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    授業内容詳細

 日本法制史Ⅰ
   Japanese Legal History Ⅰ
授業科目区分
法学部専門教育科目・基礎法系
担当者 矢野 哲也(教授)
グレード G2
テーマ 古代から近代までの法制度の歴史から、これからの日本の社会と法のあり方について考える。
キーワード 日本人の法意識,風土と社会,清さの価値の尊重,人間の慈愛の尊重,社会的正義の尊重
開講年度
2018
開講時期
配当年次
2・3・4
単位数
2

授業の目的及び概要 法制度は、その時代の人々の倫理観を映す鏡であり、法制史は、その時代の法制度を通して過去と現在とが対話し、それによって未来の法と社会の関係を明らかにしていこうとするところに、その意義があるものと考えます。本授業では、日本人の倫理観の変遷とそれによって形作られてきた日本の法制度の歴史を振り返り、これからの日本の社会と法のあり方について考えていきたいと思います。
履修条件 特にありません。
科目の位置づけ(DPとの関連) 本科目は、個人から国家間の諸関係に至るまでの現代社会の当面する諸課題を理解し、グローバル化する現代社会の一員として他者と協調・協働して、その解決策を考える市民を育成するとの学位授与の方針(DP)に基づき、教育課程の編成・実施方針(CP)で定められた2年次以上を対象とする専門教育科目です。
学修の到達目標 戦前までの日本の法制度の歴史を概ね理解することができるとともに、自由、平等、民主主義などの価値原理を基礎とする、法と政治に関する基本的専門知識を体系的に理解することができる。
授業の方法 ・講義形式で行うとともに、映像(音声)教材を使用します。
・毎回の授業においてコメントペーパーによる学生からの意見や質問を受け付け、次回の授業において必ず教員によるフィードバックを行います。
授業外の学修(予習・復習等) 自らの考えを形成できるよう2時間以上の予習復習を心掛けて下さい。
テキスト・参考書 テキストは使用しません。
【参考書】
・岩村等『前近代日本法の軌跡――原始時代から江戸時代まで――』(大阪経済法科大学経法学会)
・和辻哲郎『日本倫理思想史(一)~(四)』(岩波文庫)
・同   『風 土』(岩波文庫)
・川島武宜『日本人の法意識』(岩波新書)
・E.H.カー『歴史とは何か』(岩波新書)
成績評価の基準・方法 定期試験(50%)、中間レポート(30%)、コメントペーパー(20%)
この科目の履修にあたって 授業では従来の定説に囚われない創造的な発想や意見を重視したいと思います。
オフィスアワー 各教員のオフィスアワー受付曜日・時間・場所については、本学Webサイトの「オフィスアワー」ページに掲載しています。
<アクセス方法>
大学Webサイトの[トップページ]→[キャンパスライフ]→[教務情報]→[オフィスアワー]
<URL>
http://www.keiho-u.ac.jp/campuslife/affairs/officehour.html

授業の内容や学習上の問題などについて質問や相談を行いたい場合は、実施曜日・時限を確認のうえ実施場所を訪れてください。
※なお、非専任講師については、担当授業前、終了後の教室や講師控室等での質問、相談を受け付けています。


第1回 はじめに

・授業ガイダンス
・日本法制史を学ぶ目的とは何か。
・日本法制史学の歴史

第2回 神話伝説に現れた法と現代

神話伝説に現れた倫理思想
〇清さの価値の尊重
〇人間の慈愛の尊重
〇社会的正義の尊重

第3回 律令国家時代の法と現代

人倫的国家の理想に基づく法制度
・憲法十七条と大化の改新の詔
・養老令、出挙の制度

第4回 初期武家時代の法と現代

献身の道徳に基づく法制度
・三世一身の法(土地の国有から私有へ=荘園)
・御成敗式目(貞永式目)、主従関係

第5回 中期武家時代の法と現代

古代精神の復興に基づく法制度
・王政復古(建武中興)と下剋上(バサラ)
・軍記物語に現れた倫理思想

第6回 後期武家時代の法と現代

君臣の道徳に基づく法制度
・戦国大名家訓、楽市楽座
・検地、刀狩、度量衡の統一 

第7回 江戸時代前期の法と現代

同 上
・儒学(朱子学)
・武家諸法度と公家諸法度

第8回 江戸時代中期の法と現代

同 上
・公事方御定書
・武士道、町人道徳、農民道徳

第9回 江戸時代末期の法と現代

同 上
・尊王攘夷論
・大政奉還、五か条の御誓文

第10回 明治時代の法と現代(前)

東洋道徳と西洋道徳の統一に基づく法制度
・民法典論争
・新渡戸『武士道』、福沢『学問のすすめ』に見る時代思潮

第11回 明治時代の法と現代(後)

同 上
・戦時国際法の発展(有賀長雄、高橋作衛)
・長谷川伸『日本捕虜志』

第12回 大正時代の法と現代(前)

大正デモクラシーにおける法制度
・民本主義(憲政の常道)
・天皇機関説問題 

第13回 大正時代の法と現代(後)

社会主義・無政府主義的思潮における法制度
・大逆事件と治安維持法
・徳富『謀反論』、石川『時代閉塞の現状』に見る時代思潮 

第14回 昭和戦前期の法と現代

国家総動員体制における法制度
・総力戦体制(国家総動員法)

第15回 まとめ

授業の総括