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    授業内容詳細

 人文地理学Ⅰ 〈人文地理学A〉
   Human Geography A
授業科目区分
教職課程科目・教科に関する科目
担当者 安倉 良二(講師)
グレード
テーマ 「人文地理学の基本的な見方-地図・人口・第1次産業を中心に-」
キーワード 人文地理学,地図,地域,人口ピラミッド,人口移動,農業,農山村,漁業
開講年度
2018
開講時期
配当年次
経済学部・法学部1・2・3・4
単位数
2

授業の目的及び概要  この授業は,中学校の社会科,高校の地理歴史科の科目である「地理」を教えるに際して不可欠な人文地理学の基本的な見方について,具体的なトピックの紹介を通じて学びます。現在,高校で「地理」は選択科目となっており,未履修の学生も多いのですが,それをふまえてこの授業では,高校地理の内容にも立ち返りながら進めます。特に前期は,地図,人口,第1次産業(農林漁業および農山漁村)について学びます。
履修条件 特にありません。
科目の位置づけ(DPとの関連)  中学校の「社会」,高校の「地理歴史」教員免許取得に不可欠な教科に関する専門科目として位置づけます。
学修の到達目標  この授業を受講することによって学生は,以下の能力を身につけることができます。
1.毎回提供するレジュメならびにインターネット上にある地図や統計,写真の読み取り  を通じた地理的技能の習得
2.地域に関する具体的なトピックを提示することによって,人文地理学で取り上げられ  ている項目が日常生活に密着していることを認識することができる
授業の方法  講義では,毎回基本項目の解説と関連した地図・統計・写真を盛り込んだレジュメを配布し,その内容に基づきながら進めます。ここでは,パワーポイントでの資料提示のほか,Google ストリートビューや「今昔map on the web」,地理院地図などインターネット上での地図サイトも積極的に活用します。また,場合によっては復習を兼ねて授業終了時にテーマに関わる大学入試問題を解いてもらうこともあります。
授業外の学修(予習・復習等) 授業で取り上げられているテーマに関するニュースを新聞,テレビ,インターネットで収集することや,Google ストリートビューや地理院地図などインターネット上での地図サイトをみることが,授業内容に興味を持ってもらう近道であると考えます。
テキスト・参考書  特定のテキスト・参考書は利用しません。ただし,レジュメの中で引用文献を紹介することがあります。大学での研究論文のみならず,高校地理の資料集を積極的に引用したレジュメを用意するつもりです。
成績評価の基準・方法  期末試験(70%):授業内容について論述式の大問を5~6問用意し,問1は全員解答,問2~6までは2~3問を選択解答してもらうことになります。場合によっては,講義で取り上げた図表の読み取りを含むこともあります。試験に際しては,用語をうまく使いかつ,筋の通った文章が書けているのか否かについて評価します。
積極的参加度(30%):授業終了時にコメントペーパーを配布し,授業内容に学生がどれだけ関心を持っているのかについて確認します。身近なトピックも多いと思われますので,気軽に記入して下さい。
この科目の履修にあたって  「地理」というと地名や物産の暗記というイメージがありますが,デジタル地図や防災,社会問題など世間の関心の高い内容が取り上げられており,向き合って学ぶと楽しい分野であるのも事実です。また,2022年には高校で「地理総合」の名称で地理が必修化されます。地理的な見方は将来,教壇に立つに際して不可欠になるので興味を持って受講して下さい。
オフィスアワー 各教員のオフィスアワー受付曜日・時間・場所については、本学Webサイトの「オフィスアワー」ページに掲載しています。
<アクセス方法>
大学Webサイトの[トップページ]→[キャンパスライフ]→[教務情報]→[オフィスアワー]
<URL>
http://www.keiho-u.ac.jp/campuslife/affairs/officehour.html

