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    授業内容詳細

 環境経済学(政策)
   Environmental Economics (Policy)
授業科目区分
経済学専門教育科目・経済政策
担当者 長沼 進一(教授)
グレード G3
テーマ エコシステムとしての環境政策
キーワード 環境汚染,排出権取引,環境破壊,生態系,炭素税,外部不経済,社会的費用,汚染者負担原則,ピグー課税,コースの定理
開講年度
2017
開講時期
配当年次
2・3・4
単位数
2
コース 2年生 (経済)グローバル経済コース基本科目(2014年度以降入学生),(経済)金融経済コース基本科目(2014年度以降入学生)
3年生 (経)グローバル経済コース基本科目(経済系)(2012~2013年度入学生),(経)総合政策コース基本科目(2012~2013年度入学生)
4年生 (経)グローバル経済コース基本科目(経済系)(2012~2013年度入学生),(経)総合政策コース基本科目(2012~2013年度入学生)

授業の目的及び概要  環境問題は地球上のすべての生物にとっての危機であると同時に人類の危機である。人間は自然を対象とした物質代謝によって生存しているが、経済活動そのものがその根底を揺るがしている。生態系を保護し、人間活動のサスティナビリティをたかめていく必要がある。そのため、環境問題を理解し、その解決のための手段の選択について考察する。企業の認証取得や企業の社会的貢献の仕事に携わったり、環境行政に携わる公務員として仕事をする上で有利である。
履修条件  環境経済学(理論)を受講していることが望ましいのですが、第1回~第2回の授業では環境問題とは何か、環境問題と経済活動との関連性はどうか、といった内容の授業を行ないますので、政策論から学ぶのも歓迎します。ただし、政策論では環境問題の解決を勉強するので、基礎的なマクロ経済学、ミクロ経済学の基礎的な知識が必要です。特にミクロ経済学基礎は履修しておいてください。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連)  環境経済学の知識は私的な経済生活や企業活動においても重要なものになってきています。現代社会における常識として、企業の社会的貢献として、環境問題についての正しい知識と実践が重要になっています。環境問題は一国にとどまらず、国際的にも大きな影響を及ぼすものとして理解されています。グローバル社会に生きるものとしての責任として正しい知識を身につけましょう。関連科目として、国際経済学、産業構造論、産業立地論、ゲーム理論など、学士課程で学ぶ科目もありますので、あわせて学習するのが望ましいと思います。
学修の到達目標  環境問題の正しい知識と理解を身に着けること。身近なところで、政策に協力することができること。
授業の方法  毎回、パワー・ポイント用の資料をプリントし、配布します。それに従って、授業を薦めますが、その際、ホワイトボードに板書しますので、必ずノートしてください。質問にはこにゅニケーションカードを利用します。また、授業の理解度をチェックするために、中間テストを実施します。
授業外の学修(予習・復習等)  配布されたプリントと、指定参考書を用いて必ず1時間程度は予習してください。復讐の仕方として、必ずサブノートを作成してください。重要事項の整理、専門用語の補足、練習問題の解法などをそこに書き込んでください。
テキスト・参考書  テキストは特に指定しません。参考書については授業においてその都度、指示いたします。取りあえず、入門書として日引聡・有村俊秀『入門環境経済学』中公新書をあげておきます。
成績評価の基準・方法  中間テスト(30%)、期末テスト(70%)で成績を評価します。中間テストに代わるものとして課題テストを実施することがありますので、その結果は評価の対象になります。ただし、出席点は特に点数化して加えませんので注意してください。
履修上の注意事項など  授業内容の理解を重視しますので、授業の妨げになる私語は慎んでください。質問事項を常に用意して授業に臨んでください。
この科目の履修にあたって  マクロ経済学やミクロ経済学の基礎を学習しておいてください。授業中は時事問題を取り上げますので内外の環境問題についての報道記事を保存しておいてください。ボランティア活動に参加することも推奨いたします。
オフィスアワー 火 12:10~13:00 花岡コモンズ 授業の質問、大学院進学
月 13:00~14:30 相談ラウンジ(八尾4階) 


第1回 環境破壊と環境汚染

生態系における環境汚染と環境破壊をどのように区別するかについて考察します。

第2回 経済活動と環境問題

経済活動の循環過程において環境汚染因子の排出はどのようにどのようになっているかを検証します。

第3回 環境問題解決の経済学的フレームワーク

環境問題を解決するために、経済学的アプローチの枠組みについて考えます。

第4回 環境政策手段の選択

直接介入の規制と間接的介入の課税・補助金の利点と欠点について考えます。

第5回 交渉による環境問題の解決は可能か

モラルハザードが環境問題を深刻にしますが、利害関係者の間での話し合いは可能なのか(いわゆるコースの定理)、妥結のための条件は何かについて検証します。

第6回 一般廃棄物(ゴミ)の処理の有効手段

ごみ処理問題についてこれまでの解決策を検証します。有料化は果たして効果的なのかどうかを考えます。

第7回 産業廃棄物処理の現状と環境税

産業廃棄物の不法投棄や放置問題がなかなか根絶できません。環境税はだれの負担で、負担に応じた便益は発生しているのかどうかについて考えます。

第8回 自動車の普及と大気汚染問題

典型的な公害として排気ガスによる大気汚染があげられます。生産者負担がいいのか、利用者負担がいいのか、なかなか決着がつきません。排気ガス規制のための各種手段についてその特徴を検証します。

第9回 温室効果ガスの排出と規制

フロンガスの排出はオゾン層を破壊し、二酸化炭素の排出は地球温暖化をもたらすといわれます。その対策として直接規制や課税が政策手段としてとられています。その政策効果についてかんがえます。

第10回 国内規制と対外的影響

地球全体として生態系が保全されなければなりませんが水質汚濁や大気汚染はグローバルな影響を及ぼす問題です。公害の輸出問題と合わせてグローバルな解決策を模索してみましょう。

第11回 国際課税と環境会議

課税と補助金を組み合わせて国際協力は可能なのか、国際交渉による妥結は可能なのかどうかを探ってみます。

第12回 排出権取引―国内市場

国内における排出権取引の実態と問題点を究明します。

第13回 排出権取引―国際市場

国際的な排出権取引にはどのような問題があるのか考えてみましょう。特に先進国と発展途上国の不平等取引について考察します。

第14回 環境政策の課題の整理

現行の環境政策にはどのような課題が残されているのでしょうか。モラル・ハザードが起きないような工夫は可能なのでしょうか。コモンズの意味をもう一度考え直してみましょう。

第15回 環境政策の総括

国際環境会議の議定書が効力を持つための条件について考察します。