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「やお80”映画祭 」経営学部酒井ゼミ3年生の作品が学生グランプリを受賞
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「やお80”映画祭」とは
「やお80”映画祭」は、大阪・関西万博開催記念として、「映画で八尾・大阪・関西を元気に!」をテーマにストーリー性のある映画作品を募集し、選ばれた映画作品に上映の場を提供し、 映画と異文化を通じた“八尾の魅力発信”や“地域交流”、さらには“新たな出会い”と“発見”を共有することを目的としています。「八尾」の「「八」=「8」」、「「尾」=「o」=「0」」にちなんで、80秒 。短い時間の映像作品を集めた特徴ある映画祭です。
2年ぶりとなるこの映画祭に、本学経営学部3年生の三仙胡桃さん(酒井立夫ゼミ)が 監督を務めた学生グループによる作品「こわれない街」を応募し、入選を果たしました。
2025年9月6日(土)、「アリオ八尾」内「MOVIX八尾」にて全27本の入選作品が上映されました。プロの映像制作者や劇団員、専門学校生など様々な監督によるバラエティにとんだ80秒の作品は、それぞれ甲乙つけ難い力作揃いとなりました。そして、「シケモクとクズと花火と」の山岸謙太郎監督と「侍タイムスリッパー」の安田淳一監督による厳正なる審査の結果、「こわれない街」が、見事学生グランプリを受賞しました。
受賞作品は翌日、大阪・関西万博でも1日限りの上映が行われ、訪れた方々に鑑賞していただくことができました。
「こわれない街」の制作
「こわれない街」は、経営学部酒井立夫ゼミの春学期の授業の一環として制作された作品です。映画祭への挑戦は、酒井ゼミに実行委員会の方をお招きし、映画祭の概要をご説明いただき、八尾を元気な街にしたいという地域への熱い想いをお聞きすることからスタートしました。ゼミ生18名が、2チームに分かれ、それぞれ1作品ずつ制作し「やお80”映画祭」に応募しました。

受賞作品「こわれない街」について、映画祭に参加した監督の三仙胡桃さん、助監督の岡村颯佑さん、出演の木戸菜香さんにお話をお聞きしました。

シナリオは一筋縄ではいかず、「病気」「恋愛」「サスペンス」の3つのテーマに絞り、その中で一番「撮りやすいだろう」と感じた「恋愛」を採用したそうです。
80秒という短い時間での展開と「オチ」が思いつかず、思い悩んでいたそうですが、ある時、「ものづくりの街八尾には、錦城護謨株式会社が製造する"壊れないグラス"がある」ことを知ります。大阪製ブランドにも認定されており、高級車のヘッドライトにも使用される高透明液状シリコーンゴムを活用した「KINJO JAPAN」 は、透明度が高く、一見するとガラス細工ですが、手で力を加えると、ぐにゃりとするほどやわらかい、不思議な感覚のグラスです。学生たちが「コレ使えるかも」という漠然とした思いから「八尾の力強さを割れないグラスに込める」につなげた点が「学生らしい」という評価につながったのではないでしょうか。グラスがどのように使われているかは、実際の映像作品でお楽しみください。
上映会では思いがけず観客から笑い声があがるなど、見終わった後に少し楽しい気分になる作品です。受賞作品は、今後、「やお80”映画祭」の公式サイトにて公開される予定です。

キャスト、撮影、編集の担当者は、春学期を通じて店舗の魅力や商品をSNSでPRする取り組みを行っており、その経験から、比較的スムーズに決定。しかし、学期末のテスト期間に突入し、全員が集まる機会もなかなか設定できず、2日間での駆け足の撮影に挑みました。舞台となる喫茶店への使用許可、八尾の商店街の夏祭りでの撮影協力など、学生たち自らが足を運んで依頼するなど、貴重な経験となりました。

動画制作で一番苦労したのは何と言ってもこの夏の暑さ。納得がいくカットが完成するまで、画角を変更し、何度も撮り直しを繰り返したそうです。日照時間の制限もさることながら、キャスト、撮影クルーも暑さでバテて、集中力に欠けることもあり、「そこが一番苦労した」と語る三人。
3年生でもあり、就職活動中の彼女たちは、アパレル、食品、商社と目指す業界はさまざまですが、何かを産み出す力、動かす力を社会に出てからも発揮してほしいですね。
なお、学生グランプリには、副賞として「CM制作権」を授与されました。八尾の魅力を伝える動画を映像制作会社の皆さんと一緒に制作します。学生らしいアイデアが光る、新しい視点の八尾の魅力を紹介する作品に仕上がることを期待しています。
経営学部酒井ゼミの取り組み
酒井ゼミでは、SNSを活用したマーケティング戦略を学び、ショートムービーや動画制作を通じて、実践的な応用力と課題解決スキルを身につけます。授業では、SNSの概要や進化、ターゲットオーディエンスの分析、競合調査、トレンド予測などの研究を行い、その成果をもとにショートムービーを制作します。
映像制作に関わるゲストを招き、実際の現場での経験談から実用的なヒントを学ぶ機会も設けています。さらに、キャンパス周辺の店舗やファッションブランドの直営店と連携し、SNSを活用したプロモーションを行うなど、産学連携による実践的な取り組みも進めています。
酒井先生は、テレビ局でプロデューサーとして数々の映像作品を手がけてこられたご経験を活かし、学生の自主性を引き出す指導を行っています。「学生には、自分の考えや発想を大切にし、主体的に取り組んでもらいたい。チームで一つの作品をつくる過程では、意見がぶつかることもあるかもしれません。しかし、苦労を重ねたからこそ、終わったときに感じる達成感は格別です。その実感を得られる人に成長してほしい」と語っておられました。
実際に映像作品を制作する過程を経験してこれらたスキルを次の世代に引き継ごうとする酒井先生。
本学の経営学部で「“次代を担うクリエーター”になってやれ!」