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    授業内容詳細

 中国経済論Ⅰ
   Chinese Economy Ⅰ
授業科目区分
経済学専門教育科目・国際経済
担当者 木下 英雄(講師)
グレード G2
テーマ 中国経済発展の歴史的概観
キーワード 不平等条約,洋務運動,浙江財閥,軍票、法幣、辺区券,社会主義建設,大躍進と文化大革命,三線建設,外資企業と輸出指向工業化,「社会主義市場経済」,農家経営請負制と郷鎮企業
開講年度
2017
開講時期
配当年次
2・3・4
単位数
2
コース 2年生 (経済)グローバル経済コース基本科目(2014年度以降入学生)
3年生 (経済)グローバル経済コース基本科目(2014年度以降入学生)
4年生 (経済)グローバル経済コース基本科目(2014年度以降入学生),(経)グローバル経済コース基本科目(経済系)(2012~2013年度入学生)

授業の目的及び概要 アヘン戦争前後から今日までの中国の経済発展を概観する。列強諸国はアヘン戦争以降、中国をどのように支配し、中国の経済発展に対しどのような困難をもたらしたか。第一次大戦以降の日本の支配は他の列強諸国の支配と比べてどのように違っていたか。日中戦争期に日本は戦争遂行のためにどのような支配態勢を敷いたか、それに対して国民党政府や共産党辺区政権はどのような経済態勢でもって抵抗したか。共産党による建国後の中国社会主義体制の特徴はどのようなものだったか。毛沢東が実権を握るもとでの大躍進政策や文化大革命において惹き起こされた悲劇はどのようなものだったか。改革開放において行われた転換とその後の著しい経済発展はどのようだったか、などを学んでいく。
履修条件 特になし。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連) 経済学科のDPの「2. 経済学を中心とする幅広い専門知識を身につけている。 3. 現代社会の経済問題を理解し、その解決の方法を考える力を身につけている」に該当します。
経営学科のDPでは「3. 企業をはじめとする組織の経営問題を理解し、その解決の方法を考える力を身につけている」に該当します。
学修の到達目標 世界資本主義の中での中国の経済発展を見ていくことになりますが、視野がどちらか一方にかたよりがちな次の2点

一、1949年中華人民共和国建国以前の列強支配と
二、1949年中華人民共和国建国以降の大躍進政策・文革の悲劇

の両方をきちんと学ぶことが重要です。

一、①列強支配はどのようなもので中国の経済発展にどのような障害をもたらしたか、②それは中国内の各階層にどのような経済的影響があり、③どのように各階層間の経済的人間関係に軋轢を生じさせて太平天国の乱、義和団の乱、辛亥革命、南京国民政府建国、中華人民共和国建国などが惹き起こされていったのか、④そしてその結果として出来た経済体制はどのようなものだったのか。
二、①中華人民共和国建国、社会主義的改造、改革開放は中国の経済発展にどのような影響をもたらしたか。また経済上の各階層にどのような影響があったか、を把握したうえで、②社会主義改造期の大躍進政策、文化大革命が惹き起こされた国内的、国際的要因とその内容はどのようなものであったのか。
授業の方法 プリントを配布しプリントに沿って講義する。
授業外の学修(予習・復習等) 授業レジュメ、復習プリント
テキスト・参考書 以下、参考書です。
①田中仁、菊池一隆、加藤弘之、日野みどり、岡本隆司『新図説中国近現代史 日中新時代の見取り図』法律文化社、2012年
②高橋満『中華新経済システムの形成』創土社、2004年
③小島晋治、丸山松幸『中国近現代史』岩波新書、1986年
成績評価の基準・方法 試験(60%)と平常点(40%)との総合評価による。平常点は、復習用プリントの提出からなる。
履修上の注意事項など 学生カード忘れたらその旨コメントシートに目立つように大きく色付きのベーンで書いておいてください。授業期間中にはウェブ上での出席チェックが出来ておりませんが、必ず成績を付ける段階ではチェックしております。
この科目の履修にあたって 中国に関心を持つ機会にしてもらえたらいいと思います。また、また中国に限らず経済発展の歴史に関心を持ってもらえたらと思います。
オフィスアワー


第1回 中国経済発展を学ぶ意義

中国の発展を概観するビデオを見て、経済発展過程を学ぶ意義を考えます。

第2回 アヘン戦争前後の中国経済

アヘン戦争前の経済はどのような状況だったか。アヘン戦争前の交易状態を表す「金銀の墓場」とは?イギリスはどういう目的でアヘン戦争を中国に仕掛けたのだろうか。戦争後中国はどうなったか。

