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    授業内容詳細

 経済史Ⅱ
   Economic HistoryⅡ
授業科目区分
(経済学科)学科共通科目(経営学科)経済史
担当者 金 哲雄(教授)
グレード G2
テーマ アジアを中心とした世界経済史
キーワード 人類史,要素投入パターン,風土の影響,社会秩序,個別的発展の時代,西洋の世界進出,産業革命,非西洋世界の発展,20世紀の世界,21世紀の世界
開講年度
2017
開講時期
配当年次
1・2・3・4
単位数
2

授業の目的及び概要 経済発展段階、地域の気候風土、社会秩序のあり方、という3つの視角から経済史をとらえ、西洋諸国の世界進出が始まる以前の個別的発展の時代から、西洋の世界への進出・世界支配の時代、さらに、アジアの世紀とも言われる21世紀まで、アジアを中心とした世界経済史の流れを理解することを目的とする。講義担当者独自の考え方も反映された内容であるが、高等学校の世界史や地理の知識があれば十分に理解できるレベルである。21世紀はアジアの世紀と言われることがある。西洋の世界支配の時代があったということを十分に踏まえながらも、かつての西洋中心的な見方ではなく、地域の個性に目配りを効かせた世界経済史像を持つことは、21世紀を生きる我々にとって不可欠であり、卒業後、どのような場で仕事をする場合にも役立つはずである。
履修条件 「経済史Ⅰ」を修得していること(ただし、4年生はⅠとⅡを同時に履修することができる)。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連) 本科目は、学位授与の方針(DP)に定める、学生が本学における学修と経験を通じて身につける知識や能力のうち、以下に該当する。
2.経済学を中心とする幅広い専門知識を身に付けている。
3.現代社会の経済問題を理解し、その解決の方法を考える力を身につけている。
また、本科目は学科共通科目の一つであり、経済学部生として、いずれのコースを選択するにしても、まず、履修してほしい経済学の基礎科目である。経済史の科目のなかでも、日本経済史、欧米経済史への入門的性格をもっているので、できるだけ1、2年次で履修するのが望ましい。
学修の到達目標 経済発展の普遍的な要因と、その地域の風土や歴史の規定性を理解し、現代の世界の国や地域の経済発展を規定している、さまざまなモメントの絡み合いを説明できる。近世(16~18世紀)・近代(19~20世紀)における、西洋諸国の世界への進出を、「入植」(支配者としての移民)、「貿易」、「統治」(政治行政)という3つの要素を注目して、進出を受けた国や地域の経済社会のあり方を具体的に説明ができる。20世紀の世界史をふまえて、現代アジアの成長の要因を歴史的に説明できる。また、社会秩序の安定ということの重要性を認識し、現代の中東やアフリカ地域の困難な状況を歴史的な視点から説明できる。
授業の方法 一般的な「講義」である。テキストはないが、毎回、授業の概要を示した文章あるいはレジュメを、配布する。同時に、関連する資料や写真などを、プロジェクターで映写しながら、講義を進める。毎回、コミュケーションカードを配布し、講義の最後の時間に、感想や質問を書いてもらう。
授業外の学修(予習・復習等) 講義で配布されるレジュメは自分で保存し、復習や試験の準備に利用する。このレジュメおよび授業で映写されたパワーポイントの映像資料は、「イッツクラス」の「教材」「ディスカッション」に保存しておくので、復習に利用し、次の講義への準備をしておく。指示される参考文献も読んでおく。
テキスト・参考書 講義全体をカバーするテキストはない。参考文献は、その都度、指示する。さしあたり、大島真理夫「近代日本・現代アジアの経済史像-西洋モデルの盛衰-」(大阪市立大学『経済学雑誌』115巻3号)を上げておく。「大島真理夫」「近代日本」「現代アジア」でネット検索すると、容易に見つかるはずである。
成績評価の基準・方法 まず、授業の内容が理解できているかどうかが、チェック・ポイントになる。「授業の内容」という場合、基本的な用語や概念の理解というレベルと、もう少し複雑な、ある時代や地域の経済史のプロセスに関する説明が出来るかどうか、というレベルが含まれている。さらに、授業の内容を踏まえて、応用問題的な問題への解答も出来ることが求められる。評価の方法は、毎回のコミュニケーションカード(30%)、中間時点での小テスト(20%)、期末試験(50%)とする。
履修上の注意事項など 経済、政治、社会など、社会科学と呼ばれる分野は、教室で授業を受けたり、自分で本を読んだりして勉強することも重要だが、毎日の暮らしの中で、現実に起こっていることを経験し、知ることも、非常に大事な勉強である。日常生活が、自然科学の実験室の中にいるようなものである。しかし、好奇心や興味を持たなければ、せっかくの貴重な「実験」も、その意味を理解できずに過ぎ去ってしまうであろう。ぜひ、日本や世界で起こっている問題に、「どうしてそうなるのか」という好奇心をもってほしい。
この科目の履修にあたって 英国の国民投票でのEU離脱決定や、アメリカでのトランプ大統領選出は、長い間、世界を「先進国」としてリードしてきた「西洋」が、自分たちも世界の中の「1つのローカル」な存在であることを宣言しているのかもしれない。おそらく、我々は世界史の大きな転換点に立っているのである。このような時代の大きな変化を正しく理解するためには、過去からの見通し(パースペクティブ)が必要となるであろう。歴史の出番である。世界史の大きな流れは、近代の世界における西洋の優越的な地位を反映して、西洋人が描いた世界史像が、広く受け入れられてきた。それは、西洋の国々が先進国という地位にあり、アジア・アフリカの国々は遅れた段階にあるとする歴史像である。これに対し、本講義では、ダイナミックな発展を見せる一方、深刻な社会状態も並存している、現代のアジアやアフリカの状況を視野に入れて、どのような世界史像を構築したらよいのか、模索する予定である。ぜひ、興味をもって、講義についてきてほしいし、疑問に思ったことは何でも質問してほしい。
オフィスアワー


第1回 経済発展の要因(1)

要素投入パターンの変遷

第2回 経済発展の要因(2)

風土の規定性

第3回 経済発展の要因(3)

政治社会秩序の安定

第4回 個別的発展の時代(近世以前の国家形成)(1)

西アジアの国家形成と土地利用

第5回 個別的発展の時代(近世以前の国家形成)(2)

南アジア・東南アジアの国家形成と土地利用

第6回 個別的発展の時代(近世以前の国家形成)(3)

東アジアの国家形成と土地利用

第7回 前半の総括

第1回から第6回までの復習と補足

第8回 広域的支配の時代(1)

西洋の世界への進出をどのように位置づけるか-「世界進出・支配」か、「世界の一体化」か-

第9回 広域的支配の時代(2)

近世における西洋の世界への進出-入植・貿易・統治-

第10回 広域的支配の時代(3)

産業革命から帝国主義へ、西洋の発展

第11回 広域的支配の時代(4)

東アジアの近世と近代

第12回 広域的支配の時代(5)

20世紀の世界経済史(1)

第13回 広域的支配の時代(6)

20世紀の世界経済史(2)

第14回 後半の総括

第8回から第13回までの復習と補足

第15回 総復習

講義全体のまとめ、総括