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    授業内容詳細

 輸送論Ⅱ
   
授業科目区分
経済学部専門教育科目・商学
担当者 塩谷 茂明(教授)
グレード G3
テーマ 海上輸送、海運の社会、海運経済などの歴史、現状、展望などについて考える
キーワード 海上輸送,海運,海上交通,船舶,海運会社,輸送システム
開講年度
2017
開講時期
配当年次
3・4
単位数
2

授業の目的及び概要 国内外の貿易を担う海事産業は古代から世界文明の発展とともに歩み、長い歴史を経て、現代の海事産業が成り立っています。陸海空の輸送の中で、最も国際化され、輸送量の大きい船舶による海上輸送を司る海運に限定し、海運の歴史から始まり、海上輸送、海運市場がどのように組織化され、どのように機能しているかなどについて学習します。この授業では、船舶による海上輸送論にとどまらず、将来の勉強の発展として、海運市場の経済学、海運会社の経済学、海上貿易と輸送システム、海事予測とマーケットリサーチなどについても、簡単に言及します。最初の5回は海運、海上輸送の入門について、次の5回は海運市場の経済学、残りの5回は海運社会の経済学の基礎などについて、学習します。
履修条件 輸送論ⅠとⅡは密接に関係した教科です。Ⅰでは、輸送の概論として、陸海空輸送の一般的な内容を学びます。Ⅱは輸送の中で、最も歴史が長く、輸送量のほとんどを占める海上輸送を取り扱っています。海上輸送は国内だけでなく国際輸送もあり、国際貿易や国際物流にも深く関係します。そのために、今後、海運に興味を持ち、これらの分野の研究を進めるうえでも、単に海上輸送にとどまらず、海運経済の分野も含めて学習しますので、輸送論ⅠとⅡを続けて学習することが望ましい。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連) この科目は、経済学部経済学科の経済学部専門教育科目・商学の一つです。
この科目は、学位授与の方針(DP)に定める、学生が本学における学修と経験を通じて身につける知識や能力のうち、以下に該当します。
輸送にかかわる経済・経営学を中心とする幅広い専門知識を身につける。
学修の到達目標 長い歴史を持つ海事産業の歴史、経緯、構造などについて理解できます。
海運市場がどのように組織されているかについて理解できます。
海事産業がどのように機能しているかについて理解できます。
単に、輸送にとどまらず、海運経済、金融理論の基礎についても理解できます。
授業の方法 授業は、配布資料に基づき進めていきます。紙媒体で説明できない図や動画などの場合は、PowerPointなどによるプレゼンで解説します。期末試験の結果について、講評します。
授業外の学修(予習・復習等) 以下の参考図書を提示しますので、その都度積極的に参照してください。関連の図書をどれだけ読んだかによって、学習の理解度は深まり、興味もわいてきます。
毎回の授業内容を復習し、次回の授業範囲を予習し、専門用語の意味などを理解しておいてください。
テキスト・参考書 参考書
Martin Stopford、『マリタイム・エコノミクス(上巻)』、日本海運集会所
市来清也、『海運実務の基礎』、東洋経済新報社
久保正義、他、『海上貨物輸送論』、成山堂書店
今井昭夫、『国際海上コンテナ輸送概論』、東海大学出版会
これらの参考書は、授業の中で学んだ専門用語などのより一層の理解に、さらに学習内容に関して一層理解度を高めるために利用してください。
成績評価の基準・方法 期末試験の結果(60%)、ミニ課題(10%)、授業への参加度(30%)を総合的に評価して判定します。期末試験の結果について、講評します。
履修上の注意事項など 内航および外交海運などに関するさまざまな新聞記事やテレビで特集が組まれています。これらに注目し、読む、見ることに努めると、授業に対する視野が広くなり、理解度が高まります。授業だけでなく、積極的に参考書などを読み、知識を高めることを、期待しています。また、物流の中で、さまざまな貨物輸送のメカニズム、国際輸送、海運経済などに興味を持ち、深く学びたいと考えている学生および将来これらの業界に就職を希望する学生の受講を、期待しています。
共通教育科目の総合科目学際分野の「海運と港湾」の科目を受講していると、講義内容が充実します。
専門教育科目の「輸送論Ⅰ」は、この科目の関連内容となりますので、事前の履修を進めます。
この科目の履修にあたって 将来、運輸、倉庫、保険、商社などの物流関連に就職を希望する学生は、今後有益な知識を得ることができますので、受講してください。
最近、専門分野として『文理融合』が注目されています。社会科学系の授業だけでなく、自然科学系の内容も取り組んで講義を、進めたいと考えています。自然科学系(特に、気象学、海洋学、船舶工学、数値計算など)で、輸送に関連する分野に興味を持つ学生は、受講してください。(尚、これらの分野の専門知識は必要ありません。)
オフィスアワー 木 14:40~16:10 相談ラウンジ(八尾4階) 授業の質問、レポート作成支援、メンタル支援