第3回 アヘン戦争後の人々の生活と太平天国の乱

アヘン戦争後の人々の生活はどうなったか。人々は不満をどのような形で表したか。太平天国の経済体制はどのようなものだったか。

第4回 洋務運動、変法自強運動

中国における「富国強兵」のための「殖産興業」に相当する洋務運動はどのようなものだったか。どのような勢力により担われたか。その成果と限界とは?変法自強運動は、洋務運動の限界をどのように超えようとしたか。

第5回 列強の中国分割と戦争賠償、借款

19世紀末以降、列強諸国の支配形態はどのように変化したか。列強の中国国内勢力圏分割の経済的背景は?日清、日露戦争は何を巡って争った戦争だったのか。義和団事件はどのようにして惹き起こされ、列強諸国のどのような支配をもたらしたか。


第6回 利権回収運動と辛亥革命

列強諸国に対して利権回収運動を中心的に担った立憲派の人たちはどのような階層の人たちから成り、その運動はどのようにして開始、展開していったか。これを辛亥革命にまで展開した勢力はどのような人たちでどのような経済変革が掲げられたか。


第7回 一次大戦後の軍閥抗争と国際協調体制下の日本支配

一次大戦で中国における列強間の力関係はどう変化し、日本はどのような態度に出たか。辛亥革命後、革命政権の弱点につけこんで政権を握り独裁を行った袁世凱の死後、全国に割拠した軍閥に列強諸国が提供した借款とはどのようなもので、どのようなルートで提供されたか。五四運動とは?一次大戦後の国際協調体制とは?


第8回 南京国民政府の経済体制

軍閥割拠状態を終わらせた北伐後に成立した南京国民政府が成し遂げた税制改革と幣制改革とはどのようなものだったか。関税自主権回復して行った行われた経済発展戦略とは?



第9回 日中戦争下の日本支配

日本による満州経営はどのようにして始まったか。満鉄とは?満州事変後どのような位置づけが満州に与えられどのようにして産業育成がなされたか。開拓農民はどのようにして土地を得たか。日本軍侵攻の際の物資調達のための通貨政策とは?清郷工作とは?

第10回 日中戦争下の国民党の抗戦経済

南京陥落後、重慶に首都を移した国民党政府が行ったインフラ建設と奥地鉱工業建設とはどんなものだったか。重工業建設はどのようにして行われたか。国家銀行による資金統制はどのようなものだったか。財政の主要財源を沿海部喪失で失ってどのようにして財源確保したか。

第11回 日中戦争下の共産党の抗戦経済

共産党はどこに根拠地を作り、国共合作を維持しつつ農民からの支持をかき集めるためどのような政策を実施したか。根拠地の財政の財源はどのようなものから成っていたか。苦しい財政を乗り越えるために実施された「大生産運動」とはどんなものだったか。

第12回 社会主義、大躍進政策、文化大革命

建国後に行われた経済復興と「新民主主義」確立の経済政策とはどんなものだったか。その後行われた「社会主義工業化」と「社会主義的改造」とはどのようなものだったか。大躍進政策のきっかけとなった整風運動とは?整風運動の中で生まれた農民たちの自主的に組織された大規模な水利施設、肥料作り運動とはどんなものだったか。それを見て提起された大躍進政策はなぜ大失敗したか。文革のきっかけを作った社会主義教育運動とは?文革とはどのようなものでどのようにして惹き起こされたか。70年代西側諸国との国交回復を背景として始められた近代化政策とは?中ソ対立のなかで作られた五小工業とは?

第13回 改革開放と農村改革

第11期3中全会という歴史を画する重要な会議で何を決めたか。集団経営から農家経営に移行する農家請負制がある貧しい農村の農家の処罰覚悟での実施によることになったのはなぜか。改革開放とは?改革開放は3中全会でなくその後のある事柄の決定により始まったことが指摘されるようになったが、その決定事項とは? 農村工業化とは?

第14回 市場経済化と国有企業改革

計画経済から市場経済への移行はどのような段階過程を経て推し進められたか。国有企業改革はどのような段階過程を経て推し進められてきたか。国有企業であっても著しい成長を示した企業の特徴は?

第15回 加工貿易と外資企業

外資企業の中国への進出形態はどのように変化してきたか。中国政府は外資企業をどのようにして誘致してきたか。外資企業は中国の経済発展が進むなかで、その進出目的はどう変化したか。外資企業は中国経済発展にどのように貢献してきたか。