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    授業内容詳細

 労働経済学
   Contemporary Labor Economics
授業科目区分
経済学専門教育科目・社会政策
担当者 杉山 裕(准教授)
グレード G2
テーマ 仕事(労働)を経済学的に理解するための理論と、日本における働き方の現状を学ぶ
キーワード 労働市場における需要と供給,日本的な「働き方」の変容,設備投資と労働,若者・女性・高齢者と労働,熟練と賃金,正規雇用と非正規雇用,セーフティー・ネット,人事制度・賃金制度,国際的な経済環境と労働
開講年度
2017
開講時期
配当年次
2・3・4
単位数
2
コース 2年生 (経済)総合政策コース基本科目(2014年度以降入学生),(経営)ビジネスマネジメントコース基本科目(2014年度以降入学生)
3年生 (経済)総合政策コース基本科目(2014年度以降入学生),(経営)ビジネスマネジメントコース基本科目(2014年度以降入学生)
4年生 (経済)総合政策コース基本科目(2014年度以降入学生),(経営)ビジネスマネジメントコース基本科目(2014年度以降入学生),(経)総合政策コース基本科目(2012~2013年度入学生),(経)総合経済コース基本科目(2008~2011年度入学生)

授業の目的及び概要  私たちは人生の多くの時間を労働に振り向けることになります。企業などの組織はどのような基準で人を雇い、我々はどのような判断で働く時間を決定しているのでしょうか。また日本の労働市場は、国際的な経済状況からどのような影響を受けているのでしょうか。こうした問題についての知識を習得してもらうことが、この講義の目的となります。
 働き方は国によって様々です。1990年代以降の日本のように大きな変化に直面しているケースもあります。統計データや新聞記事、映像資料などを用いつつ、日本の現状についても理解を深めてもらいます。
 2回生から受講できる講義です。わかりやすい丁寧な解説を行います。経済学(ミクロ経済学・マクロ経済学)の初歩が理解できていれば、内容を理解することは難しくありません。
 この講義を受講することで、就職活動や社会人として働く際の注意点など、将来役に立つ多くの知識を身につけることができます。
 ミクロ経済学を事前に、あるいは同時に履修していると、理解の助けになるでしょう。また、日本における働き方をより深く理解するため、日本経済論Ⅰ・日本経済論Ⅱを事前にあるいは同時に履修することを強く勧めます。
履修条件  特にありません。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連)  この講義は、労働に関わる諸問題を経済学的に理解するこという点で、以下に示すDP(経済学部学位授与の方針)と関連づけられています。
2. 経済学を中心とする幅広い専門知識を身につけている。
3. 現代社会の経済問題を理解し、その解決の方法を考える力を身につけている。
学修の到達目標 ①労働市場の需給メカニズムを理解する。
②日本的な働き方(雇用システム)を説明できるようになる。
③労働条件に影響を与える様々な要素を知る。
④統計データに慣れ親しみ、日本の労働市場をデータの面から理解する。
⑤社会に存在する様々な「仕事」に関わる問題を、経済学的な視点から説明できるようになる。
授業の方法 ①講義形式です。配布プリントを用いて解説をします。
②自宅での学習には、配布プリントや次に示す参考書を使ってください。
③講義の概要や重点的に学習すべき内容についてHPに掲載する予定です。しかし、あくまでもポイント紹介にとどまりますので、出席を欠かさないようにしましょう。
④最新のニュース映像や雑誌・新聞の記事を活用した時事解説もします。これにより、学んでいる内容が私たちの暮らしと密接に関係していることが理解できると思います。
⑤コメントシートやホームワークで自分の意見を述べる機会を用意します。完成度の高い提出物や皆さんの意見・考えについては、講義中に紹介するなど双方向の授業を実施します。
授業外の学修(予習・復習等)  参考書や復習教材(配布プリント)を活用して毎回の講義後に復習をしてください。
 ナイスポータル等を活用したホームワークあるいは事前学習があります。単位取得のためにも、必ず取り組むようにしましょう。
 学期末試験前には、重点的に復習すべき点について情報発信します。しっかり対応してください。
テキスト・参考書 参考書
松繁寿和『労働経済(改訂版)』NHK出版(発売)、放送大学教育振興会,2012年
*労働経済学の内容と日本の現状についてわかりやすく解説している本です。
成績評価の基準・方法  学期末試験(65%)および講義中の小作文作成や発言、授業外で取り組む課題など(35%)で評価します。
履修上の注意事項など  特にありません。
この科目の履修にあたって  各回の講義内容が労働に関する経済問題を理解するための重要な構成要素となっています。欠席した回があると、その後の講義内容の理解に支障が出る場合があります。
 欠席回の講義内容や復習すべき点などは、ナイスポータルで情報発信をしています。その内容を必ず確認しましょう。
 学問は、その分野に関する関心がないとなかなか身につきません。新聞やテレビのニュースなどを積極的にチェックするようにしましょう。
オフィスアワー 月 16:15~16:45 教務課(C号館1階) 授業の質問、レポート作成支援、キャリアと進路、自己PR作成支援


