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    授業内容詳細

 企業論Ⅰ
   The Modern Firm Ⅰ
授業科目区分
(経済学科)経営学(経営学科)学科共通科目
担当者 宮本 良成(教授)
グレード G2
テーマ 企業とは何か?;企業は誰のものか?
キーワード 企業形態,内部組織,企業の境界,企業系列,所有と経営の分離,資本構造,企業の市場価値,インセンティブ・システム,経営者報酬,株主総会
開講年度
2017
開講時期
配当年次
2・3・4
単位数
2
コース 2年生 (経済)総合政策コース基本科目(2014年度以降入学生),(経済)金融経済コース基本科目(2014年度以降入学生)
3年生 (経済)総合政策コース基本科目(2014年度以降入学生),(経済)金融経済コース基本科目(2014年度以降入学生)
4年生 (経済)総合政策コース基本科目(2014年度以降入学生),(経済)金融経済コース基本科目(2014年度以降入学生)

授業の目的及び概要  この講義の主要なテーマは「企業とは何か」です。その目的は資本主義的市場経済において経済の大きな動力となっている企業を考察することです。このテーマと関連する「コーポレート・ガバナンス」(企業統治)をも対象とします。「コーポレート・ガバナンス」論を理論と実証の双方から説明します。新聞記事を紹介しながら、初心者でも理解できるレベルで講義します。さらに、最近の大きなテーマであるM&Aにも言及します。
 本講義は経営系の科目です。春学期では,この講義が取り扱うテーマは「企業とは何か」,「企業の形態」,「企業は誰のものか?」,「企業の戦略」,「企業の境界」,「企業の組織」等です。企業論Ⅰは,ミクロ経済学が暗箱のように取り扱う企業の内部組織の分析を行います。
 「日本経済新聞」を読むために必要な知識を蓄積するので,実社会に出たときに必要とされる企業行動に関わる知識を修得し、日本企業がグローバル競争において生き抜く方策を考える知識力を得ることができます。
履修条件  企業論Ⅰは,ミクロ経済学が暗箱のように取り扱う企業の内部組織の分析を行うので、ミクロ経済学ⅠおよびⅡを履修することが望ましい。さらには,日本経済論の履修も望まれます。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連)  この科目は、学位授与の方針(DP)に定める、学生が本学における学修と経験を通じて身につける知識や能力のうち、以下に該当します。
「3.企業をはじめとする組織の経営問題を理解し、その解決方法を考える力を身につけている」。
 さらに、この科目は、経営学科の教育課程編成・実施の方針(CP)に説明されている学科共通科目に属するコアカリキュラム科目の一つです。
学修の到達目標  「コーポレート・ガバナンス」(企業統治)に関して,オリンパスに見られるような不祥事がなぜ起こるのか。最近の日本企業は何故にM&Aを盛んに行うのか。これらの日本企業に関わる現実問題について理解を深めることが目標です。

