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    授業内容詳細

 社会保障
   Social Security Policy
授業科目区分
経済学専門教育科目・社会政策
担当者 山垣 真浩(教授)
グレード G2
テーマ 「ナショナルミニマム保障」の視点から、日本の社会保障制度を検証する
キーワード 社会保険,貧困,生活保護,公営住宅,年金
開講年度
2017
開講時期
配当年次
2・3・4
単位数
2
コース 2年生 (経済)総合政策コース基本科目(2014年度以降入学生),(経済)地域デザインコース基本科目(2014年度以降入学生)
3年生 (経)総合政策コース基本科目(2012~2013年度入学生)
4年生 (経)総合政策コース基本科目(2012~2013年度入学生)

授業の目的及び概要  病気、失業、高齢、介護、出産、育児、障がい、家族の主たる稼ぎ手の死など、人は長い人生の中でさまざまなリスクに遭遇する可能性があります。そうした問題に直面した人を公的に支援しようとするしくみが社会保障です。変化の激しい資本主義市場経済のなかで、私たちが安心して暮らすためには欠かせない仕組みです。
 税金や社会保険料を徴収される代わりにどんなサービスが受けられるのか知っておくことは卒業後に役に立つでしょう。また日本の社会保障制度にどんな問題があるのか知っておくことは、市民として政治的な意思決定をする場合にも役に立つでしょう。
履修条件 特にありません。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連)  経済学科のDPでは「2. 経済学を中心とする幅広い専門知識を身につけている」及び「3. 現代社会の経済問題を理解し、その解決の方法を考える力を身につけている」に関連します。
 また総合政策コースと地域デザインコースのコース基本科目です。
 経営学科のDPでは「2. 経営学を中心とする幅広い専門知識を身につけている」に関連します。
学修の到達目標  ●ナショナルミニマム保障の概念を説明することができる。
 ●社会保険制度を柱とし、公的扶助で補完する日本の社会保障政策の考え方と問題点について説明することができる。
 ●日本の社会保障の各制度のしくみと問題点について簡潔に説明することができる。
授業の方法  講義形式の授業です。毎回出席をとり、授業終了前に練習問題を出すので、それを解答して提出します。次回の授業時の冒頭において代表的な解答を提示し、解説を行って前回の復習とします。
 授業時に使用するプリントは、IT's Classにアップしておくので、事前に印刷しておいてください。中間のタイミングで宿題を出す予定ですが、それもIT's Classで提出してもらいます。
授業外の学修(予習・復習等)  予習は下記①または②の参考書で、復習は配布プリントで十分な時間をかけて行ってください。
テキスト・参考書  授業は配布プリントを使い、テキストは指定しませんが、家庭学習用に下記①または②の参考書を推薦します。

①里見賢治『現代社会保障論――皆保障体制をめざして』(改定新版)、高菅出版、2010年、2500円+税
②駒村康平ほか『社会政策――福祉と労働の経済学』、有斐閣アルマ、2015年、2500円+税
 
 なお社会保障制度は、毎年改定がなされています。制度の変更点に詳しい参考書として下記を推薦します。

③椋野美智子・田中耕太郎『はじめての社会保障――福祉を学ぶ人へ』(第14版)、有斐閣アルマ、2017年、1800円+税
④厚生労働省『厚生労働白書』各年版、同省のウェブサイトから無料でダウンロードできます。  
成績評価の基準・方法  期末試験60%、毎回の授業終了時における練習問題の提出状況22%、宿題18%で評価します。
履修上の注意事項など  特にありません。
この科目の履修にあたって  社会保障のあり方を考えるにあたって、無視できないのは国や自治体の財政です。しかし本授業では、まず社会保障の理念、あるべき姿の追究から始めます。理想を知ったうえで、現実にできることを考えていくという順序です。
 これとは逆に、おカネの話から始めてしまうと、あれはカネがかかる、これもカネがかかる、という話になって、社会保障はどんどん縮小されてしまうでしょう。まず生存権保障及び人々の生活の安定、という見地からあるべき社会保障の姿と現在の課題を追究していきます。
オフィスアワー 木 12:10~13:00 相談ラウンジ(八尾4階) 授業の質問、英語の基礎


第1回 ガイダンス

 この授業の進め方について説明します。

第2回 日本の社会保障の定義、実施基準、規模1

 日本の社会保障の定義とナショナルミニマムの概念を学びます。

第3回 日本の社会保障の定義、実施基準、規模2

 国際比較により、日本の社会保障の規模や貧困率の高さを学びます。

第4回 日本の社会保障の体系1

 社会保険を柱とし公的扶助で補完する日本の社会保障の考え方について学びます。

第5回 日本の社会保障の体系2

 金銭給付と現物給付、その背景にある考え方を学びます。

第6回 生活保護1

 全住民に対する生存権保障のための、公的扶助すなわち生活保護のしくみについて学びます。

第7回 生活保護2

 あなたの家族の、最低生活費はいくらになるでしょうか? 実際に試算してみることで、最低生活費の意味を理解します。

第8回 生活保護3

 近年、生活保護受給世帯が増加していますが、その特徴を学びます。

第9回 生活保護4

 貧困、ホームレスや餓死者はなぜ出るのでしょうか。生活保護行政の問題点について学びます。

第10回 住宅保障1

 厚生労働省が管轄していないという理由から、日本では社会保障の範疇に含まれていませんが、居住の安定なくして生活安定なしという観点から、住宅保障の問題について学びます。まず日本の住宅の現状から。

第11回 住宅保障2

 国際比較の視点から、日本の住宅政策の特徴について学びます。

第12回 年金1(体系)

 社会保険の制度を代表して年金を取り上げます。まず老後の生活保障、障害者の生活保障、稼ぎ手を亡くした遺族の生活保障のための、基礎年金と報酬比例年金の2階建て構造からなる日本の年金制度の体系について学びます。

第13回 年金2(国民年金)

 国民年金(基礎年金)のしくみと問題点についてナショナルミニマム保障の視点から考察します。

第14回 年金3(厚生年金)

 厚生年金のしくみと問題点について学びます。

第15回 総括と補足

 これまでの議論を総括し、本講義で言及できなかった他の制度について補足します。