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    授業内容詳細

 アメリカ経済論
   American Economy
授業科目区分
経済学専門教育科目・国際経済
担当者 谷花 佳介(准教授)
グレード G2
テーマ アメリカ経済の構造変化、それに対応する形で行われた経済政策を経済理論の観点から理解する。
キーワード 経済構造,マクロ経済政策,ケインズ主義的政策,自由主義的政策,ニューエコノミックス,レーガノミクス,ニューエコノミー
開講年度
2017
開講時期
配当年次
2・3・4
単位数
2
コース 2年生 (経済)グローバル経済コース基本科目(2014年度以降入学生)
3年生 (経済)グローバル経済コース基本科目(2014年度以降入学生)
4年生 (経済)グローバル経済コース基本科目(2014年度以降入学生),(経)グローバル経済コース基本科目(経済系)(2012~2013年度入学生)

授業の目的及び概要  現代の世界経済において、アメリカの影響力は極めて大きい。例えば、昨今の「アメリカン・グローバリズム」という言葉が示すように、大きく変化しつつある世界経済、そして我が国経済に極めて大きなインパクトを及ぼしています。
 現在のアメリカ経済は、金融や情報といった分野で主導的役割を果たしていますが、その一方で我が国経済は長期停滞に喘ぎ、かつその見通しは不透明です。いわゆる「失われた20年」と呼ばれる長期停滞を経験するなか、我が国ではとくに2000年以降、いちはやく構造転換を成し遂げたアメリカ経済を「手本」として見なす風潮が勢いを増してきました。 
 確かに戦後、我が国にとってアメリカは「手本」であり続けてきましたが、他国の成功例を表面的に模倣し追随したとしても、我が国経済再生が達成されるわけでも、そしてその内容が私たちにとって望ましいものと保証されるわけではありません。その意味で、我が国経済の進路を考え、「座標軸」を定めるうえでも、「手本」としてのアメリカ経済を長いスパンで眺め、その是非を含め考察することの意義は大きいと考えられます。
 こうした見通しをもって、本講義ではとくに戦後のアメリカ経済に焦点をあて、そこでの経済構造の変容とそれに対処される形で行われた経済政策について考察を行っていきます。このことは、経済理論の「意義と限界」を問うことに他ならないと思われます。
履修条件  とくに履修条件は設定しませんが、本講義受講による効果を期待するのであれば、マクロ経済学に関する基礎的知識を把握していることが望ましい。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連)  本講義は、経済学部専門教育科目の一つとして位置づけられています。とくにグローバル経済コースを選択した学生にとっては、コース基本科目として本講義は位置づけられており、卒業認定においても鍵の一つとなるものです。
 本講義は、アメリカ経済の構造およびその変容を経済理論、あるいはその実体経済への応用としての政策の観点から考察しようとするものです。したがって、マクロ経済理論の現実経済への適用例を把握するものと位置づけることも可能と思われます。
学修の到達目標  本講義では、テーマにあげた理論で経済を読み解くために「目」をやしなうことを到達目標とします。具体的には 

①アメリカにおける経済構造の変容について理解する
②経済政策の吟味を通じて、経済理論の有効性と限界について理解する 

以上の二点を到達目標とします。
授業の方法  講義レジュメを用いて講義を行います。これらレジュメは前もって「IT’s class」にアップします。各自ダウンロードして講義に臨んでください(初回から)。必要に応じて、ICT機器も用いる予定です。
 さらに、講義の内容を受けての感想や意見、論点などを記述する小テスト(ミニ課題)を適宜取り入れます。この小テストは平常点に反映され、講義の理解度あるいは受講態度を把握するための材料として活用します。
授業外の学修(予習・復習等)  『履修要項』にある60時間の自習は指摘するまでもありませんが、下にピックアップされている参考書が自主的な学修の手助けとなるでしょう。また、毎回の受講前に「IT's class」にアップロードされる講義レジュメに目を通すとともに、復習の重要性を強調しておきます。
テキスト・参考書  テキストは使用しませんが、本講義は以下に挙げられている文献から得られた内容をもとに進行します。したがって、参考書として

河村哲二『現代アメリカ経済論』有斐閣
春田素夫『現代アメリカ経済論』ミネルヴァ書房
土志田征一『レーガノミックス』中央公論社
室山義正『アメリカ経済財政史1929‐2009』ミネルヴァ書房
新岡智『戦後アメリカ政府と経済変動』日本経済評論社
中臣久『現代アメリカ経済論』日本評論社
萩原伸次郎『アメリカ経済政策史』有斐閣

などを挙げておきます。
成績評価の基準・方法 理解度の確認(ミニ課題20%) 課題(30%) 試験(50%)。
履修上の注意事項など  新聞やテレビのニュースを通じて身の回りに起こっている出来事(アメリカ経済でなくともよい)について自分なりの考えを持つよう心掛けてください。そうすれば、経済を見通すためのセンスが養われると思います。
 
この科目の履修にあたって  各国経済(アメリカでなくても構わない)で生じた出来事の今日的意味を意識し、自分が物事を考える上でのヒントとするよう意識すれば、本講義を楽しむことができるでしょう。 
オフィスアワー 木 13:30~14:15 花岡コモンズ 授業の質問


第1回 イントロダクション

講義の進め方について
アメリカ経済の特色


第2回 第二次大戦期における経済システム(1)

ニューディール政策とその意義

第3回 第二次大戦期における経済システム(2)

戦時経済体制におけるアメリカ産業発展基盤の形成

第4回 持続的経済成長構造の形成

ケネディ=ジョンソン政権期における経済政策

第5回 持続的経済成長構造の限界

1960年代における経済政策の問題点

第6回 パクス・アメリカーナの動揺と衰退(1)

ニクソン=フォード政権期における経済政策

第7回 パクス・アメリカーナの動揺と衰退(2)

オイルショックとスタグフレーションの発生

第8回 パクス・アメリカーナの動揺と衰退(3)

経済成長および産業競争力の低下

第9回 「レーガノミクス」とそのインパクト(1)

サプライサイド経済学の考え方とその有効性

第10回 「レーガノミクス」とそのインパクト(2)

「双子の赤字」の発生とその背景

第11回 産業構造転換の契機としての1980年代(1)

産業構造および労使間関係の転換

第12回 産業構造転換の契機としての1980年代(2)

金融的発展と株式ブーム

第13回 1990年代におけるアメリカ経済(1)

「ニューエコノミー」とその特徴

第14回 1990年代におけるアメリカ経済(1)

「ニューエコノミー」のインパクトと課題

第15回 まとめ

重点ポイントの復習、補足説明および試験にむけたアドバイス