授業の内容や学習上の問題などについて質問や相談を行いたい場合は、実施曜日・時限を確認のうえ実施場所を訪れてください。
※なお、非専任講師については、担当授業前、終了後の教室や講師控室等での質問、相談を受け付けています。


第1回 ガイダンス・地理学における「地域」「スケール」

 人文地理学の基本となる「地域」「スケール」の考えについて紹介します。

第2回 統計地図の活用-主題図とは?-

 人文地理学では,事象の分布を地図で表現します。それはどのようなデータを使って作られるのか。ここでは,主題図(統計地図)がいかなるものかについて,実例を示しながら紹介します。

第3回 世界地図の理解-図法と時差を交えて-

 世界地図を学ぶに際しては,その歴史に加えて図法(投影法)や緯度・経度の概念を知っておく必要があります。ここでは,世界地図について中学・高校の「地理」の内容に立ち返りながら考えます。

第4回 メンタルマップの活用-「頭の中の地図」-

 通学経路や,日本の都道府県,そして世界の国など地域に対する認識は皆それぞれ異なります。これらの問題を考える鍵となる概念として「メンタルマップ」について紹介します。

第5回 人口(1)-マクロスケールからみた日本と世界の人口問題-

 人口問題は,社会経済の問題を考える場合の基本となります。ここでは,大陸別の人口動向をはじめ,人口転換モデルや産業別人口構成の特徴を通じて,世界の人口問題を学びます。 

第6回 人口(2)-人口ピラミッドから日本の地域変容を読む-

 年齢別の人口構成を示す人口ピラミッドを時系列的にみると,日本の社会経済を取り巻く環境変化の一端が読み取れます。ここでは,日本を事例に選び,最新の『国勢調査報告』(2015年)を示しながら,異なる年次間でみた人口ピラミッドを読み取り,地域変容をもたらす背景を説明します。

第7回 人口(3)-人口移動の諸側面-

 地理学からみた人口移動の読み方について,移民に代表される世界レベルの話から,連鎖移住に代表される個人の移動まで具体的な事例を基に説明します。

第8回 人口(4)・農山村(1)-過疎化の進展と「限界集落」-

 農山村が抱える地域問題のひとつが過疎化です。それに伴い,「限界集落」と呼ばれる集落の消滅が予想される地域もみられるようになりました。ここでは,過疎化の進展プロセスと限界集落の暮らしを紹介します。  

第9回 農山村(2)-地域振興(むらおこし)の方向性-

 農山村地域の持続可能性を考える場合,いかにして地域を活性化させるのかが問われます。ここでは,観光や特産品の販売など様々な地域振興の方向性について紹介します。

第10回 農業(1)-世界の農業地域-

 農牧業から世界の地域を捉えるホイットルセイの農業地域区分について説明します。

第11回 農業(2)-日本における農業政策の変化と地域-

 第二次世界大戦後の日本における農業政策の変遷をたどりながら,実際の農業地域がどのように再編成されたのかについて,稲作の事例を中心に述べます。 

第12回 農業(3)-輸入農畜産物の増加と国内外の産地変容-

食生活において,外国からの農畜産物の増加は当たり前になりましたが,それに伴う産地の対応について,食料自給の問題を交えて紹介します。

第13回 林業-世界と日本の林野資源をめぐる問題-

 林業をめぐる地理学的な側面として,環境問題とも関わる林野資源の問題を中心に,担い手の減少に苦悩する日本の林業地域の取り組みを紹介します。  

第14回 漁業-資源管理型漁業の導入と輸入水産物の増加-

 200海里経済水域の問題をはじめとする資源管理,そして輸入水産物の増加は漁業を経済活動から捉える上で重要なトピックです。ここでは,地理から見た漁業の見方を紹介します。 

第15回 離島・漁村地域の変容

 農山村地域と同様に,漁村や海岸地域,離島では人口の減少が続く中,地域振興に取り組むところもみられます。ここでは,海を生かした地域振興として,観光(ブルーツーリズム)の展開を中心に述べるつもりです。