2023.11.17 トピックス 国立台湾大学 留学リポート 教育・研究 留学・国際交流


 2023年の春から1年間、台湾の国立台湾大学に交換留学をしている華原琢眞さん(国際学部3年生)にお話を聞きました。
 華原さんは、台湾の最高学府で中国語と英語を駆使しながら、日々学修に励んでいます。
 
 これから留学を考えている、海外での生活を知りたい、外国語力の大幅アップをしたい方にはとっておきの内容となっておりますので、最後までお楽しみください。
 

 

国立台湾大学での授業

Q台湾に留学をして9ヶ月ほどが経ちました。今の心境を教えてください。
 
 1年間の留学を選択して、本当によかったと感じています。生活面での適応はすぐにできましたが、中国語や英語能力を上げるためには最低でも1年間の学修期間が必要と感じています。また、授業に関しても、最初の学期はついていくのに必死でしたが、2学期目を迎えて余裕を持ちながら授業にのめり込めるようになりました。授業のなかでは、たくさんの友人を作ることができ、優しい仲間に助けられながら課題に打ち込んでいます。

 
Qこれまでに受講した授業について教えてください。
 
 1学期目に履修した科目は以下の4つです。
 
 ① Introduction to Computer Science
 ② Statistics Let’s Go
 ③ Introduction to English Presentation
 ④ Introduction to Mass Media
 
 1つ目の科目は、コンピュータ・サイエンスに関する導入科目であり、コンピュータの仕組みやプログラミングの仕組みを学びました。2つ目の科目では、久しぶりに数学に触れましたが、プログラミングを使って基礎的な統計学を学ぶという授業であり、楽しむことができました。3つ目の授業は、英語でのプレゼンを鍛える授業です。友人と競い合いながら、中間試験ではクラストップの成績を取ることができました。4つ目の授業は、マスメディアに関して学ぶのですが、グループ発表が中心となり、私はプレゼン資料を作成する責任者として貢献できたと感じています。以上の科目の単位をすべて取得することができ、とても充実した1学期目となりました。

 
Q現在受講している授業について教えてください。
 
 2学期目に受講している科目は、以下の4つです。
 
 ① Exploring Taiwan: Film and Social Culture in Taiwan(英語)
 ② Food and Health(中国語)
 ③ Exploring Taiwan: Natural Environment and Resources(英語)
 ④ Introduction to International Relations (I)(中国語)
 
 1つ目の科目は、毎回の授業で台湾の映画を見て、それに関する社会背景や歴史などを先生が説明してくれるというものです。2つ目の科目は、食品と健康に関して学ぶ大講義の授業であり、普段耳にしない中国語の語彙を増やすことができ、とても勉強になります。3つ目の授業は、台湾の自然地理に関してオムニバス形式で行われるスタイルです。この授業では、台北市立動物園にフィールドワークに行ったり学内の動植物を観察したりと、アクティブで楽しい授業となっています。4つ目の授業は、台湾の視点から国際関係論をとらえるというものです。この授業ではグループとして発表を行い、その成果をポスターとしてまとめました。惜しくも優勝は逃しましたが、授業で2位を獲得することができ、充実感にあふれています。


 

日々の生活

Q日々の過ごし方について教えてください。
 
 現在、大学から南に7キロほど(地下鉄で40分くらい)離れた場所にある寮(4人部屋)に住んでいます。当初は4人部屋が不安でしたが、今ではその良さを活かして同じ部屋の友人(たとえばマレーシア、ベトナム、中国出身)と中国語で話すトレーニングを意識的に行なっています。また、国立台湾大学は全世界から優秀な留学生を集めているため、同じ寮にいる留学生たちとは英語でのコミュニケーションもしています。
 
 1日の過ごし方は、以下の通りです。食事については、昼間は大学の学食を使うことが多く、夜は近くの夜市(よいち)に行って食べることが多いです。豊富なグルメが揃う台湾では、食事に飽きが来ないことも大きな魅力のひとつですね。

 

 

Q大学外ではどのような経験をされましたか?
 
 休日に時間があれば、台北のダウンタウンで買い物をしたり、台北近郊の街に出かけたりしています。台湾は日本からの観光客の方が多く、魅力あふれる都市として名を馳せています。賑わうショッピング街や観光地エリアにいつでもアクセスできることは、留学をしている何よりの特権だと感じます。
 
 また、大学の先生からご紹介をいただき、台湾で働いている日系企業の方や、台湾の警政司(警察)の方など、普段ではお会いできない方とお話をさせていただきました。
 

 

これからの目標

 1年間の留学の折り返し地点を過ぎてから早4ヶ月が経ち、帰国が迫っています。寂しさもありつつ、残された期間で語学力や専門知識を少しでも多く吸収して、帰国したいです。国立台湾大学で得た知識をもとに、大阪での学修を発展させ、最終的には納得のいく卒業論文にして結実させることが目標です。
 
 また、帰国後には、HSK(漢語水平考試:最もポピュラーな中国語検定)で、高得点での合格を狙いたいです。英語力の面では、TOEIC®に限らずTOEFL®も受験して、現地の授業で鍛えた成果を視覚化したいと考えています。
 
 あっという間の留学からまもなく就職活動が控えています。私は夏休みを利用して台湾への留学をサポートする会社でインターンシップをさせていただきました。その経験をもとに、帰国後は同業界を目指して、就職活動を進めたいと考えています。日本から離れて就活を進める必要がありますが、コロナ禍がもたらしたオンラインでの説明会やインターンなどを活用しながら、帰国後に備えたいと思います。