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    授業内容詳細

 演習ⅡB
   Seminar ⅡB in Law and Politics
授業科目区分
法学部専門教育科目・演習
担当者 林 一弘(客員教授)
グレード G3
テーマ 民法のうち,物権法(担保物権法を含む)における重要問題の事例研究
キーワード 事実の分析,適用すべき法条の検討,法解釈の展開,判例・学説の検討,論理的整合性,結論の合理性 及び社会的妥当性,伝達力・説得力・表現力  
開講年度
2017
開講時期
配当年次
3
単位数
2

授業の目的及び概要 物権法(担保物権法を含む)に関する重要な問題を事例研究という形で検討していく。活発な議論を目指す。事案によっては解釈が分かれて結論が異なってくるケースもあり,それぞれの立場からディベートを行うことも予定している。なお,必要に応じて物権法以外の分野にも触れていく。
基礎的な部分から難解な解釈論に及ぶ授業となる予定であり,資格取得にも十分役立つレベルを目指す。受講生諸君には,正確な知識及び条文解釈を通じた論理的思考能力を身につけていただきたい。検討結果の発表や議論においては,相応の表現力・説得力が要求されてくる。単なるレジュメの読み上げに終わることなく,正しく理解ができているかを検証するためにも自分の言葉で主体的に話す練習の場としていただきたい。自分なりの考えを整理して述べ,疑問に答え,他者を説得する等社会に出ても必須となるべき能力獲得のための演習として大いに活用されたい。
履修条件 少なくとも,物権法(担保物権法を含む)基礎的知識が必要であり,これらの講義の履修を経ていること(あるいは並行して受講していること)。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連) 当演習は,法学部法律学科の法律職専門コースであり,主に将来,法曹や司法書士等の資格取得を目的とする学生のために開くものである。
受講生には,法解釈を中心とする民法の専門知識の修得及び自らの考えを正確かつ説得力をもって伝える力を養っていただきたい。加えて,関係当事者間の利害調整,公正かつ社会的合理性,妥当性のある結論に到達する力を獲得するため,適正なバランス感覚の涵養が重要である。これらは,将来如何なる職業に就いても必ず役立つものである。
学修の到達目標 法解釈を通じて,問題解決能力の向上を目標とする。問題解決能力とは,今まで経験したことがなく,また,従来の知識ではクリアできない問題状況に直面したときでも,事実を分析・整理し,論理的思考を尽くして,これを乗り越えていく能力といえる。
問題解決能力を一層向上させるには,議論に参加し,他者の意見を理解し,自分の考えを説得力をもって表現する訓練が必要である。そのため,積極的,意欲的な受講姿勢が極めて重要なのである。
授業の方法 第1回の講義の際に事例問題を配付する。1~3回の講義で一つの事例(関連問題を含む)を検討していく。各事例問題には受講者が予習する目安となるキーワードを記載している。各事例や論点ごとに発表者を決め,発表者は,レジメ等を用いて自らの見解を説明し,質疑応答,議論を重ねる。「議論」は自らの理解を深める有力な手段の一つである。事例に応じてディベート等も行い,解釈論を含め,深く検討していく。
授業外の学修(予習・復習等) 第1回講義の際に,秋学期で行う全ての事例問題及び関連問題をキーワードを含めて配付するので,受講生諸君は予めキーワードを含む事例問題を検討したうえで演習に臨んでほしい。予習において,不明な点等が明らかになったときは,その部分を整理し,演習の場において提示し,解決できるように準備されたい。
演習終了後は,当日の事例問題の検討において得た知識,法解釈及び論理過程について,再整理されたい。一つの方法として,他人に聞かせるという想定で,実際に口頭で解説してみることをお勧めする。その際,うまく説明できなかったり,行き詰ってしまった場合は,まだ理解が不十分であることが実感できるので,非常に学習に役立つものと考える。
テキスト・参考書 テキストや参考書は使用しないが(もちろん受講者各自が準備するのは構わない),事例に応じて必要な資料を配付していく。なお,できれば民法判例百選1 総則・物権 第7版 (別冊ジュリストNo.223)は,常時参照できるように準備されたい。
成績評価の基準・方法 受講態度(出席は当然であるので,講義中の質疑応答・発表等の内容)を30%,学期末に提出していただくレポートの内容を70%として総合評価する。
評価はレポートを比較的重視するので,仮に受講態度が良好であったとしても,レポートの提出がなければ単位を与えることはできないので注意されたい。

履修上の注意事項など 六法は必携である。いうまでもなく毎回の出席は,体系的理解のためにも不可欠である。
遅刻や欠席は「もったいない」と心得てほしい。議論の方法や表現力・説得力の獲得については,他の学生の発表や質問の方法も参考にして研鑽してほしい。解らない点があれば必ず自分で調べるなり質問して早期に理解するように努めてほしい。
この科目の履修にあたって 例えば,「君の考えはどうか?」と問われたときに「わかりません」と答えるのは,思考の放棄に他ならない。自分なりの理屈を披露して考えを述べるべきである。また,もし,解らない部分があれば,何がどういう理由でわからないのかを明らかにすべきである。仮に,考えが間違っていても決して恥じることはない。安易に「わからない」と吐露してしまうことが問題なのである。裁判所の判断も上訴によって覆ることもあり,社会や価値観の変化によって最高裁の判断すらも変更されるのである。今日の少数説は明日の多数説になることもありうるので,自信をもって自分の意見を述べてほしい。
せっかく授業料を払って本学の学生になっているのだから,「割り勘負け」をしないためにも自らの研鑽のために当演習はもちろんのこと,他の授業や講義を存分に役立ててほしい。
オフィスアワー


第1回 開講にあたって

秋学期の講義の基本方針等の説明及び事例問題の配付

第2回 事例問題1

物権とは何か,物権の直接支配性,排他性について,債権との相違。

第3回 事例問題2

占有権,即時取得の検討

第4回 事例問題3

物権的請求権の検討

第5回 事例問題4

所有権,共有権の検討

第6回 事例問題5

対抗関係の検討

第7回 事例問題6

担保物権とは何か

第8回 事例問題6

抵当権とはどのような権利か

第9回 事例問題6

抵当権の及ぶ範囲

第10回 事例問題7

物上代位の検討

第11回 事例問題8

法定地上権の検討(その1)

第12回 事例問題9

法定地上権の検討(その2)

第13回 事例問題10

その他の担保権

第14回 秋学期レポート改題の提示

秋学期のレポート課題を提示する。作成および提出要領の説明等。

第15回 閉講にあたって

レポートの提出。秋学期のまとめ。