市民アカデミア2017

 

連続講座 [4]
学生が労働者になるとき――「ブラックバイト」とその社会的背景を探る
開講日:11月8日(水)、11月15日(水)、11月22日(水)
開講時間:午後7〜9時
コーディネーター:奥貫妃文(大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター客員研究員)

 近年、学生アルバイトの現場で深刻な労働問題が数多く発生している。本講座では、学生を取り巻くアルバイトの現状とその社会的背景について、現場で問題に携わる者が講師となり、3回にわたって実例を交えながらレクチャーする。第1回は、現代の学生を取り巻く社会・経済・教育事情について説明する。とりわけ、多額の奨学金や、家族の経済事情の悪化等が学生アルバイトにいかなる影響を及ぼしているか、データを示しつつ紹介する。第2回は、労働弁護士によるいわゆる「ブラックバイト」の実例の紹介、ならびにその法的問題について説明する。第3回は、「ブラックバイト」に負けないように、学生がワークルールをどのように学ぶべきかについて、学生自身が作成したブックレットを参照しながら、参加者も共に考え議論する場としたい。

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第1回:11月8日(水) 午後7〜9時
現代の学生を取り巻く社会・経済・教育事情

鎌田和俊(Workafe Tokyo 事務局次長)

《講義内容》
 現代の学生は、各々の分野における学習、研究成果を社会に還元するという学生本来の役割を十分に果たしているとは言えない。そのような学生達は、学生生活を終え、社会に出ると、きびしく自分の立場を問われるようになる。とりわけ労働の問題に目を向けると、終身雇用の時代は去り、非正規雇用が増大している。そのため、大学、大学院を卒業しても安定した職を得ることが出来ない若者が増えている。ブラック企業、ブラックバイト、過労死が社会問題化しており、多くの若者が使い捨てられている。
 このような現状において、学生に本当に必要なキャリア教育とは何なのか、社会に対して学生自身がいかに主体的に取り組んでいくべきなのか、受講生とともに考えてみたい。

《講師プロフィール》
鎌田和俊(かまた・かずとし、Workafe Tokyo事務局次長)
1991年宮城県仙台市生まれ。Workafe Tokyo事務局次長、日本労働評議会中央執行委員、労評建設労働組合委員長、BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)事務局長。2014年、身近な労働問題をざっくばらんに話し合う場として『労働者サークルWorKafe(ワーカフェ)』を立ち上げる。2015年に姉妹サークルである『Workafe Tokyo』を設立。また、日本労働評議会の役員として様々な労働問題の解決に取り組んでいるほか、国内の外国人労働者、難民の問題にも支援者として取り組んでいる。

第2回:11月15日(水) 午後7〜9時
実例から学ぶ「ブラックバイト」の実態と労働法

指宿昭一(弁護士)

《講義内容》
 学生であることを尊重せず、学生の無知や立場の弱さにつけ込んで、労働法に違反する行為が当たり前に行われているアルバイトが広がっている。これを「ブラックバイト」という。低賃金なのに正社員並みの義務やノルマを課されたり、学生生活に支障をきたすような長時間の重労働を強要されていることがある。実例を通じて「ブラックバイト」の実態を知った上で、なぜ、学生たちは「ブラックバイト」の違法な労働を拒否できないのか、「ブラックバイト」に慣れてしまった学生たちが社会に出て、労働者になったときどうなるのかについて考える。また、労働法を武器にして、「ブラックバイト」と闘う方法についても検討する。

《講師プロフィール》
指宿昭一(いぶすき・しょういち、弁護士)
大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター客員研究員、弁護士、外国人技能実習生問題弁護士連絡会共同代表、外国人労働者弁護団代表、日本労働弁護団常任幹事・東京支部事務局長。労働事件(労働側)を専門とする。担当事件は三和サービス事件、日本ヒューレット・パッカード事件、国際自動車事件など。共著に『外国人研修生 時給300円の労働者2―使い捨てを許さない社会へ』(明石書店)、『働く人のためのブラック企業被害対策Q&A』(弁護士会館ブックセンターLABO)、『会社で起きている事の7割は法律違反』(朝日新聞出版)

第3回:11月22日(水) 午後7〜9時
ワークルール教育の実践――Workafe Tokyoの試み

奥貫妃文 (相模女子大学准教授) 

《講義内容》
 ワークルール教育の実践例として、「Workafe Tokyo」の試みを紹介する。「Workafe Tokyo」は学生や比較的若い世代の社会人の集まりで、定期的に労働法の勉強会やケーススタディを行っている。労働をテーマとした映画の上映会も開催しており、そうした活動を通じて労働法の知識を身につけようとしている。このたび「Workafe Tokyo」のメンバーのアイディアを結集させて「労働法ブックレット」を作成することになった。第3回では、このブックレットを素材として紹介しつつ、若い世代に向けてどのようなワークルール教育のかたちがありえるのか、そして、学生にとって労働法を学ぶことにどのような意義があるのか、みんなで考えてみたい。

《講師プロフィール》
奥貫妃文 (おくぬき・ひふみ、相模女子大学准教授)
中央大学大学院法学研究科民事法専攻博士後期課程修了(労働法ならびに社会保障法専攻)。現在、大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター客員研究員、相模女子大学人間社会学部社会マネジメント学科准教授。多国籍合同労働組合である全国一般東京ゼネラルユニオンで執行委員長も務める。


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(※この講座は東京麻布台セミナーハウスで開催される講座です)

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<お問い合せ先> 大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター
〒106-0041 東京都港区麻布台1-11-5 東京麻布台セミナーハウス
TEL:03-5545-7789 FAX:03-5545-7788 E-mail:capp@keiho-u.ac.jp