2021.08.20 トピックス 【国際学部】張 雪斌ゼミ(専門演習Ⅰ)にて国際交流基金の方による特別講義を開催 教育・研究 留学・国際交流


 2021年7月23日 【国際学部】張 雪斌ゼミ(専門演習Ⅰ)の授業で、独立行政法人国際交流基金の大内洸太さんをお招きして、国際文化交流の現場の現状と課題についてご紹介いただきました。

 国際交流基金は世界規模で国際文化交流を実施する日本で唯一の専門機関です。国際交流基金は「文化」、「言語」と「対話」を通じて日本と世界をつなぐことにより、日本の友人を増やす努力をされています。大内さんが所属されている日中交流センターは、未来志向の日中関係を築く礎となる日中関係の青少年交流・市民交流の実現を目的として、2006年に設立された部署です。


コロナ禍と日中青少年交流

 日中交流センターはこれまで、中国各地から毎年30名程度の高校生を日本に招聘しています。来日した中国の高校生たちは、日本の高校で学校生活を送りながら地元の方と交流してきました。しかしながら、新型コロナウィルスの感染拡大によって、人的往来を伴う交流活動の見通しが立たなくなってしまったのです。
 日中間の人的往来が中断しても、日中青少年交流の火を絶やすわけにはいきません。今の活動を継続し、コロナ後まで繋いでいくために、「日中高校生対話・協働プログラム」を立ち上げ、両国の高校生が互いの文化や社会についての理解を深めながら、学校生活や地域社会等の共通の課題の解決について、オンラインでの対話と協働が実践されています。手探り状態でのオンライン交流事業を通じて、日中交流センターでは改めてオフライン交流の意義を意識しました。大内さんはそれと同時に、オンライン・オフラインのハイブリッド型の強みにも気づいたとおっしゃいます。


新しい時代の国際交流を考える

 大内さんの講演を聞いたあと、学生たちは積極的に質問をしました。なぜ若者、学生を中心とする交流活動を続けているのか、中国の高校生たちは交流活動を通じて何を得られているのか、交流活動の内容はどのように決定しているのかといった学生の質問に対して、大内さんは丁寧に答えてくださいました。
 海外留学や国際交流を重視する本学国際学部にとっても、コロナ禍による影響がありました。明けない夜はありませんが、それまでに交流の火を絶やさないことが重要です。学生たちは今回の講演を通じて、新しい時代における国際交流活動の意義を考えるきっかけとなりました。