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    授業内容詳細

 観光概論
   Introduction to Tourism
授業科目区分
国際学部専門教育科目・専門発展科目・国際ビジネス科目群
担当者 森榮 徹(教授)
グレード G2
テーマ 観光学の多様なアプローチの仕方とわが国の観光の現状を知る
キーワード 観光の意義と仕組み,観光資源,観光関連産業,観光政策・行政,地域振興
開講年度
2017
開講時期
配当年次
2・3・4
単位数
2
授業の目的及び概要 この授業では、観光に関する歴史、理論、政策・行政・法律面での基本的知識を体系的に把握することを目的とする。
訪日外国人観光客の急伸やIR推進法(いわゆるカジノ解禁法)成立などの社会現象を背景にした国の政策としての「観光立国」の意義について、具体的な事例に即して観光産業の現状と課題への理解を深める。
具体的には、エコツーリズムや観光まちづくりを軸に、観光経営、観光行動、地域振興の3テーマを中心に、最新の動向も取り上げる。
観光を理解することは、政治や経済、法律、文化の発展と継承を理解することと並列の関係にあり、観光関連産業への就職を目指す学生はもちろんのこと、社会へ踏み出す準備を進めている学生にも、基礎訓練として身近な観光報道に細心の注意を払うことを求める。
履修条件 「現代社会と観光」(共通教育科目・一般教養科目)を受講していることが望ましい。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連) この科目は、国際学部国際コミュニケーションコース・観光ホスピタリティモデルの基本科目です。
この科目は、学位授与の方針(DP)に定める、学生が本学における学修と経験を通じて身に付ける知識や能力のうち、以下に該当します。
1. グローバル化する現代社会の諸問題を理解し、理論と知識をもってその解決に向けて自ら考え、取り組む姿勢を身につけている。
3. 国際社会の多様性を尊重しつつ、同時に自己のアイデンティティをもって行動することができる能力を修得している。
4. 異なる価値観や文化的背景をもつ他者と協力し、社会の一員として活躍できる能力と生涯にわたる就業力を身につけている。
学修の到達目標 1.国内・国際観光で用いる用語を理解する。
2.政策・行政施策が観光行動に与える影響の功罪両面を理解する。
3.観光資源を発見・見直し・創出し、育てることが、新しい観光まちづくりの原動力となることを理解する。
授業の方法 1.パワーポイント投影と配布資料を基に講義する。
2.正統的な概念理解を基本に置くが、現実世界の実情との対比を常に試み、多面的な理解を促す。
3.必要に応じてクリッカー等のICT機材を援用する。
授業外の学修(予習・復習等) 観光庁をはじめとする国・自治体等の施策、観光関連団体や民間企業、グループなどの動向を報じる新聞・テレビ等のニュースに気を配り、キーワードをメモに取り、発信源である団体等のWeb Siteなどで、意味や沿革を調べる作業を繰り返し、授業の予習・復習としてください。
テキスト・参考書 必要に応じて、レジュメ、資料プリントを配布します。
教科書は指定しませんが、観光に関わる政策や風潮に批判的な言説を知ることが、観光全般の本質を知る早道になる可能性があるという意味で、次の書籍に目を通すことを薦めます。
デービッド・アトキンソン『新・観光立国論』(東洋経済新報社)
藻谷浩介/山田桂一郎『観光立国の正体』(新潮新書)
成績評価の基準・方法 授業中の小テスト・課題50%、期末試験50%。
履修上の注意事項など 秋学期に開講する「観光資源論」を受講する学生は、本授業をまず履修しておくことが望ましい。
この科目の履修にあたって 基本的な用語や概念の理解が曖昧なままでは、高度な学修が成立しません。
しかも、現実の世界では、次々と新しい概念や仕組みが生み出されています。
これらをきっちりと把握するためには、基礎を固めておくことが大切です。
授業外の学習にも意欲的に取り組み、観光に関わる知識の幅を広げてください。
オフィスアワー 火 16:20~17:50 教務課(C号館1階) 授業の質問、国語の基礎(文章表現)


第1回 観光を学ぶとは

ガイダンス:この授業の進め方。
今、最も口の端に上る観光用語、「インバウンド」、「アウトバウンド」から始める。

第2回 観光の定義と歴史

観光の定義は、立場の違い、見方の違いによって人さまざまだが、定義と視点を定めることにより、より的確に観光を理解することができる。
古来から近世までの観光と現代の観光の比較。
マス・ツーリズムとポスト・マス・ツーリズム。

第3回 観光情報・観光広告・口コミ

自ら出掛ける観光の動機を考える。
何を見たいのか?時間の余裕があるのか?消費に見合う費用を用意できるか?

第4回 観光と交通・鉄道(陸上交通)

東海道新幹線の開通と日本人の海外旅行解禁(ともに1964年)を知る。旅行に要する時間と観光の関係を考える。旅行と旅行業の大衆化が始まる。

第5回 観光と交通・飛行機

海外旅行解禁~日本航空・全日空時代~1985年日航機墜落事故とその後の変遷。IATAカルテルの崩壊から格安航空会社(LCC)の台頭。現在のアジアの航空状況。
(ゲストスピーカーを招きます)

第6回 観光と宿泊

旅館、ホテル、ユースホステル、ゲストハウス、Airtel、Airbnbなど宿泊の形態がさまざまに変化したが、ここにも歴史がある。代金決済も代理店・現地・オンラインなど多様化し、より一層、個人旅行が注目を浴びるようになった。

第7回 観光に関わる費用

交通費、宿泊費、食費、施設利用料金など、予約・決済方法や利用サービスによって、同じ観光地を訪れても費用の違いが生じる。観光客が支払う費用と、観光関連産業が受け取る代金を考える。

第8回 観光の現状

日本人の国内観光行動、日本人の海外旅行、外国人の日本旅行がさまざまな統計によって把握されている。過去から現在への変化を把握し、将来の観光行動の姿を描く。

第9回 観光資源

何を目的に観光に旅立つのか、何を目当てに海外からの観光客が日本を訪れるのか。秋学期に観光資源論を開講するが、ここでは観光資源が持つ価値と意義を概説する。

第10回 観光ビジネスの仕組み

人間の観光行動を支える様々な観光ビジネスを概観し、理解します。絶対に必要な仕組み、あれば楽しみが広がるサービスについて理解する。

第11回 観光政策

迎える観光を考える。明治政府が考えた観光は、まずインバウンドの誘致(それ以前は鎖国)であった。戦争の時代はさておき、太平洋戦争後の観光政策もまたインバウンドを掲げたのだが、日本語という言語が障壁」となった。そこで……。

第12回 観光と地域社会・日本版DMO

観光は観光関連業者(地域外住民)のものか、地域に居住する住民のものかという観点から、地域おこし、まちづくりを考える。観光庁が推し進める日本版DMOは、地域の「稼ぐ力」を引きだすための経営管理・経営戦略をうたうのだが、目論見通りに着地できるかどうかを考える。

第13回 観光と文化・環境

「観光文化」と「文化観光」の違いを理解する。ビジネスとしての観光、地域社会と観光、文化現象としての観光を考える。観光者と観光客の違いを再度、認識する。

第14回 「おもてなし」の本質

「もてなす」のは迎える側の態度である。わが町・わが郷土への愛着と自尊心、自慢したいという意気込みが最高のおもてなしである。それに触れて、観光者が感動できるか、Relatinal Tourismを考える。

第15回 まとめ

授業の総括、質疑応答、成果の確認。