大阪経済法科大学

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大阪経済法科大学学長ブログ

第46回入学式 式辞
[2016年04月04日(月)]

2016年4月3日

入 学 式 式 辞

 

 新入生の皆さん、大阪経済法科大学へのご入学、おめでとうございます。この会場に出席しているすべての教員と職員とともに、皆さんの入学を心から歓迎いたします。
 また、ご来賓の皆様には、ご多用のところ新入生を迎える本日の入学式にご出席いただき、まことに有難うございます。
 さらに、新入生の皆さんを今日まで育て、その勉学を支えてこられたご家族はじめ関係者の皆様に、心からお慶びを申し上げます。
 本日の入学式は天候にも恵まれました。ご覧のとおり、今や生駒山山麓のさくらの名所となっている花岡キャンパスの桜も、皆さんを歓迎して、いつもの年と同じように満開となっています。

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  本日、大阪経済法科大学に入学された新入生の皆さんは、経済学部経済学科194名、同経営学科196名、両学科を合わせた経済学部390名と、法学部法律学科285名、さらに本年度に新設された国際学部国際学科146名の、合わせて821名の学士課程1年生の皆さん、さらに3年次編入の経済学部68名、法学部4名、合計72名の学士課程3年生編入の皆さんです。

 また、本年度で第2回目の入学式となる、大学院経済学研究科経済学専攻の修士課程の第2期生として21名の大学院生の皆さんをむかえることができました。院生の皆さんには、これから経済学に関する高い専門知識を身につけ、現在の企業や社会が当面しているさまざまな問題に対する解決策を提案できる力を身につける努力をすることを期待しています。ぜひ、1期生の皆さんに続いて下さい。

 そして、ここにいるすべての入学生の皆さんが、これから大阪経済法科大学の新たな歴史を刻むことになります。皆さんのこれからの大学生、大学院生としての活躍を期待しています。

 本日入学された新入生のなかには、海外の8カ国・地域(中国、ベトナム、韓国、インドネシア、台湾、ウズベキスタン、ミヤンマー、スリランカ)からの留学生の皆さんがおられます。留学生の皆さんを歓迎すると共に、入学されたすべての学生の皆さんが、大阪経済法科大学において、グローバル化の時代にふさわしい活力のある学生生活を送られるよう願っています。私たちは、そのためにあらゆる努力をおしまないことをお約束します。

 さて、大阪経済法科大学は1971年に経済学部と法学部という二つの学部をもつ大学として設立されました。今から45年前のこととなります。経済学学部と法学部が最初に設立されたのは、大学の創立者金澤尚淑(なおよし)博士が、「経済と法律が社会の両輪であり、この二つの学問を修めることで無類の人格を形成することができる」という信念を持っておられたからであります。

 大阪経済法科大学は、学生の皆さんが、経済学と法律の両方の知識を身につけて卒業し、社会で活躍できることを目指してきました。「経済学と法律の知識を身につけて社会で活躍する人材の養成」が本学の教育研究目的の3本の柱のひとつであります。そのため、経済学部の学生が法律を、法学部の学生が経済学を勉強できる「経法相互乗り入れ」というモットーを掲げてカリキュラムを整備し、法律に強い経済学部生、経済に強い法学部生を育ててきました。今後、皆さんは、社会の幅広い分野で活躍している多くの先輩を目標にして下さい。

 そのうえで、今年度より新たに出発する国際学部についてお話をしたいと思います。現在、日本の大学は社会から、さらにもう少し踏み込んで言えば、文部科学省からも「グローバル化」に対応して、「グローバルな人材を育てよ」と言われています。本学の花岡キャンパスも八尾駅前キャンパスも共に八尾市に立地していますが、その八尾の多くの企業は中国やASEAN諸国に工場をもっておられます。また多くの外国籍の方々が市内に住んでおられます。グローバルな人材養成は地域からの要請でもあり、また本学が育んできた教育研究の延長線の上にあるものだと考えています。

 本学は創立の理念に基づく教育研究の目的のもうひとつの柱に「教育研究を通じた人権の伸張と国際平和へ貢献すること」を掲げています。
 そのため本学は、ヨーロッパ、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ロシア、ウクライナ、また東アジアの中国、韓国、モンゴルそれにインド、ASEAN10か国のうちのインドネシア、タイ、ベトナム、マレーシア、カンボジア、ミヤンマーの6か国など、世界23か国・地域に58大学・研究機関の姉妹校をもっています。この国際的なネットワークを活用して、これまでも多数の学生の皆さんが外国の姉妹校へ短期訪問を含めて留学し、また姉妹校からの多くの学生の皆さんの受入れも活発に行っています。この3月には、多くの経済学部と法学部の学生諸君が教職員と共にニュージランド、マレーシア、ミヤンマー、ベトナムの海外フィールド・スタディー、また海外インターンシップとしてドイツやイタリアに出かけました。私たちはすでにグローバルな人材を多数育ててきていると自負しているところであります。    

 国際学部は、創設以来の教育研究目的と、このような実践的な経験の積み重ねの上に、あらたに広いコミュニケーション力をもちグローバルな世界に適応できる人材を養成する学部として立ち上げたものであります。もちろん、国際学部の1期生となる皆さんの努力を期待していますが、勉強は4年間で一歩一歩積み上げるものですから、肩の力をぬいて進んで下さい。

