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    授業内容詳細

 演習ⅠB
   Seminar ⅠB
授業科目区分
経済学部(経営学科)専門教育科目・演習・卒業論文
担当者 長沼 進一(教授)
グレード
テーマ 渋沢栄一の経営思想
キーワード 日本資本主義の父,横浜正金銀行,東京商工会議所,国立第1銀行,東京丸ビル開発,儒教
開講年度
2017
開講時期
配当年次
2
単位数
2

授業の目的及び概要 渋沢栄一『論語とそろばん』を読んで日本的経済や経営の原点を学ぼう。
履修条件  幕末から明治にかけての日本経済史を知っていると渋沢栄一の偉大さがわかると思います。小説の形で渋沢栄一伝が多数出ているので一読を薦めます。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連) 日本資本主義を確立するために起業による実践を通じて貢献した人物の経営哲学に接して、経営学の本質を理解することができます。理論と実践を結び付けて勉強することはケーススタディーに弱い日本の教育を改善することに役立つと思います。経営学士にふさわしい経営哲学の基礎を見つけられるようにしましょう。学士進学課程において経営組織論や経営管理論を学習するうえで役に立つでしょう。リーダーの条件について考えてみましょう。
学修の到達目標 ① 渋沢栄一の偉大さがどこにあるかを知ること。
② 組織や管理の在り方について習得すること。
③ 現代の経営者にかけているものが何かを発見すること。
④ 日本資本主義の倫理と精神を理解すること。
授業の方法 テキストをもちいて章ごとの役割分担を決めます。分担者は要旨をまとめ、問題提起をしていただきます。それをもとに全員でディスカッションをおこないます。最後に先生が論点の整理をしてつぎの課題につなげていきます。
授業外の学修(予習・復習等) 演習で用いるテキストは事前に必ず読んでくること。演習で学んだことはその日のうちにノートし、ファイリングすること。
テキスト・参考書 テキスト:渋沢栄一『論語とそろばん』角川新書。

 演習の参加者は全員、テキストを読んで、少なくとも一つの疑問をもって演習に参加すること。

参考書:演習の進み具合に従って、その都度必要に応じて指摘する。
成績評価の基準・方法 レポート(50%)とプレゼンスやデスカッションにおける積極的参加等を考慮した平常点(50%)を総合して成績を評価します。また、レポートは全員が提出して下さい。
履修上の注意事項など 読書の習慣を身に着けることによって学習が飛躍的に向上しますので、まずはテキストを読むこと。現代の経営者についても関心をもって、調べてみることが必要です。
この科目の履修にあたって 経営者とは何か、起業とは何か、社会的貢献とは何かに興味と関心をもって演習に参加してください。
オフィスアワー 火 12:10~13:00 花岡コモンズ 授業の質問、大学院進学
月 13:00~14:30 相談ラウンジ(八尾4階) 


第1回 幕末の日本経済

 藩札の乱発や銀の流入によるインフレーションの進行によって各藩の財政はひっ迫し、経済的混乱が尾起こったことについて解説します。

第2回 討幕運動と商人・豪農階層の台頭

 仁保における資本蓄積の実態について検証します。

第3回 教育の下層階級への普及

 農民儒学者の誕生と下級武士の藩政改革への参画について考えます。

第4回 渋沢栄一を輩出した土壌

 地方豪農の役割と政治への関心が日本の体制転換への原動力になっていく様を渋沢栄一の半生から探ってみます。

第5回 パリ万国博覧会の見学

 栄一の興味を引いたのは銀行業の役割と機能、そして鉄道事業であった。その慧眼はどこにあったのかを探ってみよう。

第6回 大政奉還と明治政府への出仕

 徳川家の家来から新国家建設への貢献はどのような思想から生じてきたのであろうか。その根源を儒教思想の中に見出してみよう。

第7回 大蔵省への出資と財政改革

 明治政府の財源獲得を租税によって賄うことの合理性について考える。薩長藩閥政策を超えた卓見とは何かについて考えてみよう。

第8回 国立銀行の設立と銀行券発行

 通貨制度の確立には通貨供給の必要性があった。国内統一通貨の発行が可能であるための条件について考える。

第9回 横浜正金銀行の設立と外国為替管理

 横浜正金銀行(後の東京銀行)の設立は外国貿易を推進するためには不可欠の金融機関であった。栄一の構想とはどんなものだったかを考察しよう。

第10回 殖産興業政策と起業

 栄一は多くの企業を設立していった。豊国としての実業への進出であった。その思想的バックボーンについて考えてみよう。

第11回 日本資本主義と儒教精神

 治世の学としての儒教ではなく、能力主義と努力貢献に応じた分配などが日本資本主義の原動力になったこと検証する。

第12回 企業の社会貢献の原点

 日本の社会貢献の原点は儒教の倫理にあり、それが日本資本主義の精神を形成してゆくことになったのではないか、と憶測される。その真偽を確かめてみよう。

第13回 公共性とまちづくりの原点

 理想の田園都市構想について考えてみよう。

第14回 日本資本主義の父の実像

 官僚支配の藩閥政治の中で渋沢栄一の評価はその業績を下回っていることが官僚支配の構造を助長することになっている。官高民低の支配構造の根源を掘り下げてみよう。

第15回 総括

 これまで学んだことをレポートにまとめ発表する。