関心のある学生が集ってきます。プログラム期間中、学生たちは午前中に韓国語や文化などを学び、午後には思い思いに自由時間を満喫、あるいは個々人の課題や興味・関心に即した活動に勤しみます。ここに、本学独自の取組みとして、各学部の専門や特色に沿ったフィールドワークが加わります。

韓国の大学生をはじめ、様々な国から来た学生達との交流もまたこのプログラムの醍醐味の一つ。ボランティアサポーターとしてプログラムの運営に関わる崇実大学校の学生や他大学、他国の参加者との交流は、いつもこのプログラムに特別な刺激と彩を与えてくれます。そこでは、覚えたての韓国語だけでなく、英語、日本語、身振り手振りといったあらゆる手段を駆使したコミュケーションが図られます。

「Go Beyond! - 国境、期待、限界を超えろ!」のスローガンの下、国境を越えて韓国・ソウルを舞台に実施された2025年の韓国フィールドスタディ/フィールド・プロジェクト。



これから4回にわたって、学部ごとの現地での学びについてお伝えしていきます。その第1回は、経済学部です 。

実践的な学び:韓国銀行貨幣博物館と明洞にて

経済学部では、学部独自のフィールドワークとして8月12日に韓国銀行貨幣博物館を訪れました。同館は、世界各国の貨幣の展示や、為替や金利、それに消費者物価指数の変動などについても学べる設備が整えられています。

本学の経済学部は「実学としての経済学」を旨とし、経済理論の修得のみならず、各種経済指標を読み取り、データを駆使する力、またその一環としての金融リテラシー教育に重点を置いた学修を行っています。

同館の展示には日本語訳がありません。各種指標の主体も言うまでもなく日本ではなく、韓国です。学生にとっては、日ごろの経済学部での学修を、外国語で、外国の視点から、あらためて学ぶ機会となります。

博物館を訪問した後は、明洞の散策を行いました。ここでは、複数の両替屋のレートを見て回りましたが、ある学生からは「6月に(韓国に)来た時よりもレートが悪い」などという声も聞かれました。

学生たちは日ごろの授業で為替の変動などについてはもちろん学んでいますが、実際に国境を越えることで、為替相場の変動、各両替屋のレートや物価の違いなどが、自分たちの使うことのできるお金の多寡に直結する問題として受けとめられます。

日本を離れ海外で自律した生活を営むことは、普段キャンパスで学修している経済学の理論を実地で学ぶ最良の機会ともなります。

現地で実際に「見る」ことの力

明洞散策の締めくくりに、本場のサムギョプサルを楽しんだ後、明洞大聖堂を訪れました。韓国の民主化運動の舞台の一つとしても知られる聖堂です。

教科書や情報誌で知識として学ぶだけでなく、実際に現地で見学することで、その国や社会をより実感をもって理解することができます。

海外フィールドスタディ/プログラムは、実践的な学びを重視する本学の教育の大きな特色の一つです 。

一覧へ戻る