第1回 労働経済学とはどのような学問か

 講義の進め方、成績評価の方法を説明します。労働経済学を学ぶことの意義についても解説します。

第2回 日本の労働市場の現状(1) 失業率・労働時間・賃金

 統計データを用いつつ、日本における労働環境・労働条件について考えます。
 日本における働き方は、1990年代以降、急激に変化しています。第2回講義から数回にわたって、その内容について解説していきます。

第3回 日本の労働市場の現状(2) 正規労働者・非正規労働者の労働条件

 統計データを用いつつ、雇用形態と労働条件の関係について考えます。

第4回 日本の労働市場の現状(3) 企業規模と労働条件

 統計データを用いつつ、企業規模と労働条件の関係について考えます。

第5回 日本の労働市場の現状(4) 年齢・勤続年数と賃金

 統計データを用いつつ、年齢・勤続年数と賃金の関係について考えます。

第6回 日本の労働市場の現状(5) 人々の暮らしと賃金

 統計データを用いつつ、私たちの暮らしと賃金の関係について考えます。

第7回 人々はどのように働く時間を決めるのか―労働供給の決定―

 労働市場を考える際にも、需要と供給の関係を考えることはきわめて重要です。ここでは、雇われる(労働力を提供する)側の行動パターンを学びます。

第8回 企業はどのように雇用量を決めるのか―労働需要の決定―

 需要側つまり人を雇う側である企業の行動パターンを考えます。

第9回 機械を使うか人を雇うか―設備と人の代替関係―

 企業は人を雇うかわりに機械設備を活用することもできます。企業はどのような基準でこの選択をするのか、今日における日本企業の動向はどのようなものなのかを説明します。

第10回 労働力を「高く」売る―一般的熟練と企業特殊的熟練―

 賃金などの労働条件や解雇ないし転職の容易さは、働く人が保有するスキルと大きく関係していることについて解説します。

第11回 企業はどのように従業員を管理しているのか―人事労務管理―

 企業が高いパフォーマンスを発揮するためには、従業員を適切に管理する必要があります。しかし、情報の非対称性などの存在もあって、それは容易なことではありません。この点を、日本に独特な働き方(日本的雇用システム)という視点から解説します。

第12回 日本のビジネスと働き方

 日本企業のこれまでのビジネススタイルが、働き方とどのような関係にあったのか説明します。

第13回 労働市場に影響を与える国際経済環境―円高,新興国の台頭―

 今日における日本の働き方に大きなインパクトを与えている国際的な経済動向について考えます。

第14回 日本の労働問題―若者・女性・高齢者・非正規雇用―

 日本の働き方が変化していくなかで、大きな問題が数多く生じていることについて見ていきます。

第15回 まとめ―日本の労働市場のこれから―

 これまでの講義で解説した内容を総括します。