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大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター(CAPP)ブログ

研究会の現在(いま)第1回-②
[2010年04月13日(火)]

~ディアスポラ研究会~早尾貴紀・CAPP客員研究員に聞く その②~

ブログ企画「研究会の現在(いま)」。第2回は、早尾貴紀・CAPP客員研究員へのインタビューの後半をお届けします。(聞き手...CAPP・WEB広報スタッフ)

前半はこちら


2.ディアスポラ研究会の現在

WEB広報 ディアスポラ研設立から、研究会主体でシンポジウムを開催する、という、一つの「山」を越えるまでのことを語っていただいたわけですが、現在のディアスポラ研の問題関心は、どういったものなのでしょうか。

早尾
 比較的新しい問題関心ということで言いますと、一つの軸として、「音楽とディアスポラ」というテーマが、立ち上がっています。2007年くらいから、ディアスポラ研の研究会にも、それに関連する方をお呼びしています。2008年には、メンバーの浜邦彦さんが──これはディアスポラ研でということではありませんが──「うたに響くディアスポラ」というテーマで、市民アカデミアの講座をコーディネートしました。

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市民アカデミア「うたに響くディアスポラ」コース

WEB広報
 もともと「市民アカデミア」をきっかけにして生まれた、ディアスポラ研ですが、今度は、その成果がまた市民アカデミアに還元されている、というのが面白いですね。

早尾
 いい循環ですよね。それが、細川周平さんの『遠きにありてつくるもの――日系ブラジル人の思い・ことば・芸能』(みすず書房)の合評会というかたちで、さらに新しいシンポジウムにつながります。こちらは、2009年の1月でしたが、著者の細川さんに加え、このテーマの研究会に来ていただいた方に、総結集していただいて、行なわれました。2009年6月には、これは、ディアスポラ研は後援というかたちだったのですけれども、宋安鐘さんの『在日音楽の100年』の合評会がありまして、こちらも、ディアスポラ研にかかわっていただいた方に、コメンテーターとして参加していただきました。

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『在日音楽の100年』合評会で司会をする早尾さん

 もう一つの軸は、これはMLから現在までつづく流れでして、「ユダヤ・ディアスポラ」についての関心です。2008年に──直接、CAPPとしての活動ではないのですが──僕と赤尾光春さんという、二人のディアスポラ研メンバーで、ボヤーリン兄弟の『ディアスポラの力』の翻訳を刊行したんです。この本は「ユダヤ・ディアスポラ」というものがもつ可能性を、外へ開いていこう、ということをテーマにしていて、その意図を実践する意味で、2009年2月に「ディアスポラの力を結集する」というシンポジウムを、ディアスポラ研主催で行ないました。これも書籍として編集刊行することになっています。

WEB広報 お話をうかがっていますと、「ディアスポラ」という言葉を軸に、本当に多様な活動の広がりがあって、それが相乗効果を生んでいる、という様子がよく伝わってきます。

早尾 ディアスポラ研は、CAPPの研究会ですし、CAPPを中心に動いているわけですが、その舞台は、必ずしもCAPP内に限定されてはいません。具体的には、CAPP以外の場で、ディアスポラ研のメンバーが中心になって、シンポジウムを開いたり、共同で本を書いたりするということもやっています。「ディアスポラ」という概念に、どれだけの普遍性と有効性があるのか、それをどのように外へ接続していけるのか、ということは、つねに問題意識としてあるわけですが、外へ出て活動するというのは、その実践でもあるんですね。

WEB広報 今日は長い時間、本当にありがとうございました。

 

プロフィール

「本学の東京麻布台セミナーハウスを活動拠点として、人権、平和、人間の安全保障、多文化共生を主要なテーマに多彩な研究活動を展開しています。
(写真:スタッフ愛用のメジャー、「まいなーくん」。こう見えてもCm/Inch 両用の優れもの)」
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