第1回 海運の歴史1

授業の目的・目標、授業の進め方、成績評価の基準・方法などについて説明します。
海上交易の起源、紀元前3000年から大航海時代そして19世紀前半にいたるまでの世界貿易、海上輸送についての歴史を振り返り、海運社会がどのように確立してきたかなどについて、学びます。

第2回 海運の歴史2

19世紀後半から現代にいたるまでの海運、特に定期船、不定期船、コンテナ、撒荷などの歴史を振り返り、商業海運などについて、学びます。

第3回 海運市場の構成1

海運市場の構成では、海運業の経済的枠組みの概略を理解します。海運業(海事産業)とは何をする産業かを正確に理解し、海運市場を動かす経済メカニズムを明らかにすることなどについて、学びます。
最初に、海事産業の概観、国際輸送産業などについて、理解します。

第4回 海運市場の構成2

次に、海上輸送需要の特性、海上輸送システムの特徴、世界の商船隊、海上輸送のコストなどについて、学びます。

第5回 海運市場の構成3

最後に、輸送システムにおける港湾の役割、業務を運営する海運企業、海運業と政府の役割などを学びます。

第6回 シッピング・サイクル1

シッピング・サイクルとは、海運市場における運賃や傭船料の循環です。その中において、シッピング・サイクルの特徴、シッピング・リスクなどについて、学びます。

第7回 シッピング・サイクル2

次に、帆船時代のサイクル、不定期船市場のサイクル、バルク貨物輸送市場のサイクルなどについて、歴史を振り返って理解し、今後のシッピング・サイクルの予測などについて、学びます。

第8回 需要、供給および運賃相場1

海運市場モデル、需要と供給に影響する事項、海上輸送に対する需要などについて、学びます。

第9回 需要、供給および運賃相場2

海上輸送の供給、運賃率のメカニズムなどについて、学びます。

第10回 四つの海運市場1

市場が国際海上輸送の運営に大きな役割を果たしているので、市場とは何かを明らかにします。最初に、運賃市場とは何か、中古船の売買市場などについて、学びます。

第11回 四つの海運市場2

次に、新造船市場、解撤(リサイクリング)市場などについて、現状などを学びます。

第12回 海運会社の経済学1

個々の海運会社の観点から海運経済を考察します。好況、不況、不景気の連続する波を、どのように乗り切るかを理解します。キャッシュフロー、投資戦略などについて、学びます。

第13回 海運会社の経済学2

船の運航にかかる費用、船の資本費、船がもたらす収益などについて、学びます。

第14回 海運会社の経済学3

船主と船にファイナンスする者の観点から海運市場における船舶ファイナンスの役割を理解します。民間資金による船舶ファイナンス、銀行借入による船舶ファイナンスなどについて、学びます。

第15回 まとめ

授業全体の総括を行います。