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    授業内容詳細

 メディア論
   Media Theory
授業科目区分
国際学部専門教育科目・専門発展科目・コミュニケーション科目群
担当者 吉村 誠(講師)
グレード G2
テーマ テレビメディアを主にして現代社会のメディアを考える
キーワード 活字メディアと電波メディアと電子メディア,「話しことば」と「文字言葉」,表現の原点,叙述の一人称,メディアの構造的解析
開講年度
2017
開講時期
配当年次
2・3・4
単位数
2
授業の目的及び概要 この授業では、社会とともに変化するメディアのあり方について考え、それを活用していくための知識を修得する。授業では、主に日本のマス・メディアを中心に、海外のマス・メディアと比較しながら、歴史、産業構造、事件、事例から、その社会的な位置づけを学び、ユーザーとしてメディアをより有効に活用することができるようにする。また、最新の報道を取り上げて、実際にユーザーとして報道をどのように受け止め、分析し、判断材料として活用していくのかを考える。
履修条件 履修条件は特にありません。
メディアに関心を持っていることが望ましい。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連) 現代社会のメディアの表現構造を知ることは、現代社会の構造そのものを知ることに通じます。この授業はメディアについて考えることにより、現代の情報社会・産業社会についての幅広い思考力を養うことを目的としています。
したがって一般教養科目の一つとしての位置付けでありながら、2年生以降のキャリア形成支援科目にもつながる科目です。
学修の到達目標 授業の到達目標は次のとおりです。
①メディアを通して社会を知る
②生活にあふれている情報について判断する能力を養う
③それを自分のキャリア人生に活用する
授業の方法 テレビ番組や劇場用映画の演出プロデュースを長年にわたって本務としてきた立場から、実際の新聞記事やテレビニュースやテレビ番組や映画を題材にして授業を進めます。
これまでは何気なく触れてきたマスメディアを「人間の行う表現行為」と捉えることから、その本質を見抜く力を養います。
授業外の学修(予習・復習等) 新聞を読んだり、テレビニュースを見たり、映画を見たりしてマスメディアに意識的に接触して下さい。
またSNSのニュースサイトに触れる時には、その情報の発信元がどこであるかを考えて下さい。
具体的な例については毎回の授業で示しますので、事前の予習や事後の復習で確認して下さい。
テキスト・参考書 教科書 吉村 誠『お笑い芸人の言語学』(ナカニシヤ出版、2017年)
    毎回の授業でテキストと配布レジュメを併用して授業を進めますので、テキ
    ストは必ず購入して下さい。

参考書 田中克彦『ことばと国家』(岩波書店)
    井上ひさし・平田オリザ『話し言葉の日本語』(新潮社)
成績評価の基準・方法 受講態度に加え、授業の理解度と社会への関心の度合い等を総合的に評価します。
中間レポート(40%)
定期試験(60%)
履修上の注意事項など 受講中は他学生の迷惑になるような言動は慎むこと。
この科目の履修にあたって テレビ番組『M1ーグランプリ』を創設したプロデューサーとして、また『新婚さん!いらっしゃい』などを担当したディレクターとして、実際の経験に基いて様々なテレビ番組やニュースなどを構造解析していきます。
新聞もテレビも映画も、またそれを活用したSNSも源をたどれば「人間による表現行為」です。あなたを取り巻いている多くのメディア表現に創造批評的に取り組むことが、情報化社会を生きるための人間力を高めることになってゆきます。
楽しみながら賢くなって下さい。
オフィスアワー


第1回 ガイダンスと授業概要

テレビ番組『踊る!さんま御殿』と『新婚さん!いらっしゃい』と『ニュースZERO』を見比べる、聞き比べる。
この授業は様々なメディア表現について考える時間です。

第2回 メディア表現の基本としての言語

メディアの源は「人間の行う表現行為」です。
その根底には「話しことば」と「文字言葉」があり、言語の基本は身体性を持った「話しことば」です。「ことば」の基本を考えます。

第3回 「美しいことば」とは何か、「強いことば」とは何か。

言語についての基本を、野口英世の母「野口シカの手紙」と「朝日新聞の天声人語」を比較することによって考えます。
「美しいことば」とは何かを、あなたの生活から考えてみる。

第4回 「活字」が産んだ大きなコミュニケーション

「標準語」と「活字」は大きなコミュニケーションを産み出した代わりに大切なものを失った。寺山修司『戦後詩』を入口に、言語の標準化思想のもたらした功罪を考えます。

第5回 マスメディアの基本としての新聞

マスメディアの基本としての新聞についての基礎を知る。
新聞大国日本の現状と今後について。
5大全国紙と地方紙、記者クラブという存在。

第6回 テレビニュースの表現の解析

ニュースとは「人間によって選択加工された事実である」ことに気付こう。『ニュースZERO』その他のテレビニュースを題材に、テレビニュースがどのように選択加工されているかを見てゆきます。

第7回 マスメディアと大衆社会

マスコミュニケーションは大衆社会において成立している。
大衆社会の特徴である大量生産と大量消費が「情報」においてはどのような相貌を表すのかを考えます。

第8回 産業としてのマスメディアの存在様式

大衆社会では「情報」も「商品」として大量生産され大量消費されています。産業としてのマスメディアの存在様式を新聞社とテレビ局との関係において捉え直してみましょう。

第9回 情報を大量生産するための言語システム

情報を大量生産するために作られた言語のシステムが「無署名性の言語」による表現でした。誰が取材したのか、誰が書いているのか、誰が話しているのかを疑問を持って問うところから「情報」を疑う力が身に付いてきます。

第10回 叙述の一人称不在の問題

日本のマスメディアの言語表現を見てゆくと「叙述の一人称」が不在であることが見えてきます。私たちの身の回りにあふれている情報をその言語表現から考えることがメディア・リテラシーの入口です。

第11回 テレビニュースとワイドショー番組

「書き言葉」による一方的な情報伝達に基づくニュースと、「対自性を持ったことば」の復権を目指したワイドショーの現状について。
ニュースとワイドショーの言語的な違いとは何かを考えます。

第12回 情報番組の比較考察

TBS『ひるおび』とYTV・NTV『ミヤネ屋』とフジTV『ヴァイキング』を比較考察してみましょう。発信される情報を疑う力を身に付ける実践です。テレビは疑いながら見よう、新聞は突っ込みながら読もう。

第13回 インターネットの情報の捉え方

インターネットの情報も、その発信源や発信主体について考えることが大切です。2017年の「DeNA問題」を題材に、「プラットホーム」と「メディア」の違いを分析します。

第14回 日本のマスメディアと海外マスメディアの違い

アメリカ映画『アンカーウーマン』を題材にして、日本のマスメディアと海外のマスメディアの違いを見てゆきます。
それは日本社会の構造の特徴に気付くことに通じます。

第15回 総括・まとめ

情報化社会を生きてゆくための人間力を高めることを養います。