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    授業内容詳細

 労働経済学特論
   Special Lecture on Labor Economics
授業科目区分
専門科目・応用経済学科目群・地域経済関連領域科目群
担当者 山垣 真浩(教授)
テーマ 労働力の取引をめぐる日本のルール、制度、慣行を理解する
キーワード 日本的雇用慣行,正規社員,非正規社員
開講年度
2017
開講時期
前期
配当年次
修士1・2
単位数
2
授業の目的及び概要  労働経済学は、労働分野の経済諸問題を分析する学問であるが、労働問題を正しく理解するためには、労働力の取引をめぐる諸制度に精通している必要がある。本講義では、修士課程の研究を進める上で重要、かつ修士課程修了後の社会人としてのキャリアの観点からも知っておくべき、労働力の取引をめぐる諸制度を理解させる。
 欧米の職務型契約に対し、日本の正社員はメンバーシップ型契約的ということをふまえて、日本型雇用システムを構成する雇用形態の多様化、長期安定雇用、賃金処遇制度、労働時間制度、女性労働力の活用法、教育訓練制度、労使関係・労働運動などの諸制度と現在に至るまでの歴史について学修し、日本の労働問題の現状を理解させる。
学修の到達目標  本講義は、大学院での学修に必要なレベルの労働経済学の知識を理解し、現代社会が直面する経済的諸問題の中から、特に地域社会における労働経済に関わる諸問題について研究するための分析力を修得させる。
 (この科目の位置づけ、学位授与方針との関係等については、履修要項p.35-37「教育課程の編成・実施の方針」及びp.44-45「履修指導と履修モデル」を参照してください。 )
科目の位置づけ(DP・CPとの関連)  DPとの関連では、理論をベースに、実証的および歴史的なアプローチの先行研究を読み解きます。そして日本の労働力の取引をめぐるルール、制度、慣行に関する高度な専門知識を身につけます。
 CP上では、応用経済科目群の地域経済関連領域科目群に位置しています。
授業の方法  講義形式を基本とするが、受講生による報告やディスカッションも取り入れながら、運営する。
授業外の学修(予習・復習等) 授業計画で毎回取りあげられるテーマと内容を確認し事前に予習するとともに、授業後は復習し、知識・技能の定着に努めること。
教科書・参考書 教科書:
 久本憲夫・玉井金五編『社会政策Ⅰ ワーク・ライフ・バランスと社会政策』法律文化社、2008年
参考書:
 玉井金五・久本憲夫編『社会政策Ⅱ 少子高齢化と社会政策』法律文化社、2008年
 濱口桂一郎『新しい労働社会』岩波新書、2009年
評価方法及び判定基準 評価方法:授業時のプレゼンテーションと討論状況(50%)、期末試験(50%)
判定基準は以下の通りである。
 秀:90点以上、優:80点以上、良:70点以上、可:60点以上、不可:60点未満


第1回 ガイダンス

授業の概要を説明する。

第2回 雇用政策

戦後雇用政策の歴史を概観する。

第3回 雇用形態の多様化

非正社員化の背景と賃金格差を学修する。

第4回 長期安定雇用①

正社員の雇用保障の制度が成立する過程を学修する。

第5回 長期安定雇用②

正社員にたいする雇用調整のあり方を学修する。

第6回 賃金処遇制度

職能資格制度の成立と変化を中心とする制度史を学修する。

第7回 査定と昇進

制度変化の戦後史を学修する。

第8回 労働時間

労働時間の実態と労働時間規制の柔軟化について学修する。

第9回 職場における男女平等

男女間賃金格差と管理職割合の格差について学修する。

第10回 企業内教育訓練

養成工やOJTなどの教育訓練のあり方を学修する。

第11回 能力開発政策

政府による職業訓練政策のあり方を学修する。

第12回 労働運動①

戦後から高度成長期の歴史を学修する。

第13回 労働運動②

石油危機以後の動向を学修する。

第14回 最低賃金

制度の仕組みと論点について学修する。

第15回 まとめ

授業全体の総括を行う。