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    授業内容詳細

 地域経済
   Local Economy
授業科目区分
経済学専門教育科目・経済政策
担当者 鎌倉 健(教授)
グレード G2
テーマ 地域の「宝」をベースに地域経済の内発的発展について学ぶ
キーワード 地域の不均等発展,東京一極集中と過密・過疎,内発的発展と外来型開発,地域創生と地域産業政策,まちづくりと主体形成
開講年度
2017
開講時期
配当年次
2・3・4
単位数
2
コース 2年生 (経済)総合政策コース基本科目(2014年度以降入学生),(経済)地域デザインコース基本科目(2014年度以降入学生)
3年生 (経済)総合政策コース基本科目(2014年度以降入学生),(経済)地域デザインコース基本科目(2014年度以降入学生)
4年生 (経済)総合政策コース基本科目(2014年度以降入学生),(経済)地域デザインコース基本科目(2014年度以降入学生),(経)総合政策コース基本科目(2012~2013年度入学生)

授業の目的及び概要 本講義の主な内容は、地域経済学の入門編として、経済のグローバル化のもとで地域経済の構造変化を踏まえつつ、地域経済の再生あるいは活性化を進めるうえで、それはどのようにすれば可能か、そのための政策はどうあるべきか、などについて考える。
具体的には、①地域経済の基礎的な概念を学ぶ、②経済のグローバル化にともなう地域間格差の拡大とその影響について考える、③これまでの大規模開発プロジェクトや企業誘致による地域開発の失敗事例に学ぶ、④地域経済の動向を反映する地方財政の基礎理論および現状分析の方法を学ぶ、⑤関西経済、とりわけ大阪経済の再生にむけた政策のあり方について考える、⑥豊かな自然環境と地域社会が共生し市民ひとり1人が輝く「まちづくり」を実現するうえで、その担い手の問題を含め考える。つまり、地域経済学の基礎理論を学びつつ、具体的に地域に内在する問題や自治体行財政が抱える課題を検討することによって地域課題を発見する能力を身に付けるとともに、その地域課題に対峙する政策立案ができる能力を身に付けることを目的とする。
履修条件 公務員志望者にとっては必修となる科目であるため、積極的に履修することを推奨する。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連) 本講義では、経済のグローバル化のもとで地域経済の現状およびその変容に関わり、「都市と農村」(不均等発展論)をはじめ基本的な論点について幅広く取り扱う。そして具体的な地域を対象にしながら、地域経済の直面する政策課題等について考える。
すなわち、①本科目は地域経済学を学ぶうえで入門的な科目であると同時に、経済学を中心としながら経営学、財政学等幅広い専門知識を身に付けることができる(DP2)②経済学の応用領域として地域社会の経済問題を具体的に理解し、その解決の方法を考える力を身に付けることができる(DP3)③本科目はより実践的な科目であるため、他の人々と協働し、社会の一員として活躍できる能力を身に付ける(DP4)機会となる。
ちなみに、本科目は経済学部専門教育科目に位置づけられ、グレードはG2である。
学修の到達目標 本講義を通じて、受講生ひとり1人が地域経済の変容とその背景および要因について主体的に考え、その課題の解決に必要な条件や政策等について複眼的視点をもちつつ多面的、重層的に考えることができるようになるのが到達目標である。
つまり、地域経済学の基礎理論を学びつつ、具体的に地域に内在する問題や自治体行財政が抱える課題を検討することによって課題発見能力とともに、地域を自らで分析し評価する力を養う(地域分析能力)。そのうえで、直面する地域課題に対峙する政策立案ができる能力(政策立案能力)を身に付けることをめざす。
授業の方法 本講義では受講生の学修を深めるために、各テーマについて具体的事例を用いて講義し、毎回、関連する資料プリントを配布する。また各テーマについてより理解が進むよう、必要に応じて映像(DVD等)教材を使用する。その際、レポートないしは小論文を課すとともに、講義の内容に対する感想や意見、論点などを記述する小テストを兼ねて行う。そして、その結果を可能な限りフィードバックすることを通じて授業改善に努める。
さらに、受講生の理解度とあわせて授業への積極的な参加度を促す意味からも双方向型のアクティブラーニングに取り組む。加えて講義後に、関連する最新情報等についてWeb(IT's class等)で補足資料等を配布する場合もある。
授業外の学修(予習・復習等) 講義後に次回のテーマに関するキーワードや参考となる書籍等を紹介するので、図書館やインターネット等を利用し事前学習して授業に臨むこと。また毎回配布するレジュメ等を利用し復習に努めること。あわせて、本講義では受講生ひとり1人の学修を深めるために可能な限り、別途、質疑応答等に対応する機会を設ける。
テキスト・参考書 配布プリントとともに下記に掲載の参考書を適宜、活用しつつ進める。また必要に応じてその都度、参考文献を紹介する。