 ここで話は変わりますが、私の専門に関係する話を少しさせてください。それは、最近私が読んだ明治の初めの記録についてです。明治8年(1875年)にロシアのウラジオストクに市場調査のために派遣された外務省の瀬脇寿人という人が書き残した記録です。ウラジオストクは大阪に一番近いロシアの都市ですが、中国東北部・朝鮮半島と隣接しています。その記録の中で、瀬脇は日本が鎖国していた幕末から秋田や能登出身の漁民や農民の日本人がその土地に住みつき、彼らがロシア語、中国語、朝鮮語で現地の人々と会話していたことを記録しています。そしてこう書いているのです。「通弁は学力にも関わらず、才気にも関わらず、唯朝暮其耳に聞き馴るに在るのみ。」「何ぞ書を読の難きに比すべけんやと始めて悟れり。」 瀬脇は長州出身で幕末に蘭学と英学を修め、英文法の翻訳書まで出している当時の日本最高の知識人のひとりでありました。
 瀬脇の言っていることは、現在でも変わらないと思います。英語が苦手だという人もいるでしょうが、真理は「唯朝暮其耳に聞き馴るに在るのみ。」、つまり、英会話上達の秘訣は「朝から夜まで耳で聞いてなれることがすべてだ」ということです。皆さんの健闘を祈ります。

 今年度から、本学は3学部4学科、1研究科という新しいステージに上がりました。これからは、経済学部、法学部、国際学部という3つの学部の間で、これまでの経験を踏まえて、一層特色のある「相互乗り入れ」を成功させる必要があると考えています。経済学部、法学部の教育は、国際学部の教育と連動することで、よりグローバルな人材を養成する方向に舵を切ることができます。国際学部の教育は経済、法律・政治とより密接な関係を持つことによってグローバルな人材の中身を充実させます。そして、大阪経済法科大学がマンモス大学でないということが、その一体性を保障してくれるものであると信じています。

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 新入生の皆さん。大学は自分にどのような可能性があるかを発見する場所でもあります。そして、皆さんには学生時代にしか手に入れることのできない長期で貴重な時間があります。この時間をいかに有効に使うかを4年間の出発点にあたって考えて下さい。
 私たちは皆さんが、勉強については言うまでもありませんが、クラブ活動や社会活動にも力を注ぎ、大学がもっているさまざまな機能を利用して、自分の目標に挑戦することを望んでいます。そしてそれを支援します。

 ここで大学の教育課程について一言ふれておきます。皆さんがこれからの4年間、将来の進路や職業選択に自信をもって臨めるよう、教育課程にいくつかの特徴をもたせています。
 第1は、それぞれの学部・学科ごとにいくつかのコースがあります。学生の皆さんは将来の進路や職業が実現できるコースを選ぶことで、具体的な勉強に結び付けることができます。たとえば、公務員を希望する人は公務員コースといった具合です。
 第2は、これら専門教育科目と並行して開設されている多くの共通教育科目があります。これは、何を専門として勉強するにしても、現代の国際社会や日本社会を理解するための基盤であり、人間とは何か、自分は何物かといったことを考え、自ら行動するための基盤となるものです。
 第3は、正課授業とタイアップして学内で行われている課外学習支援の場の重視です。エクステンションセンターが担当していますが、学生の皆さんの進路、資格の取得や検定試験に必要とされる学習のための講座が多く開講され、より実践的な学習が可能となっています。その成果は大学の内外から高く評価されています。
 各種資格・検定試験等の合格者は、3年続いて述べ1000名を越えています。難関試験の合格者としては、昨年度は一昨年度に続いて公認会計士試験に現役の4年生が最終合格しました。また税理士試験も3名の科目合格者が出ています。公務員採用試験については、昨年度の卒業生では43名が合格しました。その内、国家公務員は国税専門官など12名、行政職の地方公務員3名、警察官は大阪府警、奈良県警、兵庫県警など23名、消防官が5名でした。
 法科大学院についても、関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学の各法科大学院にそれぞれ合格しています。

 さて、現在の大学に求められるものは、教育研究に加えて、社会や地域との連携があります。2014年には「地方創生」が政府の主要な政策の一つとなっています。本学は、2012年2月に八尾市と「大阪経済法科大学と八尾市との包括連携に関する協定書」、八尾市議会と「大阪経済法科大学と八尾市議会との地域連携に関する覚書」に調印しました。このことで、私たちは地域社会とこれまで以上に密接な関係を持つようになりました。
 また、2014年10月には、「大阪府中小企業家同友会」とのあいだで「包括連携に関する協定」を結びました。これまでの企業との相互の協力関係をさらに深化させ、地域社会の発展につながる教育研究活動や中小企業の健全な成長につながる事業活動に力を尽くします。

 私たちは八尾の街全体が大学のキャンパスであると考え、教育研究活動の場として、学生の皆さんの成長のためにも利用させていただくと共に、市民の皆さんにとっても必要とされ、愛される大学として発展していきたいと考えており、地域と世界とに開かれた大学をめざしています。 

 また東大阪に続く生駒山山麓一体は自然と歴史の回廊となっています。本学を会場に「八尾環境フェスティバル」が毎年開かれており、学内にある「ふれあい池」には、絶滅危惧種であるニッポンバラタナゴが保護されています。またこの池は、日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産」に登録されました。さまざまな活動への新入生の皆さんの参加を歓迎します。

 新しい体制の下で、私たちは一層「グローカル」に考え行動することになるでしょう。国際的な視点を指す「グローバル」と地域を拠点とする「ローカル」を統合し、世界と地域を一体のものとして考え行動しようという「グローカル」な視点からぜひ活動してください。           

 最後に、新入生の皆さんが、大学生活での時間を効果的に使って、多くの友人を創り、健康で充実した学生生活へ元気に踏み出されることを希望して、私の式辞を終わります。

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  • 学長 藤本和貴夫 文学博士(大阪大学) 大阪大学名誉教授
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