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    授業内容詳細

 ハードウェア論
   Hardware
授業科目区分
共通教育科目・一般教養科目(情報分野)
担当者 鈴木 良拓(講師)
グレード G2
テーマ コンピュータとディジタル情報処理のしくみを知る
キーワード ハードウェア,ソフトウェア,プログラミング言語,アルゴリズム,データ構造,ディジタル情報処理
開講年度
2018
開講時期
配当年次
経済学部・法学部1・2・3・4
単位数
2

授業の目的及び概要 コンピュータの動作のしくみについて,コンピュータのしくみとディジタル情報処理に着目して大局的に理解する.コンピュータの主たる機能を担う装置類,ソフトウェアとハードウェアの関係,プログラムの数的基礎(情報のディジタル化,二進法,確率・統計,アルゴリズムとデータ構造)といった事柄について体系的に,日常生活の中の情報通信技術とのつながりを意識しながら理解を深める.知識の修得・活用レベルの最低ラインとしてはITパスポート試験合格に向けて知識・スキルの基礎を固め,日常生活や業務の中に生かせるようにすることを目指す.時を経ても変わらない本質への理解を深める能力を身につけて欲しい.
履修条件 履修の前提となる授業は設けていないが,「情報リテラシーB」または「情報リテラシーII」のうちコンピュータに関する知識については十分理解しておくことが望ましい.年々変化する情報通信技術について能動的に情報を集め自分の知識として消化し,活用しようとする姿勢が本科目では必要である.
科目の位置づけ(DPとの関連) ハードウェアとソフトウェア,ディジタル情報処理といったコンピュータの原理の理解を通して,情報通信機器の表面的な操作方法の理解にとどまらない,深いレベルの情報活用能力を獲得するための基礎となる知識および思考スキルを養成する科目である.
学修の到達目標 情報通信技術,特にコンピュータとディジタル情報処理について自分の言葉で他者に説明できる.
問題解決に必要なコンピュータの利活用の方法について,コンピュータとディジタル情報処理のしくみに関する理解に基づいて決めることができる.
コンピュータのトラブルに直面した際に,コンピュータとディジタル情報処理のしくみに関する理解に基づいて対処できる.
授業の方法 授業は基本的に以下の3つからなる.
1. 8分程度の講義動画に基づき予習を行い,内容に関する問いに答える予習課題(理解度確認テストの回には予習課題を課さない)
2. 1.に基づく授業時間に取り組むワーク(ワーク中はノートのみ参照可)
3. 講義と簡単なグループワーク
個々の学生のみなさんが手と頭と口を動かしつつ,他者の手も借りながら理解を深められる内容とする.他者の話を聞いてわかったつもりになるような受け身の姿勢ではなく,自ら理解できたこと・理解できなかったことを把握しながら,理解できなかったことを質問できるようになることを目指して欲しい.
授業外の学修(予習・復習等) 講義動画に基づき内容に関する問いに答える予習課題が課される.30分程度は時間をかけて欲しい.また,この際にノートをとることが望ましい.授業内に取り組むワークではノートのみを参照可とし,予習課題に取り組まなかった者はこのワークへ参加できない(その場で予習課題に取り組む).予習課題・授業内のワークは成績評価の半分を占めるので,必ず予習課題にも取り組むこと.
テキスト・参考書 教科書は指定しない.毎回配布資料を用意する.
なお,授業内容の理解を深めるための主な参考書を示す.
(1) 栢木 厚 (2017) 『平成30年度 栢木先生のITパスポート教室』. 東京: 技術評論社.
(2) 岡嶋 裕史 (2017) 『平成30年度 ITパスポート合格読本』. 東京: 技術評論社.
