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    授業内容詳細

 国際紛争の平和的解決と国際法
   Peaceful Settlement of International Disputes and International Law
授業科目区分
国際学部専門教育科目・専門発展科目・国際理解科目群
担当者 藥袋 佳祐(助教)
グレード G2
テーマ 国家間に生じる紛争を平和的に解決する方法の考察
キーワード 国連憲章,紛争の平和的解決義務,戦争違法化,仲裁裁判所,国際司法裁判所
開講年度
2017
開講時期
配当年次
2・3・4
単位数
2
授業の目的及び概要  この授業は、国家間において生じる紛争について、武力を用いることなく、友誼的に解決するための法的枠組について把握することを目的とする。さらに、これを通じた国際法規範の解釈適用を学修する。そのために、具体的紛争を取り上げ、交渉、審査、仲介、調停、仲裁裁判、司法的解決等の平和的解決手段の実践に関する事例を解説する。この授業を通じて、国際法における実体規則のみならず、手続規則に関する実務的運用についても理解する。
 国際問題解決のための法的アプローチの重要性を実感してもらいたい。
 就業力育成の観点から論理的思考力や幅広い視野を育みます。
履修条件 -
科目の位置づけ(DP・CPとの関連)  この科目は、学位授与の方針(DP)に定める、学生が本学における学修と経験を通じて身につける知識や能力のうち、以下に該当する。

国際学科DP1. グローバル化する現代社会の諸問題を理解し、理論と知識をもってその解決に向けて自ら考え、取り組む姿勢を身につけている。
学修の到達目標 ①国連憲章における紛争の平和的解決義務の意義について正しく理解し、説明することができる。
②紛争の平和的解決手段それぞれの相違点を把握し、長短について比較することができる。
③著名な国際判例の内容を自分の言葉でまとめることができる。
授業の方法  教員による講義を基本形式とする。双方向型学修を実施するため専門職大学院において採用されているソクラティック・メソッドを応用し、教員・学生間あるいは学生相互間におけるディスカッションを行う場合がある。また、ケーススタディーの内容に応じて模擬裁判形式のディベートを取り入れることも考えている。
 授業ではPowerPointを使用し、スマートアート、画像、公的機関の広報ビデオ、ニュース動画、アニメーション、映画などの視聴覚教材を積極的に用いることで授業内容の理解の促進を図る。
 コメントペーパー、レポートを授業の進展に則して課す。優秀なレポートについては、授業中に紹介する。
授業外の学修(予習・復習等)  特別な予習は不要。
 復習にあたっては授業において配布したレジュメや資料をよく見直し、疑問点があれば次回の授業で質問できるようにまとめておくこと。
テキスト・参考書 テキスト:特に指定しない
参考書:
小寺彰、森川幸一、西村弓編『国際法判例百選』(第2版、有斐閣、2011年)
その他参考資料を適宜配布する。
成績評価の基準・方法 定期試験(60%)、レポート(30%)、コメントペーパー(10%)
履修上の注意事項など  国際法関連科目の受講を奨励する。ただし、初学者にも理解しやすい講義を心掛けるため、前提知識は全く不要である。
この科目の履修にあたって  国内の社会において交通事故、騒音問題、金銭トラブルなどの紛争が絶えないように、国際紛争も常時生じており、そのこと自体は決して異常なことではない。しかしながら、厳密な意味での司法機関が存在しない国際社会において、紛争を戦争に発展させず「平和的」に解決するためには様々な解決手段を複線的に整備しておく必要がある。こうした幾つかの解決手段とその実践例を学び、問題解決能力を磨いてほしい。
オフィスアワー 月 13:00~14:30 国際部(E号館1階) 授業の質問、国語の基礎(文章表現)、レポート作成支援、キャリアと進路、公務員試験対策、大学院進学(法学系)、その他(法科大学院入試対策、司法試験対策、司法試験予備試験対策)


第1回 イントロダクション

授業の進め方や成績評価方法などの概要を説明する。国際社会における法とは何か概観する。

第2回 国際法の基礎知識

国家の基本的権利及び義務を中心に国際法における基本的事項を学習する。

第3回 国際紛争の平和的解決義務

戦争違法化と紛争の平和的解決義務との関係について確認し、平和的解決手段の内容を概観する。

第4回 交渉、周旋

交渉の意義、交渉前置、交渉命令判決について学ぶ。日露戦争・ポーツマス会議を事例として周旋の意義を考察する。

第5回 仲介

レインボー・ウォーリア号事件を事例として仲介について学ぶ。

第6回 審査

ドッガー・バンク事件を事例として審査について学ぶ。

第7回 調停

ヤン・マイエン海洋境界画定事件を事例として調停について学ぶ。

第8回 仲裁裁判

アラバマ号事件、レインボー・ウォーリア号事件を事例として仲裁裁判の発展について分析を行う。

第9回 国際司法裁判所(1)

国際司法裁判所とはどのような裁判所か学ぶ。

第10回 国際司法裁判所(2)

国際司法裁判所の重要判例について議論する。ベルナドッテ伯爵殺害事件を扱う予定である。

第11回 国際司法裁判所(3)

国際司法裁判所の重要判例について議論する。在テヘラン米国大使館員人質事件を扱う予定である。

第12回 国際司法裁判所(4)

国際司法裁判所の重要判例について議論する。ノッテボーム事件を扱う予定である。

第13回 国際司法裁判所(5)

国際司法裁判所の重要判例について議論する。ニカラグア事件を扱う予定である。

第14回 国際司法裁判所(6)

国際司法裁判所の重要判例について議論する。核兵器使用・威嚇の合法性事件を扱う予定である。

第15回 日本と国際紛争

日本が関係した国際紛争について概観する。マリア・ルース号事件、家屋税事件、みなみまぐろ事件、南極海捕鯨事件の概要を確認する。