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    授業内容詳細

 ミクロ経済学Ⅱ
   Microeconomics II
授業科目区分
国際学部専門教育科目・専門発展科目・国際ビジネス科目群
担当者 中井 英雄(教授)
グレード G2
テーマ 独占や寡占の不完全競争市場や、市場の失敗によるパレート最適からの乖離を学んだ上で、貿易の重要性を指摘したヘクシャー=オーリン定理を学ぶ。
キーワード 限界収入,独占利潤,寡占市場,ナッシュ均衡,貿易の利益,リカードの比較生産費説,ヘクシャー=オーリン定理
開講年度
2017
開講時期
配当年次
2・3・4
単位数
2
授業の目的及び概要 この授業では、「ミクロ経済学Ⅰ」に引き続き、ミクロ経済学の応用的な知識について学修する。具体的には、ゲーム理論とナッシュ均衡、独占市場や寡占市場等に関する不完全競争の理論、外部性の解決に関わるピグー税やコースの定理、公共財の最適供給、モラルハザードやシグナリングに関する情報の経済学等について学修する。このような知識に基づき、国際経済に関わる問題も含め、現実の経済問題について考察できるようになることを目標とする。
履修条件 ミクロ経済学Ⅰ、マクロ経済学Ⅰ、マクロ経済学Ⅱ、経済政策総論を履修していることが望ましい。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連) DP「現代社会の経済現象や課題を理解し、倫理と公共性と責任感を持って、グローバル化する現代社会の諸課題に創造的に対応できる人材の育成を目指している」ため、輸出や輸入の貿易が重要であることをヘクシャー=オーリン定理で理論的に明らかにする。また、CP「自分の興味・関心、将来の進路志望に合わせて知識を広める、就業力と豊かな感性を身につけることができるように」、新聞の経済記事を読めるようにする。
学修の到達目標 第1に、需要曲線は、消費者の効用極大条件から導かれ、供給曲線は、企業の利潤極大行動から導かれ、完全競争市場のパレート最適を確認しながら理論的基礎を理解させる。第2に、不完全競争の独占市場では、パレート最適を達成できないことと、自然独占での政府規制を講義する。第3に、寡占市場のクールノー・ナッシュ均衡を単純なゲーム理論で解説し、不完全情報下の逆選択問題を図解しながら講義する。また、貿易の利益を指摘したヘクシャー=オーリン定理を学ぶ。
授業の方法 教科書に則して授業を行う。また、スライドなどを利用して、視覚的な効果を取り入れるとともに、適宜レジュメなどの資料を配布する。中間レポートを提出させ、図と式と文章の関係をチェックし、課題のフィードバックをする。
授業外の学修(予習・復習等) Eテレのオイコノミアで経済学を復習し、新聞の経済記事などにより、関心のある経済ニュースをアンケートする。
テキスト・参考書 教科書:
井堀利宏(2004)『入門ミクロ経済学 第2版』新世社
参考書:
安藤至大(2013)『ミクロ経済学の第一歩』有斐閣
神戸・喜多・濱田(2006)『ミクロ経済学をつかむ』有斐閣
西村和雄(1990)『ミクロ経済学』東洋経済
中井英雄(2007) 『地方財政学--公民連携の限界責任--』有斐閣
成績評価の基準・方法 評価方法:中間テスト40%、総括テスト60%
判定基準は以下の通りである。
秀:90点以上、優:80点以上、良:70点以上、可:60点以上、不可:60点未満
履修上の注意事項など 1年次のミクロ経済学Ⅰとマクロ経済学Ⅰ、2年次のミクロ経済学Ⅱとマクロ経済学Ⅱ、経済政策概論が、関連しています。
この科目の履修にあたって 日々変わる、株価(日経平均)や為替レート(円安、円高)に関心を持ってください。
オフィスアワー 火 13:00~14:30 教務課(C号館1階) 授業の質問、キャリアと進路、大学院進学
木 13:00~14:30 相談ラウンジ(八尾4階) 


第1回 イントロダクション

講義に対するガイダンスとして、完全競争市場の特徴をより深く解説しなら、不完全競争や不完全情報の問題を説明する。

第2回 効用関数と無差別曲線

2財の効用関数の3次元から、2次元の限界効用(需要曲線)と無差別曲線の導出方法を図解して学ぶ(第3章)。

第3回 消費者の主体的均衡

消費者の予算制約下で効用極大となる条件は、無差別曲線の限界代替率と予算線の価格比に等しいことを図解で学ぶ(第3章)。

第4回 所得効果と代替効果

個別間接税を事例として、実質所得の削減に伴う所得効果と、消費者の選好を歪める代替効果を図と式と文章で学ぶ(第3章)。

第5回 労働供給や貯蓄の決定

所得税が労働供給と余暇の選好を歪める効果や、利子税が将来消費の貯蓄に及ぼす影響を図解で学ぶ(第4章)。

第6回 生産関数と生産量曲線

資本と労働の生産関数の3次元から、2次元の限界生産力と等生産量曲線の導出方法を図解して学ぶ(第5章)。

第7回 企業の労働と資本の需要関数

企業の利潤極大条件から、労働の需要関数は、限界生産力と実質賃金の一致、資本の需要関数は、限界生産力と実質レンタル料の一致であることを学ぶ(第6章)。

第8回 完全競争市場のパレート最適

各人の限界代替率が相対価格に等しい競争均衡は、資源配分がパレート最適になることを学ぶ(第7章)。

第9回 不完全競争の独占市場

独占市場では、企業の主体的均衡が、限界収入と限界費用に等しい生産量になり、過大な価格になることを学ぶ(第9章)。

第10回 資本税の税率引き下げ競争:ゲーム理論の応用例

国際的な法人税の税率引き下げは、資本逃避の弾力性によるナッシュ均衡解で説明できることを学ぶ(中井、第2章)。

第11回 不完全情報下の逆選択問題

中古車市場のように、売り手と買い手の間で情報の格差があるとき、市場がうまく機能しないことを学ぶ(第13章)。

第12回 リカードの比較生産費説

生産要素を労働のみと仮定した場合、2国間で比較優位な生産物に特化した方が、貿易によって世界経済全体の生産量が多くなることを学ぶ。

第13回 ヘクシャー=オーリン定理

生産要素を労働と資本と仮定した場合、2国間で比較優位な生産物に特化した方が、貿易によって世界経済全体の生産量が多くなることを学ぶ。

第14回 国際貿易ルール

自由貿易の多国間交渉と用地産業の関税を学ぶ。

第15回 統括

不完全競争によるパレート最適からの乖離と自由貿易による世界所得の拡大を総括する。