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    授業内容詳細

 厚生経済学
   Welfare Economics
授業科目区分
経済学専門教育科目・経済理論
担当者 鈴木 遵也(講師)
グレード G3
テーマ パレート効率性を理解したうえで、政府部門の役割を経済学的に分析する。
キーワード パレート効率性,不完全競争市場,外部性,公共財
開講年度
2017
開講時期
配当年次
3・4
単位数
2

授業の目的及び概要 この授業ではまず市場メカニズムによって達成されるパレート効率性について理解を深めます。そのうえで、市場メカニズムが十分に機能しないケース(市場の失敗)に対する政府部門の役割について、基本的なミクロ経済学の理論を用いてわかりやすく説明します。授業の前半部分では無差別曲線や等産出量曲線などを使ってパレート効率性について学習し、後半部分では需要曲線や供給曲線を使って市場の失敗について分析します。これらの授業を通じて厚生経済学についての理論的な知識を習得し、ビジネスシーンにおいて必要不可欠な考察力を養います。
履修条件 この科目は「(旧)ミクロ経済学」または「ミクロ経済学Ⅱ」の単位をすでに修得していないと履修できません。また、この科目は2011年度以前の「(旧)公共経済学」の単位修得者は履修できません。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連) この科目は経済学部の専門教育科目です。分野は経済理論であり、授業を理解するためには基礎的なミクロ経済学の知識が必要となりますが、その辺りのフォローは授業中に丁寧に行います。
学修の到達目標 ・市場メカニズムによって達成されるパレート効率性について十分な理解ができる。
・市場の失敗について理論的に説明できる。
・政府部門の活動が及ぼす影響について理論的に説明できる。
・授業で学んだことを現実に当てはめて考えることができる。
授業の方法 資料を配布し、板書もしくはパワーポイントによって授業を進めます。提出されたコメントシートについては、模範的な内容や記述上注意すべき点をフィードバックします。
授業外の学修(予習・復習等) 参考書の該当箇所を事前に読んだうえで授業に出席することを希望します。また、授業後は配布資料や参考書等を活用し、復習を行ってください。
テキスト・参考書 【テキスト】
・テキストは使用しません。

【参考書】
・伊藤元重(2003)『ミクロ経済学(第2版)』日本評論社。
・西村和雄(1995)『ミクロ経済学入門(第2版)』岩波書店。
・ヨハンソン, P.-O.著・關哲雄訳(1995)『現代厚生経済学入門』勁草書房。
成績評価の基準・方法 コメントシート(40%)、定期試験(60%)。
履修上の注意事項など 特になし。
この科目の履修にあたって 正当な理由がない場合、遅刻はしないで下さい。積極的に参加するという姿勢で授業に臨んで下さい。理論的な色彩が濃い授業であるため、消化不良を起こすことがないよう、グラフや数式の持つ意味を一つ一つしっかりと理解していって下さい。
また、関連科目として「公共経済論」を履修することを推奨します。
オフィスアワー


第1回 イントロダクション

授業の概要について説明します。また、厚生経済学とは何かについて説明します。


第2回 需要と供給の厚生分析

需要曲線と供給曲線についての理解を深めます。消費者余剰や生産者余剰といった内容を取り扱います。

第3回 消費者の理論

消費者の消費行動について理解を深めます。無差別曲線や予算制約線を使って、消費者の効用最大化行動とそれに付随する所得効果や代替効果といった内容を取り扱います。

第4回 生産者の理論

企業の生産活動について理解を深めます。等産出量曲線や等費用線を使って企業の費用最小化行動を取り扱います。

第5回 消費におけるパレート効率性

ボックス・ダイアグラムを用いて、2人の消費者による2つの財に対するパレート効率的な消費の配分を取り扱います。

第6回 生産におけるパレート効率性

2つの企業による、労働や資本といった生産要素のパレート効率的な組み合わせから導出される生産可能性フロンティアを取り扱います。

第7回 パレート効率性に関する消費と生産の同時分析

市場が失敗しない限りは、価格を媒介として消費と生産のパレート効率性が同時に実現されることを解説します。

第8回 復習(1)

前半部分、ミクロ経済学の復習を行います。


第9回 不完全競争市場(1)一般的な独占の理論

なぜ企業の独占的行動は良くないかについて、グラフを用いた消費者余剰や生産者余剰による分析で明らかにします。

第10回 不完全競争市場(2)自然独占の理論

費用逓減産業を取り上げ、そのような産業に対する政府の介入手段としてどのようなものが考えられるかを解説します。

第11回 外部不経済とその内部化

外部不経済を発生させる財・サービスが社会的に望ましい取引量に比べて過剰な取引量になることを説明し、ピグー税など外部不経済を内部化する方法について解説します。

第12回 外部経済とその内部化

外部経済を発生させる財・サービスを取り上げ、ピグー補助など外部経済を内部化する方法について解説します。

第13回 公共財とその最適供給

公共財とはなにかを説明します。そして公共財の最適な供給はどのように達成されるか、民間財のケースと比較しながら解説します。

第14回 復習(2)

後半部分、市場の失敗とそれに対する政府の役割についての復習を行います。


第15回 総括

授業全体の総括を行います。