(3) 久野 靖他(監修) (2018) 『キーワードで学ぶ最新情報トピックス2018』. 東京: 日経BP社.
(4) 結城 浩 (2018) 『プログラマの数学』. 第2版. 東京: SBクリエイティブ.
(1)は「ネットワーク論」「ソフトウェア論」「情報システム論」「情報科学演習」で共通に使用される(教科書扱いにしている科目もある).ITパスポート試験の受験を検討するみなさんは(1)と(2)を,授業に際して前提知識の理解に自信がないみなさんや日頃からコンピュータに触れる機会が少ないみなさんはまず「情報リテラシーB」または「情報リテラシーII」の復習とともに(3)を入手して読み込んで欲しい.いずれも2017年度(平成29年度)以前の版があるが,内容が古くなっていたり,今年度版とページ番号がずれていたりすることがあるので今年度版の入手が望ましい.
また,コンピュータにおける数とデータの扱い方は人間の扱い方と大きく異なるため,授業や授業外の課題だけではなかなか理解が深まらないところも出てくるだろう.そこで,コンピュータにおける数とデータの扱い方について,わかりやすく数学の立場から説明した (4) を読み込み,理解することを勧める.特に論理や順列・組み合わせは就職試験にもつながる応用場面が幅広い分野である.
成績評価の基準・方法 授業内容の理解とともに,授業への参加度としてテストの回以外毎回提出するワークシートも評価対象とする.自発的,積極的な学習活動を期待する.
予習課題 15%
授業中のワークシート 35%
理解度確認テストの成績 50%(各回50点満点×3のテスト成績の平均を加算)
この科目の履修にあたって 本科目では予習課題や授業中の講義内容をまとめるためのノートを用意することを強く推奨する.ノートの形などは指定しない(ルーズリーフでも構わない)が,B5サイズかA4サイズの綴じ式のノートを用意して授業に臨んで欲しい.授業では別途ワークシートも用意するが,ワークシートは「ノートの清書」のつもりで提出を前提に書くものと位置づけ,「ノートの代わり」にはしないこと.
本科目は学生のみなさんの理解しやすさを考え,必ずしも参考書やITパスポートのシラバスのような,基礎から積み上げる順番では扱わない.また,予習や授業の講義を一度聴いただけでわかったつもりにならないように,各自理解できたこと・理解できなかったことを意識し,授業やオフィスアワーの時間に教員に質問したり,ICTに詳しそうな友人や知人に質問したりするなどして学修内容の深い理解に努めて欲しい.
本科目では,授業内容の理解の確認を中心とした理解度確認テスト(持込不可)を3回設ける.テストの成績は成績評価の半分でしかない点に注意すること.予習課題とワークに真面目に取り組んでいればこれらのテストでも高成績を修められる.大学の学びの目的はテストでよい点数をとることではなく,学びを通して将来に生かせる知識・スキルを獲得することである.ITパスポート試験合格を目指すみなさんにとっても,このような学びが試験の前提知識の獲得のみならず,将来ICTを活用する業務をこなす上でいわば「基礎体力」となる.内容の深い理解の伴わない,授業が終わるとすぐ内容を忘れてしまうような「ごまかし勉強」に走るのではなく,普段の授業で手抜かりなく予習と授業の課題に取り組んで欲しい.
オフィスアワー 各教員のオフィスアワー受付曜日・時間・場所については、本学Webサイトの「オフィスアワー」ページに掲載しています。
<アクセス方法>
大学Webサイトの[トップページ]→[キャンパスライフ]→[教務情報]→[オフィスアワー]
<URL>
http://www.keiho-u.ac.jp/campuslife/affairs/officehour.html

