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    授業内容詳細

 経済学史Ⅱ
   History of Economic Thought Ⅱ
授業科目区分
経済学専門教育科目・経済学史
担当者 西 淳(講師)
グレード G3
テーマ 主に、マルクス、マーシャルとケインズの学説を通じて、経済学を学ぶ。
キーワード 搾取,社会主義,経済学における時間概念,唯物史観,有効需要の原理,反セイ法則,不完全雇用均衡,流動性選好,「フリーランチはない」という経済学,「フリーランチはある」という経済学
開講年度
2017
開講時期
配当年次
3・4
単位数
2
コース 4年生 (経)総合経済コース基本科目(2008~2011年度入学生)

授業の目的及び概要 この授業では、経済学の基本的な考え方を過去の経済学者たちの学説を通じて考えてみたいと思います。現代において論じられている経済についての考え方は歴史的なプロセスを通じて形成されてきたものですので、そのプロセスを学ぶことは経済学の基礎的なロジックを身につけるのに役にたちます。過去の学説の紹介に終るのではなく、現代の経済をみる力を身につけるのが目的です。とりあげる経済学者は主には、マルクス、マーシャル、ケインズ、シュムペーターです。


履修条件 特にありません。経済学史の学習を通じて、経済学的な見方、考え方を身につけたいという熱意があれば十分だと思います。ただし、原論科目を履修する、あるいはしておくことは、授業の理解に資することは間違いありません。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連) この科目は、学位授与の方針(DP)に定める、学生が本学における学修と経験を通じて身につける知識や能力のうち、以下に該当します。2.経済学を中心とする幅広い専門知識を身につけている。
学修の到達目標 過去の経済学者の学説を学ぶのがこの授業の内容ですが、その理解を現代の経済学の理解へとつなげていくことが最終的な目標です。もちろん理論だけでなく、その背後にある思想的な部分についても説明します。
授業の方法 毎回、かっこを埋める式のプリントを配布して進めていきたいと考えています(したがってテキストは定めません)。実際に用語などを書くという作業によって、理解が深まり、また記憶も確かなものになると思われます。また、授業期間中、数回、授業の内容についての感想を求めます。
なお先にも述べましたが、期間中の何回かはビデオによる授業となる可能性があります。
授業外の学修(予習・復習等) シラバスをよく読み、各回においてどのような問題が扱われるかをあらかじめ調べ(毎回の授業の終わりに次の回についての予告をしますが)、その内容(経済学者についての知識など)について調べておくことが求められます。そして、毎回、授業が終わったら配布されたプリントを読みなおし、理解しているかどうかや知識を覚えることができているかどうか、などを自ら確認しておくことが求められます。
テキスト・参考書 参考書は、
(1)山本広太郎・大西広・揚武雄・角田修一編『経済学史』(青木書店)、1995年
(2)喜多見洋・水田健編『経済学史』(ミネルヴァ書房)、2012年
(3)松尾匡『対話でわかる痛快明解経済学史』(日経BP社)、2009年
などです。
楽しく読める(3)などからはじめて、(1)、(2)などによってより知識を広げていくという順番がよいかと思います。
成績評価の基準・方法 基本的には、コメント・ペーパー等の提出物(授業の内容について書いてもらう感想など。毎回ではありません)の内容と定期試験によって評価します。比率は授業の中での提出物が25パーセント、試験が75パーセントくらいを考えております(が、若干の変動はありえます)。
履修上の注意事項など この授業の履修に際してあらかじめ履修していなければならない科目というのはありませんが、原論系の科目(社会経済学、ミクロ経済学、マクロ経済学等)などを履修しておくことはこの授業の理解度をアップさせるのに役立つものと思われます。
この科目の履修にあたって 経済学史Ⅰのシラバスでも書きましたが、経済学史という科目は昔の経済学を学んで終わりという授業ではありません。そうではなく、過去の経済学者の学説の検討を通じて現代の現実の経済を理解するための方法を獲得するための科目です。そのつもりで、授業にのぞんでください。
オフィスアワー


第1回 はじめに

イントロダクション。

第2回 カール・マルクスの経済学(1)

剰余労働の搾取とはどういうことか。資本主義における搾取の問題。

第3回 カール・マルクスの経済学(2)

資本主義における搾取はなぜわかりにくいか。史的唯物論とはなにか。

第4回 カール・マルクスの経済学(3)

社会主義論(平等性と効率性は両立するのか)。

第5回 アルフレッド・マーシャルの経済学(1)

限界主義の方法論とはなにか、その特徴(資源の希少性、機会費用、など)。

第6回 アルフレッド・マーシャルの経済学(2)

需要と供給の法則について(モノの希少性を評価するものとしての価格)。

第7回 アルフレッド・マーシャルの経済学(3)

部分均衡と一般均衡。経済学における時間の概念。規模の経済。

第8回 アルフレッド・マーシャルの経済学(4)

企業のライフ・サイクル理論。労働組合は労働者の味方か?

第9回 ケインズが批判した経済学とは(1)

新古典派経済学の特徴。競争原理の重視。選択の自由と自己責任の重視。失業観。

第10回 ケインズが批判した経済学とは(2)

小さな政府論。ただめし(フリーランチ)はないという経済学。

第11回 ジョン・メイナード・ケインズの経済学(1)

数量調整メカニズム。有効需要の原理。

第12回 ジョン・メイナード・ケインズの経済学(2)

貨幣の重要性。需要不足による失業。失業は自己責任に還元できないというヴィジョン。

第13回 ジョン・メイナード・ケインズの経済学(3)

新古典派の側からのケインズへの批判とそれに対する反批判。民間と政府の混合体制。

第14回 ジョン・メイナード・ケインズの経済学(4)

赤字財政の経済学。不況の本当のコストとはなにか。ただめし(フリーランチ)がある場合を分析するのがケインズ経済学である(P.クルーグマン)ということの意味。

第15回 まとめ

全体のまとめ。