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教育研究 2016.03.07

八尾市の産業振興について考える「第18回八尾シンポジウム」を開催

 2016年2月13日(土)、「第18回八尾シンポジウム」(主催:大阪府中小企業家同友会八尾支部・大阪経済法科大学、後援:八尾市)が、本学八尾駅前キャンパス[オーバル]にて開催されました。
 八尾支部と本学は、2012年度のオーバル開校以降、オーバルでの支部例会開催と学生・教員による参加や、製品・販売戦略にかんする連携活動など、盛んに展開してきました。こうした活動を一層推進・発展させていくために2014年10月、本学は大阪府中小企業家同友会と包括連携に関する協定を締結しました。また2013年2月、本学は八尾市と包括連携に関する協定を締結しており、八尾市がシンポジウムに後援者として加わることで、八尾支部、本学、八尾市の三者が文字通り「産学官」連携して、八尾市の将来について考える機会となっています。

「連携」における学生の役割に注目

 八尾市では、産業振興政策の基本指針としての役割を担う中小企業地域経済振興基本条例が西日本で最初に制定されました。この条例の理念は、「地域産業の栄えるにぎわいのあるまちづくり」であり、この実現のために何が必要なのかについて、一貫して過去のシンポジウムでは議論されてきました。
 前々回のシンポジウムから、「『連携』は、モノを産み出す「チカラ」だ!」をメインテーマとして掲げてきました。八尾市の発展のためには、八尾発の新製品・新産業創出を目指す必要性が言われてきましたが、そのためには、単なる一企業の活動では限界があり、各企業が業種を越えて「連携」することに解決のヒントがあるのではと考え、そのあり方について議論してきました。
 今回のシンポジウムでは、サブテーマとして「若いチカラでつなげる商工連携」を掲げ、とくに各企業・業界が「連携」していくための結節点の役割として、地域に立脚する大学の学生の取り組みに注目し議論することになりました。今回もこうした発表、議論の場に、本学の学生・教員も多く参加し、さらに、シンポジウム自体の計画、運営を担う実行委員会には、学生も学生実行委員として加わりました。

メイン会場:「地域産業の栄えるにぎわいのあるまちづくり」を目指して

 八尾市では、中小企業地域経済振興基本条例に基づき産業振興のあり方を議論し市に提言する場として、産業振興会議を設置しています。この会議では、既存産業の活性化のみならず、八尾発の新製品・新産業創出につなげていくためには、市内事業者の同業種連携はもとより、商工連携をはじめとした高次な連携活動が数多く誕生する必要性について議論されてきました。さらに、こうした真の異業種連携を実現していくためには、大学等を含めた活動体も加わったネットワークづくりが大切であることも合わせて議論されてきました。
 このような考え方について今後市民を巻き込んで広く議論し広めていくためには、具体的なイメージを掴むことができる先進事例が必要であるとし、産業振興会議の委員が「有志の会」を独自に立ち上げ、個店・商店街にロボットを製造して設置することによって、集客と個店・商店街のイメージのアップにつなげていく商業者と製造事業者との連携活動に、本学の学生が両者の結節点となって取り組みが進められています。
 メイン会場(6階603・605講義室)では、まさに「若いチカラでつなげる商工連携」の先進事例として、このロボットを使ったまちづくり活動を取り上げました。

 はじめに商工連携活動の意義について、産業振興会議での以上の議論内容に照らして、藤原義春氏(大阪府中小企業家同友会副代表理事、「有志の会」メンバー)より基調報告がされました。
 続いて、「有志の会」の学生メンバーを代表して、増田梓実さん(経済学部2年生)より、ロボットによる商工連携活動の狙いと実際の活動内容、そして今後の展望について、活動報告がされました。
 以上の基調報告と活動報告を受けて、引き続きパネルディスカッションにおいて各当事者の立場からの思いや提案等を出し合い、商工連携の意義や必要なことについて再確認する機会が設定されました。パネラーは、有志の会のメンバー(商業者、製造事業者、学生)、大阪同友会八尾支部関係者、田中誠太・八尾市長、コーディネーターは、本学教員の髙橋慎二・経済学部准教授が務めました。今回の活動の成果の確認と課題解決のあり方のほか、八尾市のシティプロモーションのあり方に至るまで、種々議論が展開されました。

連携事例セミナーと展示会場/八尾の商店・企業の魅力紹介会場

■連携事例セミナーと展示会場
 メイン会場のほかに、大学生が結節点となり、各活動体をつなぐ「連携」に取り組んできた八尾発の先進事例を紹介し、こうした連携の可能性について考え共有する機会を提供するために、①「消費者と個店・商店街をつなぐ『やおセレクション』の刊行について」(経済学部・髙橋慎二ゼミ)、②「八尾発『6次産業』創出の可能性について:地域資源『河内木綿』プロジェクト」(BLP呉志賢クラス)、③経法大写真部と商店街との連携活動について(写真部)の3つの連携事例セミナーと成果物の展示が、実際に学生がプレゼンターになって、501プレゼンテーション教室、506アクティブラーニング教室で実施されました。

 ■八尾の商店・企業の魅力紹介会場
 「地域産業の栄えるにぎわいのあるまちづくり」を目指して、産業(商店・企業)に直接触れることにより、その潜在性を理解し、何ができるかについて考え共有する機会を提供するために、八尾の商店・企業の魅力紹介が実施されました。全31企業・団体の出展からなる見本市会場が、オーバル1階、6階、7階の全7会場で展開されました。実際に学生が主たるプレゼンターになって、商店・企業のじたいの紹介のほか、展示・販売にも出展者と協働して対応しました。準備段階では、担当学生は出展担当先企業・団体を訪問し、会社(工場)見学、会社概要の説明を受けて内容を十分に理解した上で、当日来場者に紹介していました。学生にとってさまざまな業界・企業の方々と直接交流することができる貴重な機会となりました。

交流・懇親会で連携への思いを確認

 夜からは、2階学生プラザについて、「交流・懇親会」が開催されました。市民、企業経営者、学生、教職員等が多数参加し、シンポジウムの議論の続きが個々で進められたほか、さらに交流を深める大切な機会となりました。

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