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    授業内容詳細

 交通概論
   Economics of Transport
授業科目区分
経済学専門教育科目・経済政策
担当者 松澤 俊雄(講師)
グレード G3
テーマ 現代経済における交通・運輸の把握と分析:<地域社会と交通政策>
キーワード 移動(トリップ)/運輸/通行,公共交通,交通・運輸サ-ビス需要,利用者費用・事業者費用,運輸事業者行動,社会的余剰と経済厚生,道路交通/混雑/ロードプライシング,投資と利用者便益
開講年度
2017
開講時期
配当年次
3・4
単位数
2
コース 3年生 (経済)地域デザインコース基本科目(2014年度以降入学生)
4年生 (経済)地域デザインコース基本科目(2014年度以降入学生)

授業の目的及び概要  本授業の項目概要としては、(1)交通・運輸の基本的性質と把握、(2)交通・運輸サービスにおける需要・供給の把握と分析、(3)運輸事業者(産業)の分析、 (4)道路交通/混雑/ロードプライシング、(5)地域・都市交通の分析と整備・運営政策
 授業を通じて、受講者が「交通」の機能について広く関心をもち、交通・運輸や交通問題に関する知見を高めるとともに、今日社会的に提起されている多くの社会問題としての「交通問題」について、それらを冷静に理解・判断し、何らかの意見が示せるようにすることを本講義の目標の一つにしたいと思います。また、交通・運輸の事業経営への理解を高めることで、将来的にこの分野への就業する人に役立ててもらえるようにもしたいと思います。ミクロ経済学・公共経済学など、基礎的経済学だけでなく、関連する科目も広く学んで(または復習しながら)授業の理解を高めて欲しいと思います。
履修条件 3・4回生用の授業であり、本授業は応用経済学的側面ももっているので、経済学の基礎科目や関連科目(下記)についてできるだけ学習していることが望ましいと思います。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連) 公共政策・都市政策・経済地理・地方財政・公共経済論・ミクロ経済論などの履修があれば本科目の理解を助けると思います。
学修の到達目標 「交通」は何らかの目的を持って、人々(或いはモノ)が空間的に「移動」することであり、個々人にとっても・社会にとっても、経済的価値が生み出される必要不可欠の行為である。学生は社会人となるために学校で学ぶため通学し、社会人は所得を得るため勤務先に通勤する。企業は生産したモノを運送・流通させ、販売する売り上げることで利益を得る。本授業ではまずこうした交通の機能について理解してもらう。
 つぎに交通の機能のうち、人・モノを移動させる運輸事業について、サービスへの需要やその供給、運賃形成について学ぶ。また、我々が生活している地域・都市において日々生じる混雑や公共交通の赤字運営等の諸問題についても学び理解してもらう。

 受講者が「交通」について広く関心をもち、交通産業や交通問題に関する知見を高めるとともに、今日社会的に提起されている多くの「交通問題」について、それらを冷静に理解・判断し、何らかの意見が示せるようにすることを本講義の目標としたいと思います。また自分(個人)のことでもあり且つ社会のことでもある「公共交通」を通じて、公共性・公共政策についての社会人としての見識も養えるようにしたいと思います。
授業の方法 教科書(講義資料)を中心に授業を進めます。板書とプロジェクターを併用しながら行います。授業内容の理解を深めるために、授業期間中途において、課題の理解に関するレポートの提出とそのフィードバックをおこなうことを予定しています。
授業外の学修(予習・復習等) できるだけ教科書・資料などに基づいて、復習および予習を行ってください。
交通・運輸およびそれらの問題について、日頃からマスメディアなどを通じて関心を持ち、自分自身で考えてみて下さい。
テキスト・参考書 使用の予定です(8月末頃までに提示します)。仮題ですが『地域・都市交通の公共政策』です。講義資料も配付予定です[IT'S Classで掲示]。参考書:竹内健蔵『交通経済学入門』有斐閣,2008年.
成績評価の基準・方法  試験の成績(65%)、授業内容に関連したレポートやコメントペーパーの提出状況(35%)。授業への参加・活動(発言・応答等)状況も成績評価に反映させたいと思います。
履修上の注意事項など 繰り返しになりますが、予習・復習をして下さい。また、日頃から交通・運輸問題に関心をもって下さい。関連科目の履修(履修済み)は本授業の理解度を高めるのに役立つと思います。
この科目の履修にあたって  これまで40年近く、交通論・交通経済論、経済学(ミクロ)、公共政策論・経済論、現代都市論等の研究と授業を行ってきました。またいくつもの公的審議会や研究委員会にも参画してきました。その経験を生かして、履修者の皆さんの「交通・運輸」への関心と見識を高められることを目標に、論理的で分かり易い講義を心掛けてゆきたいと思います。皆さんも積極的態度で授業に臨んで下さい。
オフィスアワー 授業やその他の質問については、授業終了後におこなってください。
メールでもかまいません[matuzawa@waltz.plala.or.jp:件名に大学名・学籍番号と名前を書いてください]


第1回 交通・運輸の基本的性質I:社会における役割、交通問題・政策

交通の3側面:トリップ(移動);運輸;通行 の把握と、交通量の捉え方について

第2回 交通・運輸の基本的性質II:サービスの性質と理解・把握 III:経済財としての性質;「公共性」について

有形財・無形財、本源的需要・派生需要による分類;輸送効率性・利用の公開性からみた交通機関
私的財-公共財からみた交通サービス

第3回 需要・供給の把握I:国民経済・経済発展と交通の需要動向(貨物)

貨物輸送需要の概観と動向の分析

第4回 需要・供給の把握II:国民経済・経済発展と交通の需要動向(旅客)

旅客輸送需要の概観と分析

第5回 需要・供給の把握III:交通・運輸サービスの需要分析(需要関数)

交通サ-ビス需要とその要因についての分析

第6回 需要・供給の把握IV:交通・運輸サービスの需要分析(弾力性分析)

需要の弾力性による交通サ-ビス需要の分析

第7回 運輸事業者(産業) I:時間価値と利用者の交通手段選択の分析(方法)

都市間旅客(物資)輸送とシェアの実態と動向

第8回 運輸事業者(産業) II:時間価値と利用者の交通手段選択の分析(実際)

都市間旅客輸送における 鉄道/航空/バスによる一般化費用に基づく旅客獲得競争モデル

第9回 運輸事業者(産業) III:運輸部門(航空・鉄道・道路運送)/事業者競争の分析

同じ輸送産業内の企業間/異なる輸送産業間の競争についてみてゆく

第10回 道路交通と混雑の分析

道路混雑問題の分析とそれに対する諸政策

第11回 道路交通とロードプライシング

道路混雑問題の分析と混雑緩和策としてのロードプライシング

第12回 地域・都市交通分析[I]:都市交通における性質

都市で発生・到着するトリップの距離的・時間帯別・目的別等の諸性質について考える

第13回 地域・都市交通分析[II]:都市交通における鉄道利用と自動車利用

大都市交通/地方都市交通における鉄道と自動車利用の性質について考える

第14回 地域・都市交通分析[III]:都市交通の整備・運営と利便性

都市交通にみられる性質をふまえて、利便性の観点から整備・運営方策について考える

第15回 授業の総括 

これまでの授業のまとめを行うとともに、試験の出題範囲等についての案内(第12・13回頃にも)をする予定。