2021.10.19 トピックス 留学生たちの大切な命を守る取組み -ISD布施とISD花園での防災避難訓練と交流会- 学生生活 教育・研究 留学・国際交流


四季折々の美しい景観が楽しめる一方、災害の発生数が世界有数であることでも知られる日本。
「備えあれば患いなし」というように、いつ訪れるともしれない災害に対して、
常に万全の体勢を整えておくことが必要です。

本学では、二つの留学生寮(ISD布施、ISD花園)に住まう留学生たちの危機管理技能と意識向上のため、
年に2回の防災避難訓練を実施しています。
急を要する場面では日常とは異なる日本語が使われる場合もあり、
災害時の言葉や行動に慣れておくことは非常に重要です。

今回は、去る10月16日に、2年ぶりに対面で行われた留学生宿舎での防災避難訓練の様子をお伝えします。
 

地震と火災を想定した訓練

「3階より火災が発生しました。非常口から速やかに避難し、宿舎駐車場に向かってください。」
非常ベルの音とともに、職員の鋭い声が広い廊下に響きます。

ふだん寮に流れる穏やかな空気はそこにはなく、学生たちは緊張した面持ちで避難経路へと急ぎます。
避難訓練と無事を確認する点呼の後には消火器とAEDの使用に関する講習が行われました。



訓練とは言え、これは自分たちの命を守るための重要な行事。
寮に住まう留学生たちもそのことを十分に理解しています。
 

備えあれば患いなし -災害用備品についての説明

寮には、留学生たちの命を守るため、AEDのほか、防煙マスクや非常用発電機、非常食など、
災害に備えた品々が完備されています。
屋内に移動した後には、職員が資料を配り、実際の備品を見せながらその使用法について説明しました。


 
その後、担当職員が「これはどう使いますか?」と尋ねると、
指名された留学生はその使い方をしっかり説明してくれました。
訓練の成果が実感できた瞬間でした。
 
現在はコロナ禍の影響により寮で生活している留学生は少数です。
しかし、未だ入国が叶わずにいる留学生たちが入国できる近い将来に備え、
本学では、十分な数の防煙マスク、非常食などを準備しています。
 

訓練を終えて

災害に備えた訓練はもちろん大切ですが、留学生支援の現場においては、
留学生を励まし、信頼関係を築くことが何よりも大切です。
訓練終了後に、大学からの差し入れをプレゼントすると、全員が顔をほころばせました。



その姿は、日頃から留学生支援に携わる職員にとっても嬉しいもので、
「留学生支援に尽力する」という意志を一層固くする契機となりました。