参考書:①中村剛治郎編『基本ケースで学ぶ地域経済学』(有斐閣、2008年)
     ②岡田知弘著『地域づくりの経済学入門』(自治体研究社、2005年) 
成績評価の基準・方法 定期試験のほか、小論文や授業への積極的参加度などによって総合的に判断する。
配点としては、定期試験(60%)、小論文(20%)、授業への積極的参加度(20%)、となる。

履修上の注意事項など 講義中は携帯をマナーモードにしておくこと。また授業に関係ない私語は控えること。
ただし、講義の中で質問・疑問等については質問カードを配布するので、講義への要望等もあわせて記入し提出すること。
この科目の履修にあたって 本科目は、経済学の応用領域として新しい分野であり、対象とする現代の地域社会はとくに変化が激しいため、日々刻々の変化に対して感性を磨く上からも新聞やニュース番組を絶えず見ることを推奨する。具体例としては、『ガイアの夜明け』やNHKの『さきどり』等が参考になる。また関連科目である、都市経済、地方財政論、中小企業論等を履修することを推奨する。
オフィスアワー 木 12:10~13:00 相談ラウンジ(八尾4階) 授業の質問、レポート作成支援


第1回 ガイダンス

授業の進め方や評価方法について説明した後,地域経済論を学ぶ前提として、「地域とは?」「地域経済とは?」について考える。

第2回 地域経済論の課題

各地域の個性(地域性)はどのようにして規定されるのかについて経済的側面から検討し、地域経済論を学ぶ意義を考える。

第3回 経済発展と地域間格差(1)

経済発展にともなう都市と農村の分離・対立問題を中心に考える。

第4回 経済発展と地域間格差(2)

現代資本主義社会における地域経済の発展動向を,地域的不均等発展論の立場から検討する。とくに産業構造の変化と過密過疎問題について考える。

第5回 経済発展と地域間格差(3)

経済のグローバル化による地域経済へのインパクトとしての地域格差とともに先進国と発展途上国の経済格差問題を含め、その要因なり背景等について考える。

第6回 経済発展と地域間格差(4)

東京一極集中がなぜ起きたのかという問題を中心に、「経済活動の場」としての地域と「生活の場」としての地域のあり方について考える。

第7回 戦後地域開発政策の展開と問題点

戦後5次にわたる国土総合開発政策の展開とその問題点について考える。

第8回 外来型開発の幻想と限界

企業の立地行動の変化と企業誘致による地域開発の夢と現実について考える。

第9回 プロジェクト型地域開発と地域の現実

大規模プロジェクトによる地域開発方式の問題点とその破綻した行方について北海道夕張を事例に考える。

第10回 大都市における産業空洞化とまちづくり

大都市圏経済が直面する産業空洞化とコミュニティの衰退という問題について、大阪を事例にその再生にむけた課題について考える。

第11回 地域開発から地域の持続的発展へ

地域の「活性化」とは何かを検討したうえで、地域の持続可能な発展について、「地域内再投資力」をもとに地方自治体の果たす役割について考える。

第12回 地域の内発的発展(1)

地域開発を外来型開発から地域にある「宝」をベースに地域の多様な発展方向、すなわち内発的発展について大分県の「一村一品」等を参考にしつつ考える。

第13回 地域の内発的発展(2)

地域づくりの根幹に農林業をすえ、市町村合併をせず、「小さくても輝く自治体」として地域づくりを旺盛に進める長野県栄村の事例から学ぶ。

第14回 地域の内発的発展(3)

日本における米軍基地の3分の2がある沖縄で、基地経済に依存しないとりくみが始まっている。その実態と今後の課題について考える。

第15回 地方分権と地域づくり

地域内再投資力を基本に市民ひとり1人が輝く地域づくりにむけて、地域コミュニティの再生とともに自治体行財政のあり方について考える。