トップページ | シラバス |  
 
    授業内容詳細

 マクロ経済学特論Ⅱ
   Special Lecture on Macroeconomics Ⅱ
授業科目区分
専門科目・経済理論科目群
担当者 G・バルダス(教授)
テーマ 労働市場・財市場・貨幣市場と政策の効果
キーワード 労働市場,利子率,効率賃金,失業,インフレ率,投資,消費,最適な金融政策,実質賃金,期待インフレ率
開講年度
2017
開講時期
後期
配当年次
修士1・2
単位数
2
授業の目的及び概要  本講義では、まず、消費と貯蓄についての意思決定とビジネス投資についての意思決定の理論について学修させる。次に、失業について説明する効率賃金モデルについて学修させる。さらに、金融政策、インフレーションと利子率の関係や、金融政策のルールの設定について学修させる。最後に政府の予算制約と財政政策について学修させる。最後に、日本経済における失業、金融政策・財政政策と政府債務についても学修させる。
学修の到達目標 本講義は、経済学研究にとって重要な知識を提供することを目標とする。本講義では、マクロ経済モデルにおける消費と投資の理論や失業の原因、金融政策と財政政策についての理論的なモデルについて学修させた上で、学生自ら、日本経済のマクロ経済動向や政策の効果、そして将来の見通しを予測できる能力を修得させる。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連) この科目は、学位授与の方針(DP)に定める、学生が本学における学修と経験を通じて身につける知識や能力のうち、以下に該当します。
1. グローバル化・複雑化する経済現象の分析方法としての理論的、実証的及び歴史的アプローチを修得している。
2. 経済学に関する高度の専門知識を備え、現代社会が直面する経済的諸問題に対して解決の方策を提案する能力を修得している。
授業の方法  講義形式によってマクロ経済学の理論を解説するとともに、学生とディスカッションを行う。理論の理解を深めるために、演習問題も扱う。さらに、学修した理論に基づき、日本経済の動向についてディスカッションを行う。
授業外の学修(予習・復習等) 授業計画で毎回取りあげられるテーマと内容を確認し事前に予習するとともに、授業後は復習し、知識・技能の定着に努めること。
教科書・参考書 教科書:教科書を使用せず、毎回プリントを配付する。
参考書:デビッド・ローマー(2010)『上級マクロ経済学 第3版』日本評論社
評価方法及び判定基準 評価方法:授業時の演習問題(50%)、宿題の練習問題(50%)
判定基準:秀:90点以上、優:80点以上、良:70点以上、可:60点以上、不可:60点未満


第1回 ガイダンスと日本経済の動向

科目の内容や評価基準について説明した後、日本経済の動向、特に消費と投資や財政政策と金融政策に関するデータを紹介する。

第2回 家計の消費関数についての仮説

絶対所得仮説、相対所得仮説、恒常所得仮説について説明する。

第3回 不確実性の下での消費の決定

ホールのランダム・ウォーク仮説とその実証分析について説明する。

第4回 消費関数に関するその他のトピックス

消費・貯蓄の決定と利子率の変化の影響、リスクのある資産についての意思決定や予備的貯蓄動機や流動性制約について説明する。

第5回 投資モデル

投資についての意思決定と調整費用のあるモデルについて説明する。

第6回 確実性の下でのトービンのqモデル

資本ストックの安定経路分析と長期均衡の分析について説明する。産出量、利子率と税金の変化による投資の変化の分析について説明する。

第7回 不確実性の下でのトービンのqモデル

将来の利益と利子率に関する不確実性を導入したモデルについて説明する。

第8回 金融市場の不完全性

情報の非対称性下における投資プロジェクトの分析、エージェンシー・コストの分析と投資の均衡の決定について説明する。

第9回 失業の理論(1):効率賃金モデル

一般的な効率賃金モデルとシャピロ=スティグリッツ・モデルについて説明する。

第10回 失業の理論(2): 賃金の下方硬直性による失業

暗黙の契約モデルやインサイダー・アウトサイダー労働者モデルについて説明する。

第11回 インフレーションと金融政策

貨幣量、インフレ率と短期・長期の利子率の関係や、裁量的な金融政策による時間的不整合性問題について説明する。

第12回 金融政策のルールとインフレのコスト

テイラー・ルール、インフレ・ターゲット、シニョレッジとインフレのコストについて説明する。

第13回 税金、政府支出と赤字予算

政府の支出、租税と政府債務、 リカードの等価定理と課税の平準化について説明する。

第14回 政府債務についての政策

財政赤字のコスト、デフォルト・リスクと債務危機の発生について説明する。

第15回 日本の金融政策・財政政策

学修した理論モデルに基づき、日本の金融政策・財政政策や政府債務に関するディスカッションを行う。