2024.03.04 トピックス 【国際学部】UNICEF(国連児童基金)のインターンシップに参加する 4年生近藤愛莉さんに抱負や将来の夢についてインタビュー 教育・研究 留学・国際交流




国際学部4年生の近藤愛莉さんは、2024年1月から3月まで、UNICEF(国連児童基金)南アジア地域事務所(ネパール・カトマンズ市)でのインターンシップに参加します。今回、海外でのインターンシップに参加することを決めた背景には、3年次のドイツ・アーレン大学留学時の“出会い”やゼミの菅原先生のサポートがあったそうです。



 
 
インターンシップに参加するきっかけを教えてください。
 
「経法大に入学した当初から将来は国連で働きたいと考えていました。留学前は、その目標を叶えるためには日本の大学院に進学するのが一番の選択肢だと思っていました。しかしドイツでともに学んだクラスメイトたちは、出身国も年齢もさまざまで、それぞれいろんな経験をされていました。何年か働いた後で大学に入学した人もいれば、自分探しの旅を経てドイツに辿り着いたという人もいました。そのような人たちと出会ったことで “今からでも、将来のことをきちんと考えて進路を選びたい”と思い直しました。そして、海外で「難民問題」に携わることで将来に活かせることがあるのではないかと考え、ゼミの菅原先生に相談しました。国連で働きたいという想いや入職してから取り組みたいことなどをゼミの菅原先生に伝えると、親身になって相談に乗ってくださり、今回のUNICEFのインターンシップを紹介してくださいました。先生ご自身も国連での経験をお持ちなので、ネットや本でのリサーチでなく、実体験を話してくださるのは有り難かったです。応募書類の準備なども先生がサポートしてくださり、インターンシップへの参加ができるという知らせを聞いたときは嬉しさと同時にほっとしたのを覚えています。」



 
難民問題に興味を持ったきっかっけを教えてください。



 
「ドイツのアーレン大学での留学経験がきっかけです。留学中の学修で特に印象的だったのが「国際人事管理」の授業でした。グローバル企業における事例を教わりながら、クラスメイトとグループディスカッションを行いました。ドイツは難民受け入れに前向きな多民族国家なので、普段の生活でも多様な国籍や背景を持つ方に出会う機会も多かったです。課外活動として難民支援団体の“Diakonie”というNGOが主催するInternational Caféの活動にも参加しました。この活動は、アーレン市内の教会の一部を利用し、週に1回約2時間、外国籍の方と交流するものです。活動をするなかで、ドイツに難民として逃れた方々とお話しする機会がありました。多くの方と出会いましたが、なかでもアフガニスタンから来られた方に聞いたお話が忘れられません。彼はエンジニアとして働いていたそうですが、2021年のアメリカを中心とした欧米各国のアフガニスタン引き揚げに伴い、自身の身にも危険を感じる出来事が相次いだことからドイツに逃れてきたというのです。日本で国際法の観点から難民について学修したことはありましたが、実際に経験された方に会い、その残酷さや国を離れなければならない苦悩について話を聞くのは初めてでした。現実がより克明に残酷に感じました。同時に、「難民問題」は世界的な課題であるとともに、悩み苦しむ一人ひとりの課題でもあることに気づきました。「難民問題」が自分ごとになった瞬間でした。」


 
 
インターンシップではどのような活動をするのですか?
 
「今回のUNICEFのインターンシップでは、現地職員や他国からの参加学生とともに、子どもたちのための寄付金集めなどに関わる“ファンドレイジング部門”での業務に携わる予定です。事務所での仕事はもちろん、発展途上国と言われる国での生活や現地の方との交流も体験したいと考えています。」

 
 
今後の目標を教えてください。


 
「卒業後の進路については海外の大学院への進学を目指しています。留学フェアにも参加して世界の様々な大学院について知り、そのなかで私の関心に最も近い学びができると思われるベルギーの大学院を今は第一志望として、受験準備を進めています。経法大の国際学部で学んできた中で最も関心を抱いたのが難民の問題でした。子供や女性など弱い立場にある人を支えたいという想いもあり、このような分野を中心に勉強していきたいと考えています。」
 
今回のインターンシップで実際に現地の方と働くことで難民問題など国際課題についてさらに幅広い知識と経験を得られると思います。近藤さんの今後の活躍に期待しています。
菅原先生は「近藤さんは、ドイツ留学時にも現地での難民支援ボランティアに参加するなど積極的に学びの機会を得ていました。国際機関への就職においてインターンシップ経験は大きな登竜門です。ぜひ今回の機会を次へと繋げていってもらいたいですね。」と近藤さんにエールを送られていました。