トップページ | シラバス |  
 
    授業内容詳細

 環境と生態
   Environment and Ecology
授業科目区分
共通教育科目・総合科目(学際分野)
担当者 加納 義彦(教授)
グレード G2
テーマ 環境と生態
キーワード 保全生態学,生物多様性,里やまの保全,遷移と撹乱
開講年度
2017
開講時期
配当年次
2・3・4
単位数
2

授業の目的及び概要 この授業では、生態系が作用-反作用及び相互作用によって遷移しながら局所的に再生していくメカニズムを学修し、それをモデルにした環境保全のあり方を学ぶ。特に、生物多様性の維持についての意味や価値について解説し、生物多様性が維持されている身近な里山における伝統的なリユースやリサイクルの本質は何かを理解することを目標とする。また、日本における実践的な環境NGO・NPOの活動の現状と課題や今後の展開の可能性について解説する。
履修条件 特にありません。
科目の位置づけ(DP・CPとの関連) この科目は、学位授与の方針を実現するため、社会人として必要な環境市民の知識と能力を身につけるための共通教育科目の「学際分野」に位置付けられている。
学修の到達目標 生態系の原理やシステムを理解し、環境保全活動や経済活動に応用できるように学修します。ビオトープ管理士や自然再生士を目指す人には、必要な科目となります。
授業の方法 シラバスの授業計画に沿った講義形式で行います。授業では、毎回の授業テーマと関連した資料を配布し、内容の理解を深めるために,最新の話題をできるだけたくさん提供する予定です。授業には必ず出席し,講義内容をよく理解してください。出席は毎回とります。
授業外の学修(予習・復習等) 生活上の環境保全に関心を持ち、大学や地域において実施されている実践的な環境保全活動などにボランティアとして参加してほしい。
テキスト・参考書 参考書:自然再生 鷲谷いづみ 中公新書
    里山資本主義 藻谷浩介 角川新書
    適宜、資料を配布します。
成績評価の基準・方法 期末試験の成績(70点)と授業への参加度(30点)の合計で成績を評価します。期末試験では、講義した内容から選抜された論述形式の複数問題について答えてもらいます。問題テーマについてはあらかじめ提示します。
履修上の注意事項など 関連基礎科目の『環境論』や『環境と社会』を受講した後に、より専門性の高い『環境と生態』を履修するようにしてください。この科目では、2030年の新たなライフスタイルを考えるための情報や思考方法を提示します。
この科目の履修にあたって この科目は、2030年の新たなライフスタイルを考えるための情報や思考方法に強く関心のある学生に履修してほしい。
オフィスアワー 木 12:10~13:00 相談ラウンジ(八尾4階) 授業の質問、その他(環境関連問題について)


第1回 はじめに 生態系の原理とは

生態系の原理から導き出される、2つのメカニズムについて解説する。一つは太陽エネルギーを利用した物質循環システムであり、他の一つは、生態系が作用・反作用および相互作用によって遷移しながら局所的に再生していくメカニズムである。キーワード:生態系、物質循環、遷移、極相、自然再生メカニズム

第2回 生態系における物質循環

太陽エネルギーを利用した生態系における物質循環について解説する。

第3回 生態系における遷移と撹乱

森林生態系における遷移と撹乱について解説し、生態系をモデルにした環境保全活動を解説する。
キーワード:森林火災、河川生態系、ドビ流し、森林管理、森林の火入れ

第4回 保全生態学における生物多様性とは

保全生態学とはどのような学問で、生物多様性とは何かを解説する。われわれは種の絶滅と経済活動との間のバランスをいかにとればいいか、いくつかの事例を紹介し、生物多様性の経済価値や倫理的な意味を考察する。

第5回 生物多様性の保全-1

生物多様性それ自体の意味・価値を、生物多様性が形成されてくる進化の過程を学ぶことで理解する。

第6回 生物多様性の保全-2

生物多様性の維持に関して、種のレベルと遺伝子のレベル、および、生態系のレベルの多様性を保全する必要性がある。まずは、種のレベルでの多様性について解説する。

第7回 生物多様性の保全-3

前回に引き続き、生物多様性の遺伝子レベルと生態系レベルの保全について解説する。

第8回 環境保全における個体群のモニタリング

生物の生息環境を保全することによって種個体群を維持するためには、個体群のモニタリングが必要である。モニタリングの方法と個体群の行動研究方法を紹介する。

第9回 環境と個体群の変動

生態系における生物の個体群動態に基礎を学び、いかにして生物多様性を持続可能にすればよいかを解説する。さらに、種個体群を維持するための社会的な環境整備の必要性を解説する。

第10回 種内関係と種間関係

生態系における生物間の相互作用について学び、生物多様性がどのように成立しているかを解説する。

第11回 集団遺伝と遺伝子の撹乱

遺伝学の基礎を再確認し、集団遺伝学における遺伝子頻度の変化をシミュレーションしながら、遺伝子の撹乱現象について学ぶ。

第12回 生物多様性国家戦略

生物多様性国家戦略・新生物多様性国家戦略・第三次生物多様性国家戦略を紹介し、実践として私たちに何ができるかを問う。

第13回 里やまの環境保全

里山は、水田を主体とする農耕地と背後の里山林、その間に位置する集落などから構成され、そこでは人が自然にはたらきかけ、自然から恵みを受けるという持続的な自然利用が行われてきた。里山の自然は、人と自然の相互作用により維持されてきた半自然的なものである。現在、そこには絶滅危惧種の約半数が生息するといわれ、その環境保全活動が重要視されている。その里やま保全活動を正しく理解するための基礎を解説する。

第14回 高安自然再生協議会と地域づくり

八尾市高安の里山里地の自然再生と地場産業である花卉栽培や造園業の活性化および地域のまちづくりについて考える。

第15回 終わりに

環境保全NGO・NPOのサポートと実践するためには