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教育研究 2017.06.26

「専門演習」(刑事法)で、布川事件の冤罪被害者、桜井昌司さんによる講演会を実施

 5月26日(金)に、専門演習(法学部 大場史朗准教授担当)のゼミで、冤罪被害者である桜井昌司さんをゲストスピーカーに招き、講演会を実施しました。この取組みは、長きにわたり問題となっている冤罪問題について、被害当事者の方から体験したことをお話頂くことで、書物では学べないことを学び、学んだことをより深く理解することを目的としています。

布川事件の当時を辿る

 始めにゼミの学生が布川事件について簡単に説明した後、桜井さんに当時のことを詳細にお話頂きました。冤罪事件という重い題材でありながら、コミカルに笑いを織り交ぜながら分かりやすく、説明して頂きました。「警察官は被害者の言うことを基本的に信用しない」「警察官の権限が正しく制限されていないことが冤罪事件を生み出す原因」など、被害当事者だからこそ深みを持って言える言葉を伺うことができました。

様々な冤罪事件から考える

 桜井さんは布川事件以外の冤罪事件にも詳しく、袴田事件や、日野町事件等の話もして頂きました。布川事件では再審請求が認められましたが、そうではない冤罪と思われる事件の方が圧倒的に多く、一度被ってしまった偽りの罪を晴らすのがいかに大変かということ、日本の刑事再審が狭き門であることを強く思い知ることとなりました。

桜井さんから若者へ

 桜井さんから様々な人生の教訓を学生に伝えて頂きました。刑事法のゼミで、警察官志望の学生が多く在籍しているということもあり、「正義感の強い不正のない警察官になって欲しい。たとえ上司や上役から証拠隠滅や捏造、証言の誘導等を指示されても従わない強い警察官になってほしい。」と、切実なメッセージを送っていただきました。また、冤罪という酷い仕打ちを受けたのにも関わらず、学生の想像とは裏腹に、「楽しい人生だった」とおっしゃっていました。
 最後に桜井さん自作の演歌を歌って頂き、講演会は終わりました。

講演会を終えて

 やはり、冤罪によって人生の大半が自由のない生活だったため、自分を冤罪に陥れた警察に対する不信感が大きく、特に警察官を目指す学生にとって深く考えさせられる講演会だったのではないだろうかと感じました。普段、授業で知る刑事法や警察のイメージとは一味違う、講演会でしか学べない貴重な体験だったのではないかと思います。

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