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教育研究 2018.11.29

「公務員特別演習Ⅰ」(公安職)で、非行少年の立ち直りを支える支援者の講演を実施

 11月22日(木)に、公務員特別演習Ⅰ (法学部 石川英樹准教授、大場史朗准教授担当)のゼミで、非行少年の立ち直りを支えていらっしゃるNPO法人再非行防止サポートセンター愛知理事長の高坂朝人さんにお越し頂き、ご講演いただきました。この取組みは、あまり表に出てこない非行少年の心情や背景等を理解し、人間と刑事司法の在り方を考えることを目的としています。

ご講演「自分と未来は変えられる」

 はじめに、高坂さんは、学生に対して「非行少年は変われると思いますか?」と問いかけました。中学1年から非行少年となり、24歳までの間に暴走族、暴力団準構成員を経験し、逮捕15回、少年院に2回入院の経歴をもつ高坂さん。2014年にNPO法人を立ち上げ、これまで支援を行ってきた非行少年は100名以上にも及びます。高坂さんにはご自身の半生を赤裸々に話していただき、学生たちもはじめてきくお話に熱心に耳を傾けていました。

非行少年と警察官とのかかわり

 また、高坂さんは、中学1年の頃からお世話になった、地元の警察官の方の話もしてくださいました。いつもは誰よりも厳しい警察官の方が、あるとき、バスを用意してくれて、高坂さんら暴走族に加入した6人ぐらいの少年をスキーに連れて行ってくれた思い出など。警察官志望の学生にはとても興味深いものでした。
 法務省の『平成29年版犯罪白書』によれば、刑法犯の検挙人員の約15%は20歳未満の少年です。警察官になれば、職務遂行の過程でさまざまな非行少年にも出会うことでしょう。そのとき、非行少年の背景についてすこしでも理解していれば、警察官としても対応も違ってくるはずです。

人と人が支え合う社会に

 しばしば、生まれながらの犯罪者はいないといわれることがありますが、それではどうして人間は非行をおかすようになるのでしょうか。果たして厳しい罰を加えることで非行を防げるのでしょうか。
 「非行少年は正しい言葉を聞きたいのではなく、信頼できる人の言葉を聞きたい。」「すべての非行少年は、自分と未来を変えられる。でも、一人では変えられない。」
 高坂さんの言葉は、警察官をめざす学生の心に深く響いたようでした。

 今後も、法学部の公務員特別演習では、実践的な活動を通して「他人の痛みを自分の痛みにすること」のできる人権感覚豊かな警察官の育成を目指していきます。

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