 「日本経済新聞」を読むために必要な知識を蓄積するので,日本企業がグローバル競争において生き抜く方策を考える知識力を得ることができます。
授業の方法  講義ではスライドを使用します。スライドは事前に「It’s class」にuploadします。教科書は指定しません。したがって,スライドをあらかじめコピーして,予め読んでおくことが必要です。また,必要に応じて日本経済新聞の記事(企業に関わる面白そうな記事)のpdfファイルを「It’s class」にuploadします。あるいは授業においてそれらのコピーを配布して、双方向の討論ができるように工夫します。このようにして企業を見る現実感覚を養います。
授業外の学修(予習・復習等)  スライドを使用して講義を行います。事前に「It’s class」にuploadされたスライドを予めdownloadして印刷し、そしてそれを事前に読んで学修することを望みます。この基礎の上に双方向の議論が可能となります。
テキスト・参考書  上記の主題を直接的にそして平易に取り扱った日本語のテキストは存在しません。各章に関係の深い主要な参考書は下記のとおりです。
参考書: 
(1)伊丹敬之,藤本隆宏,岡崎哲二,伊藤秀史,沼上 幹(編)『日本の企業システム』第II期第2巻 企業とガバナンス,有斐閣,2005年。(必読文献)
(2)岩井克人『会社はだれのものか』平凡社,2005年。
(3)小田切宏之『企業経済学』第2版,東洋経済新報社,2010年4月。
(4)加護野忠男,角田隆太郎,山田幸三,上野恭裕,吉村典久『現代企業-取引制度から読みとく-』有斐閣アルマ,2008年12月。
(5)神田秀樹『会社法入門』岩波新書,2006年。(必読文献)
(6)坂本恒夫,大坂良宏(編著)『現代企業論』第3版,同文館出版,2012年12月。
(7)清水克俊,堀内昭義『インセンティブの経済学』有斐閣,2003年。
(8)花崎正晴『コーポレート・ガバナンス』岩波新書,2014年。(必読文献)
(9)Milgrom, Paul and John Roberts, Economics, Organization and Management, Prentice Hall, 1992,(奥野正寛他訳『組織の経済学』NTT出版,1997年)。
(10)『日本経済新聞』
成績評価の基準・方法  課題を出します。課題に答えることは企業に関する基礎的事項の理解度を確認するためにも重要です。課題35%,期末試験65%の比率で評価を行います。
履修上の注意事項など  企業論Ⅰを学ぶ上で重要なことは日本経済に関わる知識です。日本の企業は基本的には日本経済のなかで活動しています。日本経済のマクロパフォーマンスが企業の行動に大きな影響を与えます。それが企業の海外活動にも大きな影響を与えます。日本経済新聞を読んで,日本経済に関する知識を蓄えましょう。
 
この科目の履修にあたって  初期の講義において説明した概念を後続の講義で使用するので,継続して授業に出席することは極めて重要です。
 教科書は使用しません。「It’s class」にuploadするスライドは必ずdownloadして印刷しましょう。「日本経済新聞」の記事もuploadします。事前に読んで現実感覚を養いましょう。
オフィスアワー 火 12:10~13:00 相談ラウンジ(八尾4階) 授業の質問、国語の基礎(文章表現)、数学の基礎、     大学院進学(経済系)


第1回 はじめに

授業の目的と進め方、成績評価方法
企業論とは何か

第2回 企業形態

企業形態の具体的展開
会社の形態

第3回 株主総会,取締役会,そして委員会

株主総会の役割
取締役会と委員会



第4回 企業とは何か

株式会社の法律的構造
株式会社の経済的機能
法律的構造と経済的機能の関係

第5回 復習と討論

「日本経済新聞」の企業に関わる記事に基づく討論

第6回 企業の境界(1)

事業再編とは何か
分社化,純粋持株会社,会社分割,選択と集中,アウトソーシング等

第7回 企業の境界(2)

企業を市場と分かつ境界とは何か
企業かあるいは市場か
内製かあるいは市場取引(外注化)か


第8回 企業の境界(3)

企業の境界はどのようにして決まるのか
「企業の境界」に関する既存の学説とその問題点―
伝統的ミクロ経済学,エージェンシー理論―


第9回 企業の境界(4)

「企業の境界」に関する既存の学説とその問題点
取引費用アプローチ
財産権アプローチ―

第10回 所有と財産権アプローチ(1)

バーリとミーンズの「所有と経営の分離」
所有と経営-会社は誰のものか

第11回 所有と財産権アプローチ(2)

株式会社の統治構造
経営者のコントロール権

第12回 所有と財産権アプローチ(3)

誰が企業経営をコントロールすべきか

第13回 金融構造と資本市場

資本構造と企業の市場価値
資本市場とは何か
資本市場と経営の効率化

第14回 復習と討論

「日本経済新聞」の企業に関わる記事に基づく討論

第15回 むすび

まとめと残された課題
秋学期への展望