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    授業内容詳細

 日本と国際法
   Japan and International Law
授業科目区分
国際学部専門教育科目・専門基礎科目
担当者 藥袋 佳祐(助教)
グレード G1
テーマ 日本外交史における国際法実践の学修
キーワード 国際法,日本外交史,日露戦争,世界大戦,平和条約,日米同盟
開講年度
2017
開講時期
配当年次
1・2・3・4
単位数
2
授業の目的及び概要  この授業は、我が国の国家実行を通じた国際法実践の歴史的展開を学修し、帰納的に国際法の規則及び原則を把握したうえで、国際社会における我が国の貢献および外交戦略を考察することを目的とする。そのために、開国から現在に至る我が国の外交に関する歴史的事実を、主に一次資料を活用しながら概観し、これに対して国際法理論に基づいて検証を行う。この授業を通じて、日本外交史および国際法の基本的概念ならびに基礎知識を修得する。
 日本の近現代史を国際法学の観点から学修することで学際的視座の獲得が期待される。就業力育成の観点から論理的思考力や幅広い視野を育みます。

履修条件 -
科目の位置づけ(DP・CPとの関連)  この科目は、学位授与の方針(DP)に定める、学生が本学における学修と経験を通じて身につける知識や能力のうち、以下に該当する。

国際学科DP1. グローバル化する現代社会の諸問題を理解し、理論と知識をもってその解決に向けて自ら考え、取り組む姿勢を身につけている。
国際学科DP3. 国際社会の多様性を尊重しつつ、同時に自己のアイデンティティをもって行動することができる能力を修得している。
学修の到達目標 ①日本の近現代における外交史を概括的に説明することができる。
②日本の外交史を国際法に関連付けて論じることができる。
③一次資料を法的見地より分析することができる。
授業の方法  教員による講義を基本形式とする。双方向型学修を実施するため専門職大学院において採用されているソクラティック・メソッドを応用し、教員・学生間あるいは学生相互間におけるディスカッションを行う場合がある。
 授業ではPowerPointを使用し、スマートアート、画像、公的機関の広報ビデオ、ニュース動画、アニメーション、映画などの視聴覚教材を積極的に用いることで授業内容の理解の促進を図る。
 コメントペーパー、レポートを授業の進展に則して課す。優秀なレポートについては、授業中に紹介する。
授業外の学修(予習・復習等)  高校で使用した日本史及び世界史の教科書を用いて日本の近現代史の要点(授業計画を参照)を予習しておくことが望ましい。
 復習にあたっては授業において配布したレジュメ及び資料をよく見直し、疑問点があれば次回の授業で質問できるようにまとめておくこと。課題については授業内で講評します。
テキスト・参考書 テキスト:特に指定しない
参考書:
井上寿一『日本外交史講義』(新版、岩波書店、2014年)
杉原高嶺『基本国際法』(第2版、有斐閣、2014年)
成績評価の基準・方法 定期試験(60%)、レポート(30%)、コメントペーパー(10%)
履修上の注意事項など  国際法や日本史、世界史に関連する科目を合わせて受講することを奨励する。ただし、初学者にも理解しやすい講義を心掛けるため、前提知識は全く不要である。
この科目の履修にあたって  開国以来、日本が外交関係において国際法をどのように運用してきたかを理解し、日本を巡る外交のあり方を模索する姿勢を持って欲しい。
オフィスアワー 月 13:00~14:30 国際部(E号館1階) 授業の質問、国語の基礎(文章表現)、レポート作成支援、キャリアと進路、公務員試験対策、大学院進学(法学系)、その他(法科大学院入試対策、司法試験対策、司法試験予備試験対策)


第1回 イントロダクション

授業の進め方や成績評価方法などの概要を説明する。国際法とはどのような法か概観する。

第2回 開国と明治維新

不平等条約とは何か確認し、その改正を目指した外交の意義を考える。マリア・ルース号事件について検討する。

第3回 日清戦争と下関条約

日清戦争と下関条約の分析を通じて近代国際法における戦争・平和観念を学ぶ。遼東半島を巡る外交の事歴を分析する。

第4回 日英同盟と日露戦争

日英同盟を通じて勢力均衡論の国際法上の意義を学ぶ。日露戦争における日本による戦時国際法の実践を検討する。ポーツマス条約をもとに北方領土問題の端緒を探る。

第5回 第1次世界大戦、パリ講和会議、ヴェルサイユ条約

ドイツ皇帝処罰問題、戦争賠償問題、民族問題に関する日本の外交を考察する。国際連盟に対する国際法学者の批評を検討する。

第6回 不戦条約の締結

不戦条約を巡る米仏交渉に対する国際法学者の分析を検討する。不戦条約を通じた戦争観念の転換について学ぶ。

第7回 満州事変と国際連盟の脱退

満州事変及び満州国建国に対する国際法学者の見解について議論する。国際連盟脱退に対する国際法学者の反応を検討する。

第8回 第2次世界大戦(太平洋戦争)

日米開戦に関する国際法学者の見解について議論する。ナチス・ドイツの国際法観に関する論考を分析する。国際連合構築案に対する戦時中における批評を検討する。

第9回 ポツダム宣言の受諾と降伏文書調印

ポツダム宣言および降伏文書に関する諸研究を分析する。

第10回 極東国際軍事法廷(東京裁判)

戦争犯罪とは何かについて学ぶ。東京裁判における弁論について考察する。

第11回 対日平和条約を巡る日米協議:賠償問題を中心として

戦争賠償に関する米国条約案と英国条約案の比較検討を行う。賠償問題に関する日米協議を分析する。

第12回 日米同盟の形成と発展

新旧それぞれの日米安全保障条約における日米同盟の意義について考察する。

第13回 国際連合と日本

国際連合における日本の役割について考える。

第14回 国際裁判と日本

みなみまぐろ事件、南極海捕鯨事件の概要を学ぶ。

第15回 現代における日本の外交

日本の外交の基軸とされる「人間の安全保障」とは何かについて学ぶ。