授業の内容や学習上の問題などについて質問や相談を行いたい場合は、実施曜日・時限を確認のうえ実施場所を訪れてください。
※なお、非専任講師については、担当授業前、終了後の教室や講師控室等での質問、相談を受け付けています。


第1回 ガイダンス/ITスキル標準

まず,コンピュータの開発と日常生活への浸透に関する歴史と現状について振り返りながら,本科目の内容と意義について説明する.そして,ITパスポート試験をはじめとした情報処理技術者試験が測ろうとしているスキルの枠組みであるITスキル標準に絡めながら,本科目から得られることや,学生のみなさんが将来に生かして欲しいことを説明する.これらに基づいてみなさん各自の本科目における目標,および将来の目標を考える場とする.

第2回 コンピュータとディジタル情報処理入門 (1) データと処理速度の単位/コンピュータの五大機能

データと処理速度の単位について扱う.記憶装置の記憶容量,プロセッサの処理の速さ,データの転送速度などの単位について,身近なハードウェアやデータをもとに扱う.また,コンピュータの五大機能と,それに対応するハードウェアについても扱う.

第3回 コンピュータとディジタル情報処理入門 (2) コンピュータと接続する周辺機器/マルチメディア

コンピュータと接続する様々な周辺機器についても,ハードウェアとしてのしくみ・ソフトウェアとしてのしくみ双方について扱う.また,これに関連してマルチメディアについても扱う.仮想現実・拡張現実などの技術もここ数年で急激にわれわれの日常生活の中に浸透しつつあるが,多くの場合これらの技術はゲームなどのエンタテインメント向けのイメージが強いであろう.これらの技術の基本的なしくみと,社会の中で役立てる試みについて扱う.

第4回 コンピュータとディジタル情報処理入門 (3) 統計とデータの読み取り方/文字コード

膨大化するデータの扱い方の理解について重要性が増している.そこで統計データの読み取り方について,人を欺くことにもつながりかねない注意点について扱う.また,国や文化をまたいで情報が行き交う状況の中で,コンピュータにおける文字の扱いについて,技術的な進歩とともに表面化している課題も扱う.

第5回 コンピュータとディジタル情報処理入門 (4) オペレーティングシステム/生活を支える情報システム

コンピュータの動作の基礎となるソフトウェアであるオペレーティングシステム(OS)の機能と種類についてまず扱う.そして,PCとスマートフォン以外にもわれわれの生活を支えているコンピュータや情報システムには様々なものがある.これらについても実例を挙げながら扱う.

第6回 コンピュータとディジタル情報処理入門 (5) 理解度確認

第2回〜第5回の内容の理解を確認する

第7回 ハードウェアとソフトウェア (1) 記憶装置/プロセッサ

様々な記憶装置と,コンピュータの心臓部であるプロセッサについて,過去の技術と現在の技術の比較や主な記憶装置・プロセッサのしくみを中心に扱う.

第8回 ハードウェアとソフトウェア (2) ユーザインタフェース/信頼性

各種ソフトウェアやWebで利用されるユーザインタフェースの役割と基本的な設計指針について,第3回・第4回の授業も振り返りながら扱う.また,基本的な設計指針に絡めて,ハードウェアやデータの損害を防ぐためのコンピュータの信頼性を確保するしくみについても扱う.

第9回 ハードウェアとソフトウェア (3) プログラミング言語

各種プログラミング言語の種類やコンピュータ上のプログラムの実行過程,そしてプログラミングができることで解決可能な身近な課題について扱う.

第10回 ハードウェアとソフトウェア (4) アルゴリズムとデータ構造

普段われわれがPCなどを利用している時はあまり意識する機会がないが,データを素早く並べ替えたり条件に合うデータを見つけたりするためにプログラムの中で様々な工夫がなされている.データを並べ替えるソートアルゴリズムと条件に合うデータを探すサーチアルゴリズムを中心に,このような工夫について扱う.また,高速かつ効率的なデータ処理の根幹である様々なデータ構造についても,実例を交えながら扱う.

第11回 ハードウェアとソフトウェア (5) 理解度確認

第7回〜第10回の内容の理解を確認する

第12回 数とデータの表現 (1) 情報表現/二進法

コンピュータは0と1の2種類の状態しか表せないスイッチが何十億と詰まった機械であるが,なぜ0と1しか表せないスイッチの塊で数値の計算をしたり,文字や音声や映像といったデータを表現することができるのだろうか.様々なデータを0と1で表す過程と,0と1の列を数値として扱うための二進法の原理について扱う.

第13回 数とデータの表現 (2) 基数:十進法と二進法・八進法・十六進法

コンピュータで扱うデータの実体は0と1のみからなる膨大な数字の列であるが,人間にとっては2つの意味でそのままでは扱いづらいものである.普段われわれが扱う数字は10種類の数字を用いる十進法であり,2種類の数字しか扱わない二進法とは異なる.また,0と1のみで表されたデータは膨大過ぎるため,これをできるだけ簡潔に表したい.簡潔に表すための手段として用いられるのが八進法・十六進法である.これらの基数の違いと,同じ数字を異なる基数で表すための基数変換の方法について扱う.

第14回 数とデータの表現 (3) 二進法の計算と論理

第12回・第13回までで数字の表現のしかたは理解できるが,ではその数字をどのようにコンピュータの上で計算するのだろうか.その計算のしかたについて,ハードウェアとして計算できるようなできるだけ簡単なしくみを実現するための工夫がある.ハードウェア上で加減算を実現するための方法について,そのしくみと実際の計算のしかたについて扱う.

第15回 数とデータの表現 (4) 理解度確認

第12回〜第14回の内容の理解を確認する